カーオーディオをもっと身近に感じるための、『ザ・用語解説!』 Part9 サウンドチューニング編 ll | Push on! Mycar-life

カーオーディオをもっと身近に感じるための、『ザ・用語解説!』 Part9 サウンドチューニング編 ll

「ドライブに音楽は欠かせない」、そう思っている方々に向けてカーオーディオをもっと身近に感じていただくための『ザ・用語解説』をお届けしている。今回は、超基礎的機能で実践できるスペシャルな「サウンドチューニング術」を紹介する。

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大抵の車種の純正オーディオには、「バランス」と「フェーダー」が搭載されている(画像はイメージ)。
  • 大抵の車種の純正オーディオには、「バランス」と「フェーダー」が搭載されている(画像はイメージ)。
  • ダイヤトーンサウンドナビの「バランス・フェーダー」の設定画面。
「ドライブに音楽は欠かせない」、そう思っている方々に向けてカーオーディオをもっと身近に感じていただくための『ザ・用語解説』をお届けしている。今回は、超基礎的機能で実践できるスペシャルな「サウンドチューニング術」を紹介する。


01・「バランス」とは?

前回は、本格的にカーオーディオを楽しもうとするときに必需品となる「プロセッサー」(サウンドチューニングを行うためのユニット)について解説した。それを導入することで何ができるのかを紹介しながらカーオーディオに興味を持っていただこうとしたわけだが、今回はそれに関連して、どんなメインユニットであろうとも大抵搭載されている「超基本的調整機能」について解説していく。

では本題に入ろう。最初に取り上げるのは、「バランス」だ。この言葉の意味はそのまま“バランス”であり、機能としては「左右の音量バランスを整える」ためのものである。

ちなみにホームオーディオのパワーアンプなどにも「バランス」機能が搭載されていることが多いが、ホームオーディオでこれが操作されるケースはそれほど多くはないはずだ。なぜなら、左右の音量差が気になっても自分自身の体を移動させればその不自然さを解消できるからだ。左右のスピーカーから等距離の場所にポジションすれば、左右の音量差をなくせるわけだ。

しかし、カーオーディオではそうはいかない。運転席あるいは助手席に乗っている場合リスニングポジションを変えることは不可能だ。

なので、クルマに乗っているのが自分1人のときには、この「バランス」機能を大いに活用したい。右ハンドル車であれば「バランス」を左方向に振ろう。そして、左右の音量差がなくなるポイントに設定する。こうするだけで音楽の聴こえ方がかなりナチュラルになるはずだ。音量を上げたときに右側の高音がきつくなるというような問題も起こりにくくなる。もしも「バランス」を触ったことがないというのなら、ぜひとも触ってみよう。試す価値は高い。


02・「フェーダー」とは?

続いては「フェーダー」について解説していく。こちらもどのようなメインユニットにも必ず搭載されている、「超基本的調整機能」の1つだ。

一般的に「フェーダー」と言えば、ミキシング装置に設定されている“スライドボリューム”のことを指すのだが、カーオーディオメインユニットに搭載されている機能としての「フェーダー」は、「前後の音量バランス」を調整するためのものである。さて、皆さんはこの機能をどのように運用しているだろうか。

デフォルトの状態では前後のバランスが「5:5」になっているはずだが、そのままにしておくのはあまり得策とは言えない。後部座席に人が乗っている場合ならばそれでいいのだが、もしも1人で運転しているのなら、「フェーダー」は「10:0」でフロント側に振るのが基本となる。

例えばコンサート会場で、音楽が後から聴こえてくることは基本的にはないはずだ。ホームオーディオでも、5.1ch等のシアターシステムを除き、2chのステレオ音源を聴こうとするシステムではリアスピーカーが用意されることあまりない。ステレオ音源は前から聴こえてくればOKなのだ。

さらに言えば、クルマの中でリアスピーカーも鳴っていると「音像がぼやける」という弊害も生まれてしまう。右フロントスピーカーと右リアスピーカーから発せられる音は同じ音だ。同じ音が2か所から聴こえてくると、音の到達時間がずれるので音が2重に聴こえてしまう、というわけなのだ。

音に包まれる感じを得るために敢えてリアスピーカーも鳴らすというアプローチもあるのでお好みで選べば良いのだが、基本的には1人で運転しているときには、音楽はフロントスピーカーだけから聴こえてくるという状況であった方が、もろもろがシンプルだ。参考にしていただきた。


03・「フェーダー」を活用した「低音増強テクニック」とは?

なおこの「フェーダー」は、上手に使うと「低音増強」機能としても活用できる。やり方は以下のとおりだ。

まずは「フェーダー」を「10:0」でフロント側に振る。そこからゆっくりと後ろ側へと振っていくと…。

そうすると徐々に、低音の量感が増したように聴こえてくるはずだ。そしてさらに後ろ側へと振っていくと今度は中音や高音が後ろからも聴こえてくる。そうなったら行き過ぎだ。今度はまたゆっくりと前側に戻していこう。そうするとまた中音・高音は後からは聴こえてこずに低音の量感アップだけが得られるポイントが現れる。その低音増強感がもっとも良い塩梅となるところで操作をストップさせよう。これで「低音増強」が完了される。

このような結果が得られる理由は、「音の高低差によって“指向性”が異なるから」だ。音は音程が高くなるほど真っ直ぐに進もうとする性質が強くなり低くなるほどその性質が弱くなる。そして低い音ほど障害物があってもそれを回り込んで進もうとする性質が強くなる。逆に、高い音になるほどに障害物があると跳ね返ってしまう。さらには、低い音ほど音の出所がわかりづらく、高い音ほど音の出所がわかりやすい。

であるので、「フェーダー」を少しずつ後ろ側に振っていくと、中音や高音はシートにブロックされて聴こえてこないのに低音だけが回り込んで聴こえてくるポイントが出現する。そしてそのとき、低音は音の出所がわかりづらいのでフロントスピーカーの音と混ざり合い、あたかもフロントスピーカーから出ている音の低音成分が増したかのように聴こえる、というわけなのだ。

なお、リアスピーカーの取り付け位置によっては中音と高音が上手くブロックされない場合もある。そのときはこの効果は得られにくい。とりあえず試してもしも低音だけが増強されるポイントが見つからなかったら、その場合は「10:0」でフロント側に振っておいたほうが聴きやすい。逆に、しっかりと「低音増強」感が得られたらしめたものだ。気分に応じてそのセッティングを選択し、聴こえ方の違いを楽しもう。

いかだったろうか。「バランス」と「フェーダー」だけでも「チューニング」の面白さを味わえる。そしてその楽しさを体験できたら次には、「プロセッサー」の導入も検討してみよう。そうすることでさらに多彩な「チューニング」が可能となる。ぜひ。
《太田祥三》

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