ハイエンドブランド「チェルノフケーブル」の高性能デジタルケーブルの音質性能を、徹底チェック!! | Push on! Mycar-life

ハイエンドブランド「チェルノフケーブル」の高性能デジタルケーブルの音質性能を、徹底チェック!!

ロシアを本拠地とするハイエンドケーブルブランド「チェルノフケーブル」から、今年の2月、新たな“デジタルコアキシャルケーブル”が2シリーズ発売された。それらの音質性能を改めてチェックする機会が得られたので、そのテストの模様を詳細にお伝えする。

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チェルノフケーブル・ULTIMATE IC S/PDIF
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ロシアを本拠地とするハイエンドケーブルブランド「チェルノフケーブル」から、今年の2月、新たな“デジタルコアキシャルケーブル”が2シリーズ発売された。それらの音質性能を改めてチェックする機会が得られたので、そのテストの模様を詳細にお伝えする。

最上級グレードの『ULTIMATE』と、手頃な『ORIGINAL』の2グレードがラインナップ。


最初に、今回テストしたデジタルコアキシャルケーブル2モデルのプロフィールから紹介していこう。今年の2月に発売された際の速報記事の中でも伝えているが、おさらいの意味で再掲する。

チェルノフケーブル・ORIGINAL IC S/PDIF

☆ORIGINAL IC S/PDIF
●仕様:デジタルコアキシャルケーブル S/PDIF
●導体断面積:0.70mm2 ●導体外形寸法:Φ9mm(ケーブル部分直径) ●ケーブルインピーダンス:75Ω ●RCAプラグ外形寸法::Φ14.5mmx46mm

【ラインナップ】
・ORIGINAL IC S/PDIF062 (0.62m) 税抜価格:1万7000円
・ORIGINAL IC S/PDIF100 (1.0m) 税抜価格:2万円
・ORIGINAL IC S/PDIF165 (1.65m) 税抜価格:2万5000円

チェルノフケーブル・ULTIMATE IC S/PDIF

☆ULTIMATE IC S/PDIF
●仕様:デジタルコアキシャルケーブル S/PDIF
●導体断面積:1.0mm2 ●導体外形寸法:Φ10mm(ケーブル部分直径)●ケーブルインピーダンス:75Ω ●RCAプラグ外形寸法::Φ14.5mmx53.5mm

【ラインナップ】
・ULTIMATE IC S/PDIF062 (0.62m) 税抜価格:14万3000円
・ULTIMATE IC S/PDIF100 (1.0m) 税抜価格:16万8000円
・ULTIMATE IC S/PDIF165 (1.65m) 税抜価格:21万円

なお、『ULTIMATE』『ORIGINAL』ともに、ラインナップはシンプルに3モデル構成。短めのタイプのみのリリースとなっている。

「チェルノフケーブル」ならではの『BRC銅』を採用!


続いては、技術 & 構造的な特長を解説していこう。まずは、使用されている導体について。両グレードともに『BRC銅』が使われているのだが、これはすべての「チェルノフケーブル」製品に採用されている、同社ならではの独自の導体素材だ。

『BRC銅』は、「高音質伝送のために有益となる成分を、量を厳密に管理しながら銅の中に含有させている」特別に精錬されたハイテク素材である。オーディオケーブルでは一般的に銅の“純度”が重要視される傾向があるが、「チェルノフケーブル」では、ピュアであることを追求するにとどまらず、“音に効く成分”をコントロールしながら含ませているのである。

それは、おいしい水を作ろうとするときのアプローチに似ている。その際には、純度が高いことと並行してミネラル成分等々の含有度合いも考慮されるが、「チェルノフケーブル」は導体の製法に、それと似た論理を導入しているというわけなのだ。

また、シールドの材質・構造にもこだわりが注入され、正確なデジタル伝送の実現が目指されている。『ORIGINAL』においては、3層のCAFPE(複合発泡ポリエチレン)絶縁構造が採用され、『ULTIMATE』では、4層からなるインタラクティブサンドイッチ構造のX-Shield SE、独自のインシュレーションシステムSATIなど、いくつかの特許技術が投入されている。

