初めての「スピーカー交換」。楽しみ方、全部教えます! Part3「チョイスについて」 | Push on! Mycar-life

初めての「スピーカー交換」。楽しみ方、全部教えます! Part3「チョイスについて」

より良い音で音楽を楽しみたいと考えているドライバー諸氏に向けて、「スピーカー交換」を熱くおすすめする短期集中連載をお届けしている。その第3回目となる当回は、「どんな製品を選ぶべきか」をテーマにお贈りする。

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市販スピーカーの一例(ダイヤトーン・DS-G300)。

より良い音で音楽を楽しみたいと考えているドライバー諸氏に向けて、「スピーカー交換」を熱くおすすめする短期集中連載をお届けしている。その第3回目となる当回は、「どんな製品を選ぶべきか」をテーマにお贈りする。

■市販スピーカーには、「フルレンジ」タイプと、「セパレート」タイプとがある。

最初に、市販スピーカーには「タイプ違い」があることから解説していく。市販スピーカーは大きく3タイプに分類できる。1つが「フルレンジ」、2つ目が「セパレート2ウェイ」、3つ目が「セパレート3ウェイ」、以上だ。

なお実際のところは、「フルレンジ」タイプも「2ウェイ」または「3ウェイ」タイプである場合がほとんどだ。本来「フルレンジ」スピーカーと言えば、1つのスピーカーユニットだけで低音から高音までを鳴らし切るものを指すのだが、市販スピーカーにおいての「フルレンジ」スピーカーは、ミッドウーファーの同軸上にツイーターが装着されている(場合によってはスーパーツイーターも併せて装着されることもある)。つまり、実質的には「マルチウェイスピーカー」であるモデルがほとんどだ。「マルチウェイ」スピーカーでありながらも見かけ上一体型となっていることで「フルレンジ」と呼ばれている、というわけなのだ。

で、「フルレンジ」タイプは「セパレート」タイプにはないメリットを持っている。最たるメリットはズバリ、「インストール性が高い」ことだ。ツイーターとミッドウーファーが一体化しているので、ツイーターの取り付け作業を省くことが可能となる。さらには配線も簡略化できる。

また、音質的にも利点がある。それは「音の出どころを1箇所にできる」こと。高域から低域までが同じ場所から聴こえてくるので、サウンドのまとまりが良く、さらにはサウンドチューニングもしやすくなるのだ。

■「セパレートスピーカー」なら、音像を高い位置に上げることが可能となる!

続いては「セパレート2ウェイ」スピーカーと「セパレート3ウェイ」スピーカーに共通する利点を紹介していこう。「セパレートスピーカー」にももちろん、これならではの利点が備えられている。最たる利点は、「ツイーターを高い位置に取り付けられること」である。

「フルレンジ」スピーカーでは装着場所の問題により、音が足元にたまりやすくなる。しかし「セパレート2ウェイスピーカー」ならば、高音再生のスペシャリストであるツイーターを高い位置に装着できるので、音像を目の前に上げることが可能となるのだ。

そのメカニズムは以下のとおりだ。高音は低音に比べて“指向性”が強い。つまり、真っ直ぐに進もうとする性質が強く、ゆえに音の出どころも分かりやすくなる。しかし中・低音はそれと比べて“指向性”が弱く音の出どころも分かりにくい。なのでツイーターを高い位置に取り付けると、中・低音もツイーターから発せられる音につられて高い位置から聴こえてくるようになるのだ。

この利点が重んじられて、昨今は「セパレートスピーカー」の人気が高まっている。結果、「フルレンジ」タイプのスピーカーはエントリーモデルに集中し、ミドルグレード以上のスピーカーにおいてはそのほとんどが「セパレート2ウェイ」タイプ、もしくは「セパレート3ウェイ」タイプとなっている。

■価格的におすすめなのは“3万円台”以上。その心は…。

続いては、「グレード」について解説する。初めてのスピーカー交換においては、いくらくらいのモデルを狙うべきなのかと言うと…。

ところで市販スピーカーは1万円台から存在していて、そのくらいの「グレード」であっても純正スピーカーとの性能差は明らかだ。なので最エントリー機であってもそれを導入する意味は大きい。

しかし、おすすめなのはそれ以上のグレードのモデルだ。その理由は、「廉価なモデルほど価格差による性能差も大きくなるから」である。

例えば、1万5000円のスピーカーと3万円のスピーカーがあったとしたら、その価格差は倍。価格が“倍”ともなると、性能差も相当に大きくなる。例えば、150万円のクルマと300万円のクルマとがあったらどうだろう。その性能差が大きいことは説明をするまでもないはずだ。

というわけで金額的にはわずか1万5000円ではあっても、能力には結構な違いが生まれる。ちょっと背伸びをすることで、大きな満足度が得られるというわけだ。

さらに言うと、3万円のスピーカーと6万円のスピーカーとの価格差も“倍”だ。ここまでくると1万5000円のスピーカーとは、まったく別物と言えるほどの違いが出てくる。

「グレード」が上がれば上がるほど、1万円とか3万円といった価格差による性能差は狭まってくるが、低価格のスピーカーにおいてはその差は甚大だ。もしも「スピーカー交換」によっての最大限の効果を得たいと思うのなら、3万円台以上の製品、さらに余裕があればそれ以上のモデルがおすすめとなる。

今回はここまでとさせていただく。次回は取り付けにおけるポイントについて詳細に解説する。お楽しみに。

《太田祥三》

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