【日産 マーチニスモS & ノートニスモS 試乗】数少ないMT車をめいっぱい楽しむためのチューン | Push on! Mycar-life

【日産 マーチニスモS & ノートニスモS 試乗】数少ないMT車をめいっぱい楽しむためのチューン

今や日産が国内で販売しているモデルのなかで、MTの設定があるのは『フェアレディZ』、『ノートニスモ』、『マーチニスモ』の3機種のみ。

自動車 試乗記
マーチニスモS(ニスモパーツ装着車)
  • マーチニスモS(ニスモパーツ装着車)
  • マーチニスモS(ニスモパーツ装着車)
  • マーチニスモS フロントアンダースポイラー
  • マーチニスモS ルーフスポイラー
  • マーチニスモS カーボンドラミラーカバー
  • マーチニスモS カーボンピラーガーニッシュ
  • マーチニスモS スポーツチタンマフラー
  • マーチニスモS けん引フック

今や日産が国内で販売しているモデルのなかで、MTの設定があるのは『フェアレディZ』、『ノートニスモ』、『マーチニスモ』の3機種のみ。

そのうち、比較的買いやすいモデルであるノートニスモとマーチニスモは、サーキット走行などを楽しむユーザーも多いとのことで、ニスモがチューニングパーツ関連も充実させている。

「スポーツリセッティングタイプ3」

マーチニスモS エンジンルーム
毎年恒例となっているワークスチューン試乗会で今回、ニスモが試乗用として用意したのは『ノートニスモS』と『マーチニスモS』の2車種。どちらのモデルも「スポーツリセッティングタイプ3」と呼ばれるエンジン関連のチューニングが施されていた。

スポーツリセッティングタイプ3の内容は、専用にプログラムされたECM(エンジンコントロールモジュール)、カーボンサクションキット(カーボン製サクションパイプ、φ60スロットルチャンバー、各種取り付け付属品)を装着。マーチはエアクリーナーのサイズが小さいために拡大用にノート用のエアクリーナーボックスとエレメントも装備する。マーチ用は30万円、ノート用は27万円の価格設定だ。

そのほか足まわりからエアロパーツ、インテリアパーツなどなどニスモのチューニングパーツがフル装備という状態のノートニスモSとマーチニスモS。まずはマーチに試乗した。

やんちゃ小僧な「マーチニスモS」

マーチニスモS チタンシフトノブ
乗り出してまず感じるのは、かなりの「やんちゃ小僧」という感じ。強化クラッチが組み込まれてるので、クラッチペダルはノーマルよりも少し重い、だが重さとともにソリッド感もあるので使いやすいイメージだ。クイックシフトに変更されているシフトも同様に節度感がある。1速にシフトしてゆっくりとクラッチペダルを戻し、ミートする瞬間を見極めてクラッチをつなぎながらアクセルペダルを踏み込むと、タイヤをならしながらグッと前にクルマが進む。トルク感はかなりつよい。

1速から2速、2速から3速とシフトアップし、エンジン回転が落ちてからの再加速も気持ちいい。ブレーキパッドはSチューンで、初期からビシッと効いてくれて街乗りでも使いやすいタイプ。コーナーに向けての荷重移動もしやすいし、フルブレーキング時の絶対的な制動力も強く発揮する。

マーチニスモS 鍛造アルミホイール(試作品)
車高調のスポーツサスにより乗り味は硬めとなっているが、峠やミニサーキットなどを走るにはピッタリの印象。コーナーに向かってブレーキングし、ステアリングを切り込めばすぐにフロントがスッとインを向く。すばらしいのはそのあとのクルマの動きだ。駆動系にはLSDが組み込まれているため、アクセルを踏み込むとトラクションが逃げることなくしっかりと前に前にとクルマを運んでくれる。コーナーへの進入姿勢を作りきれなかったりした場合は、アンダーステア気味になるが、そこをきちんとすればサーキットでの走りはかなり機敏で速くなる。

マーチニスモS(ニスモパーツ装着車)

より大人な乗り味の「ノートニスモS」

ノートニスモS(ニスモパーツ装着車)
一方のノートはマーチより車格が上のクルマということで、ずいぶん印象も違う。たとえば、フロントドアの重さにしてもノートは重めでしっかりとしている。車重は70kgしか重くないのだが、ボディの強化などがしっかり行われていることもあり、全体的な動きとして落ち着き感のあるものとなっている。

ノートニスモS スポーツチタンマフラー
ノートのほうが排気量が約100cc大きく、トルクも大きくなっているため強化クラッチも重めでしっかりとした印象だ。クルマの基本的な動きはノートもマーチも同様だが、ノートのほうがゆったりとじっくりと動く印象があり、乗り味としては大人ぽっさを持っているといったところだ。

ノートニスモS(ニスモパーツ装着車)

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

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