最新“プロセッサー”事情、全方位解説! Part 8「“単体DSP”の具体例」 | Push on! Mycar-life

最新“プロセッサー”事情、全方位解説! Part 8「“単体DSP”の具体例」

信号を制御するためのユニット、“プロセッサー”。そのいろいろを1つ1つ解説している当短期集中特集。今回は、音楽信号をデジタル制御する“DSP”の中でも、それ専用に製品化されている“単体DSP”について、具体例を挙げながら現状分析を行っていく。

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単体DSPの一例(ロックフォード フォズゲート・DSR1)。
  • 単体DSPの一例(ロックフォード フォズゲート・DSR1)。
  • 単体DSPの一例(グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X)。
  • 単体DSPの一例(ビーウィズ・STATE A6R series)。

信号を制御するためのユニット、“プロセッサー”。そのいろいろを1つ1つ解説している当短期集中特集。今回は、音楽信号をデジタル制御する“DSP”の中でも、それ専用に製品化されている“単体DSP”について、具体例を挙げながら現状分析を行っていく。

小型かつリーズナブル、しかしチューニング機能は遜色ない実用機! 『DSR1』

注目すべきアイテムをタイプ別に3つ挙げ、“単体DSP”のトレンド分析を試みる。まずはこちら、アメリカンカーオーディオブランドの雄、“ロックフォード・フォズゲート”の最新“単体DSP”である『DSR1』(税抜価格;9万2000円)をフィーチャーする。

当機は小型であることをアイデンティティとするアイテムだ。サイズは、W130mm× D102.5mm×H32mm。もっとも長い辺でも13cmしかない。この大きさならば、グローブボックスの中へのインストールが可能な車種も多いだろう。ここまで小型な“単体DSP”は他には思い付かない。

だからといって、機能が見劣るかというとそうではない。例えば“クロスオーバー”機能を見ると、クロスオーバークラス”こそ“バターワース”の1択となるが、スロープの選択肢は一般的な“単体DSP”と同様にマイナス6dB/octからマイナス48dB/octまでの中から選べる。“イコライザー”も、“ch独立31バンドパラメトリックイコライザー”が搭載されている。“タイムディレイ(タイムアライメント)”も一般的な“単体DSP”と同等レベルの能力が確保されている。

ただ、入力端子の設定については簡略化がなされている。デジタル入力端子が省かれているのだ。ゆえに、“ハイレゾ音源”を楽しむことを前提としている場合には、少々ビハインドとなる。もちろん、DAPのヘッドフォン出力からAUX端子を介してアナログ入力できるので“ハイレゾ音源”もしっかり楽しめるが、デジタルのまま入力することは不可だ。

反面、これならではの特長も有している。チューニング操作がしやすいのだ。当機は、スマホやタブレットでのチューニング操作が可能で、しかもそれをBluetoothでワイヤレスで行える。自分自身でサウンドチューニングを行いたいという向きには、当機は相当に便利だ。気になる点が見つかったとき、いつでも気軽に音調整を変更できる。

しかも価格もリーズナブル。効率良くインストールでき、かつ、扱いやすい“単体DSP”を探しているのなら、当機にご注目を。

リーズナブルさを徹底追求しながらも機能は十二分、使い勝手も抜群! 『GZDSP 4-8X』

続いては、リーズナブルであることを最大の特長とするモデルを紹介しよう。ドイツ発の人気ブランド、“グラウンドゼロ”の『GZDSP 4-8X』がそれだ。当機の税抜価格は6万円ジャスト。通常別売となることが多いリモートコントローラーも同梱されている。上で紹介した『DSR1』よりもさらにお手頃だ。

ちなみに、サイズもなかなかにコンパクト(W168mm×D114mm×H27mm)。『DSR1』よりやや大きいが、一般的な“単体DSP”と比較するとなかなかに小さい。当機もインストール性の高さで十二分に強みを発揮する。

そうでありながら、当機も機能的には十二分。“クロスオーバー”、“イコライザー”、“タイムディレイ”等々、ひととおり必要な機能が搭載されているので、できることは高級機と何ら変わらない。

ただ、各機能において“きめ細やかさ”という点では、少々割り引かれている部分もなくはない。とはいえそれも、目立ったところでは“イコライザー”ぐらいだ。当機に搭載されている“イコライザー”は“ch独立10バンドパラメトリックイコライザー”。高級機となると“ch独立31バンド”がスタンダードなので、それと比べると少々見劣る。しかし“ハイエンドナビ”の“左右独立31バンド”タイプと比べるとむしろ優秀。当機は8chがコントロール可能なので、片側で考えると4ch。つまり片側で10バンド×4ch=40バンドが確保されている。しかも“グラフィックイコライザー”よりも詳細にコントロールできる“パラメトリック”タイプだ。申し分なく詳細に、周波数特性の乱れを補正できる。

なお当機は、別売のBluetooth 4.0 レシーバー『GZDSP BT-STICK』(税抜価格:1万8000円)を併せて導入することで、さらなる利点も享受可能となる。サウンドチューニングをスマホやタブレットでワイヤレスで行えて、かつ、それらに格納されている音楽もワイヤレスで受け取れる。

このBluetoothレシーバーを一緒に購入してもまだまだ十分にリーズナブル。最新の“単体DSP”を手軽に導入したいと思ったら、当機を要チェック。

左右chで、または各スピーカーユニットごとで別体化を図れる“単体DSP”もある! 『STATE A6R series』

最後に、国産ハイエンドカーオーディオブランド“ビーウィズ”の、スペシャルな“単体DSP”を紹介しよう。その名は、『STATE A6R series』。当シリーズは、3機でラインナップが構成されている。『STATE A6R』(税抜価格:40万円)、『STATE A6R DUAL』(税抜価格:80万円)、『STATE A6R MONO』(税抜価格:240万円)、以上だ。

なお、『STATE A6R DUAL』は『STATE A6R』を2台連結したモデルであり、『STATE A6R MONO』は同機を6台連結したモデルだ。ゆえに価格も2倍、6倍となっている。

それぞれが2台、または6台連結されている理由は、「chセパレーションを上げるため」だ。“ビーウィズ”はパワーアンプもすべてモノラルタイプとしていて、モノラルパワーアンプでマルチアンプシステムが組めるのだが、その思想を突き詰め、DSPについても左右chで別体化させるべく『STATE A6R DUAL』を用意し、さらにはスピーカーユニット1つずつで“DSP”も別ch化させるべく『STATE A6R MONO』を用意した、というわけなのだ。

ちなみに、“DUAL”そして“MONO”はそれぞれ、機能もかけ算で向上していく。例えば、“イコライザー”の1chあたりのバンド数は単体では15バンドなのだが、“DUAL”では30バンドに、“MONO”では90バンドにまで増える。選択可能周波数ポイント数もそれぞれ、35から120へ、そして180にまで拡張する。chセパレーションが向上するにとどまらず、“DSP”としての能力も上がっていく。

つまり、『STATE A6R』も現存するカーオーディオ用の“DSP”として最高レベルのアイテムであるのだが、『STATE A6R MONO』に至っては文字どおり他の追随を許さない、圧倒的に高性能な“DSP”に仕上げられているというわけだ。

今回はここまでとさせていただく。次回は、アナログタイプの“プロセッサー”のいろいろを紹介していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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