最新のカーオーディオ市場のトレンドが分かる!? 『CAOTY2018』分析 Part2 | Push on! Mycar-life

最新のカーオーディオ市場のトレンドが分かる!? 『CAOTY2018』分析 Part2

約30にも及ぶ欧米の人気カーオーディオブランドの製品を正規輸入している“イース・コーポレーション”より、『CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー)2018』が発表された。これは、同社が取り扱う製品のリアルな実売ランキングである。

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CAOTY2018
  • CAOTY2018
  • ロックフォード・フォズゲート T1675-S
  • ロックフォード・フォズゲート PM2652/PM2652B
  • ロックフォード・フォズゲート T3652-S
  • グラウンドゼロ GZNC 1650SQ
  • ロックフォード・フォズゲート T4652-S
  • マイクロプレシジョン Z-Studioシリーズ
  • クラリオン Z2H

約30にも及ぶ欧米の人気カーオーディオブランドの製品を正規輸入している“イース・コーポレーション”より、『CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー)2018』が発表された。これは、同社が取り扱う製品のリアルな実売ランキングである。

集計期間は2017年の12月から2018年の11月まで。この結果を見ながら、現在のカーオーディオ市場におけるニーズの動向までを浮き彫りにしようと試みている。第2回目となる今回は、スピーカーの計5部門についてのランキング分析をお届けする。

【CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー) 2018】
http://www.escorp.jp/special/caoty2018

定番モデルが安定して売れ続けている『スピーカー6万円以上10万円未満部門』。


ロックフォード・フォズゲート T1675-S

まずは、『スピーカー6万円以上10万円未満部門』の結果解析からお届けする。

当部門に属する製品は、初めてスピーカー交換をしよう思ったユーザーからも、そしてエントリーモデルからのステップアップを考えるユーザーからもターゲットとされ得る。つまり幅広い層が対象となる部門であるので、競争も激化しランキングも激しく動く、かと思いきや…。

実際の結果はむしろ逆だった。なんと第1位から第5位まで昨年の順位からの変動はなかった。有力モデルが安定して売れ続けるという、波乱の少ない部門となっている。

顔ぶれを見ると至極納得できる。第1位が、“ロックフォード・フォズゲート”の最上位ライン『パワーシリーズ』中のベーシックモデル、『T1675-S』(税込価格:6万2640円)。人気ブランドのトップグレードのスピーカーがこの価格で手に入るのだから、当機が売れるのは当然だ。今年も“断トツ”での戴冠となったとのことだ。そしてそれに続くのが同『パワーシリーズ』のセカンドモデル、『T2652-S』(税込価格:8万1000円)。こちらもお買い得な実力機だ。『T1』と『T2』とで、文字どおりの1・2フィニッシュが達成された。

続く第3位が“グラウンドゼロ”、第4位が“JLオーディオ”、第5位が“MTXオーディオ”と、有力ブランドの人気機種が、それぞれ安定して売れ続けるという結果を示した。

ロックフォード・フォズゲート PM2652/PM2652B

なお第6位には、“ロックフォード”の『マリーンシリーズ』の『PM2652/PM2652B』(税込価格:6万9660円)が、ランク外からのジャンプアップを果たしている。耐久性に優れていることが好感され幅広い使われ方がされている、ということなのだろう。さらには、まさしくマリーン関連での需要の伸びもあるようだ。この傾向が今年も続くのか大いに注目してみたい。

実力機がひしめく充実の『10万円以上20万円未満部門』。3ウェイ機も人気上昇中!


ロックフォード・フォズゲート T3652-S

続いては『スピーカー10万円以上20万円未満部門』の結果を分析していく。この価格帯はいわゆる“ミドルグレード”と位置付けられる価格帯だ。価格のケタが上がる分、それに呼応して音質性能も向上する。“ハイエンド”モデルに迫る実力を秘めたモデルも多々あり、使ったときの満足度の大きい実力機がひしめく充実した価格帯となっている。

そんな中で堂々の第1位に輝いたのは、ここでもやはり“ロックフォード・フォズゲート”。2ウェイコンポーネントスピーカーのセカンドモデルである『T3652-S』(税込価格:14万400円)がその栄冠をゲットした。当機よりもリーズナブルなモデルも少なくない中でのNo.1は、当機の実力が評価されているからこそだ。この人気は当分揺るぎそうもない。

これに続いたのがやはり前回同様に、“JLオーディオ”の『C5-650』(税込価格:11万8800円)。“ロックフォード”を打ち負かすまでには至らなかったものの、こちらも2018年の1年間にわたり安定して存在感を発揮し、“JLオーディオ”ファンが多くいることを如実に示して見せた。