ちなみに『ULTIMATE IC S/PDIF』に採用されているそれらは、同社の“RCAケーブル”の『ULTIMATE』、『REFERENCE』の各製品にも採用されているものと同様だ。“RCAケーブル”の開発で培われた技術が、『ULTIMATE IC S/PDIF』にも出し惜しみされることなく盛り込まれている。

リファレンススピーカーに“スーパーハイエンドスピーカー”『Z-STUDIO』シリーズを使用。


さて、ここからはインプレッションリポートに入っていく。最初に、試聴環境を紹介しておこう。テストは、イース・コーポレーションの試聴室にて行った。

リファレンススピーカーとして使用したのは、いくつかあるスーパーハイエンドスピーカーの中でも特に“スーパー”度合いの高い高級機、「マイクロプレシジョン」の『Z-STUDIO』シリーズ(ツィーターとミッドウーファーの組み合わせで税抜価格109万円)。そしてそれをドライブするパワーアンプには、英国発のスーパーハイエンド・パワーアンプブランド「オーディオウェーブ」の『アスパイアプロ JDP』(税抜価格:65万円)をチョイスした。超高級“デジタルコアキシャルケーブル”を使うに相応しい環境が整えられた、というわけだ。

そして、ソースユニットには“ハイレゾ音源”を再生可能な高級DAPを用意し、それとDACとの間で“デジタルコアキシャルケーブル”を使用した。

他のケーブル類もすべて「チェルノフケーブル」で統一した。パワーケーブルには『STANDARD DC Power 8AWG』(税抜価格:1200円/1m)を、スピーカーケーブルには『CLASSIC MKll SC/1』(税抜価格:9300円/1m)を、ラインケーブルには『CLASSIC MKll IC165』(税抜価格:8万7000円/1.65m)をチョイスした。

チェルノフケーブル・ORIGINAL IC S/PDIF

『ORIGINAL』を使用したシステムでも極上なサウンドが堪能できたのだが…。


まずは、“デジタルコアキシャルケーブル”に『ORIGINAL IC S/PDIF100』を使ったときの音から確認した。

テストトラックの再生を開始すると…。

流石の高音質サウンドが目前に展開された。このシステムから平凡な音が放出されるはずもなく、質感の素晴らしさに、ただただうっとりさせられるのみだった。

ピアノとボーカルとのデュオ演奏から聴いたのだが、ピアノの1音1音には芯があり、輪郭が至ってシャープ。同時に伸びやかさも十二分に携えていて、音が消えゆくときには余韻がすこぶる上品だ。

次には編成の大きなバンド演奏を聴いたのだが、ここではサウンドステージのダイナミックさに圧倒されるばかり。音の迫力、説得力が圧倒的だ。

スーパーハイエンドシステムならではの、超リッチなHi-Fiサウンドを、思う存分満喫できた。

続いて“デジタルコアキシャルケーブル”を『ULTIMATE IC S/PDIF100』に交換し、同様のテストトラックを再生した。

それまでに聴いていた音も、現存するカーオーディオユニットで聴ける最高レベルのクオリティであったことは間違いないのだが、なんとそこからさらにもう1段階、上級な音へと変貌していた。ヴェールが1枚取り除かれたように、クリア感が一層向上していたのだ。

質感の上品さも一段と良化していた。とにもかくにもきめ細やかでスムーズ。耳当たりが最上レベルに心地良く、濃密かつ、滋味深い味わいを堪能できた。

デジタル信号の伝送においても、ケーブルの品質が音質に影響することを改めて実感した。ハイエンドなケーブルを使えばその価格に見合う結果が得られる…。それは“デジタルコアキシャルケーブル”においても同様だった。

もしも愛車のサウンドシステムが、“デジタルコアキシャルケーブル”を必要とする仕様であるならば、「チェルノフケーブル」の“デジタルコアキシャルケーブル”にも注目しよう。これを用いれば、理想のサウンドにもう1歩近づけるはずだ。要チェック。

《太田祥三》

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