グラウンドゼロ GZNC 1650SQ

次いでは、“グラウンドゼロ”の『GZNC 1650SQ』(税込価格:18万1440円)が、前回の第6位からの3ランクアップを果たし第3位の座を射止めている。クラスの中で最高額レベルでありながらのこの順位は、大健闘と言っていい。

ところでこの部門では今回、3ウェイ機の躍進が目立った。前回ランクインした3ウェイ機は“ヴァイブオーディオ”の1モデル(第8位)のみだったのだが、今回は“MTXオーディオ”(第5位)、“JLオーディオ”(第7位)、“フラックス”(第10位)と3ブランド3機種が10傑に名を連ねた。より本格的なスタイルでカーオーディオを楽しみたいと思うユーザーが増え、その期待に応え得る製品も多くなってきた、という流れもあるのだろう。

“ロックフォード”と“スーパーハイエンド”の強さが光った『スピーカー20万円以上部門』。


ロックフォード・フォズゲート T4652-S

次には、コンポーネントスピーカーの最高峰クラス『スピーカー20万円以上部門』の結果を分析していく。当部門は特に見どころが多い。

まず、栄えある第1位に輝いたのは、“ロックフォード・フォズゲート”の2ウェイコンポーネントスピーカーのトップエンドモデル、『T4652-S』(税込価格:21万6000円)だ。なんと5年連続でその栄誉を掴んでいる。ブランドとしての強さ、そして『T4』の音質性能の高さそれぞれが発揮され、快挙が成し遂げられたということだろう。

対して第2位以降は、激しくランキングが動いた。まず、“JLオーディオ”の新たなフラッグシップ機『C7シリーズ』の3ウェイセット(税込価格:47万5200円)が堂々の第2位を獲得した。かねてから発売開始が待たれていたが2018年の春先にようやく登場し、以後順調なセールスを記録したようだ。待ちわびていたユーザーに買われたのはもちろん、デモカーや装着ユーザーカーの音を聴いて新たに“JLオーディオ”ファンになったという人も多かったに違いない。

なお前回第2位だった『T5』は、2018年の後半に惜しまれながらも終売となり順位を2つ落とすこととなり、逆に最上位3ウェイコンポーネント『J5653-S』(税込価格:36万7200円)が盛り返し、第3位へと順位を上げた。

マイクロプレシジョン Z-Studioシリーズ

そして驚くべきことに、スーパーハイエンドスピーカー、“マイクロプレシジョン”の『Z-Studioシリーズ』の3ウェイセット(税込価格:162万円)が、鮮やかに第5位に食い込んで見せた。さらに第6位以下にも、スーパーハイエンド製品とスーパーハイエンドブランドの上級機が居並んでいる。2018年は当サイトでも、“スーパーハイエンド”人気のさらなる高まりを何度か記事にしてきたが、そのことが数字でも証明されたというわけだ。2019年、この勢いが加速するのか否か、注目して見守りたい。

『ツィーターユニット部門』では、『フルデジタルサウンド』のニューアイテムが順当に支持を集めた。


クラリオン Z2H

今回の最後は、『ツィーターユニット部門』と『ミッドレンジユニット部門』という、2つの単体ユニット部門のランキングを総括する。

まずは『ツィーターユニット部門』から。今回は単品モデルもセットモデルとして集計されたこともあり対象製品が少なくなっているのだが、その中での堂々の第1位を獲得したのは、“クラリオン”の『フルデジタルサウンド』のニューアイテム、『Z2H』(税込価格:6万1560円)。2016年の春に登場し、以来、着実なセールスを続けている『フルデジタルサウンド』だが、待望の新ユニットが追加され、2018年も話題を集めた。

そして第2位には、“ロックフォード・フォズゲート”の『PP4-T』(税込価格:2万1600円)が続いている。外向きシステムを構築する“ストリート派”から絶大な支持を集めている『パンチプロシリーズ』。この傾向は、2019年も継続されるに違いない。

クラリオン Z7

また『ミッドレンジユニット部門』でもやはり、“クラリオン”の『フルデジタルサウンド』が強さを発揮した。今回も『Z7』(税込価格:9万3960円)が順当に第1位を獲得している。

それに続くのはここでも、“ロックフォード・フォズゲート”の『パンチプロシリーズ』の2アイテム。外向き愛好家の中では、もはや『パンチプロシリーズ』が“一人勝ち”状態となっていることを見て取れる。

今回はここまでとさせていただく。次回はパワーアンプの各部門のランキング結果を分析していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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