カーオーディオの“分かりにくさ”を“分かりやすく”大解説 その3「スピーカー交換について」 | Push on! Mycar-life

カーオーディオの“分かりにくさ”を“分かりやすく”大解説 その3「スピーカー交換について」

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6万円台のスピーカーの一例。DLS・RC6.2(税抜価格:6万円)。
  • 6万円台のスピーカーの一例。DLS・RC6.2(税抜価格:6万円)。
カーオーディオの音を良くしたいと思いつつも「カーオーディオって分かりにくい…」と感じている方々に向けて、疑問や不安を解消していただくための特集を展開している。今回からは、音を良くする方法に関する“分かりにくさ”について解説していこうと思う。

まずは、「スピーカー交換」をテーマに、具体的なスタートプランをご紹介していく。


■愛車の純正スピーカーが“フルレンジ”タイプなら…。

カーオーディオの音を良くしたいと思ったときの、もっともスタンダードな手段はやはり、「スピーカー交換」だ。“音の出口”の状況を改善すれば、聴こえてくるサウンドの“質”を上げられる。

しかしながら、これを実行しようと思ったときにも、“分かりにくい”ポイントがいくつかある。まず問題となるのは、「どんな製品を選べばいいのか」、ではないだろうか。

どのような製品が良いのかを、ケースに応じて検証していこう。最初に、愛車のスピーカーが“フルレンジ”タイプであった場合について考えてみたい。その場合に、できるだけリーズナブルに収めたいと思うのならば、「チューンナップトゥイーター」を導入するという作戦が、まずは浮上する。

この作戦は、なかなかにあなどれない。というのも、“フルレンジ”タイプとは、ドアに取り付けたスピーカーだけで高音から低音までの全帯域の音を再生しようとするスピーカーであるのだが、ドアに取り付けられているスピーカーはある程度口径が大きく、高音の再生があまり得意ではない。そこに高音再生のスペシャリストである「チューンナップトゥイーター」を投入することで、高音がシャッキリとし、さらには、トゥイーターが発した高音につられて、中低音も目の前から聴こえてくるようにもなる。「チューンナップトゥイーター」は、手頃なモデルならば数千円から存在していて、費用対効果は案外、高いのだ。

であるならば…。いっそのこと「セパレート2ウェイスピーカー」に交換すれば、音の“質”をそれ以上に向上させることが可能となる。「トゥイーター」を導入するだけでも音が良くなるのだから、そこからさらにドアのスピーカーも交換してしまえば、状況をガラリと変えられる。ある程度廉価な「セパレート2ウェイスピーカー」であったとしても、純正スピーカーが“フルレンジ”タイプであった場合、「スピーカー交換」をしたメリットを、割と大きく感じ取れるのだ。

もしも愛車の純正スピーカーが“フルレンジ”タイプであるならば、比較的に少額の投資であっても、得られる効果は大きかったりする、というわけなのだ。ものは試しと、リーズナブルな「チューンナップトゥイーター」、または「セパレート2ウェイスピーカー」の導入にトライするのは、大いにアリだ。ご参考にしていただきたい。


■愛車の純正スピーカーが“セパレート2ウェイ”タイプの場合には…。

それでは、愛車の純正スピーカーが“セパレート2ウェイ”タイプであった場合は、どうだろうか。まず、もともとトゥイーターが存在しているわけなので、「チューンナップトゥイーター」を導入する作戦は、あまりお薦めできない。高音の出所が2か所となるので、むしろ聴き取りづらくなる可能性が高い。

そして、“フルレンジ”タイプの市販スピーカーへの交換も、あまりお薦めではない。市販スピーカーの“フルレンジ”タイプは、純正スピーカーの“フルレンジ”タイプとは異なり、高音再生を担当するトゥイーターがミッドウーファーの同軸上に取り付けられていて、同グレードの“セパレート2ウェイ”スピーカーと比べて、再生される音のクオリティは遜色がない。つまり、純正スピーカーと比べて音の“質”を向上させることは可能なのだが…。

しかし、もしも“フルレンジ”タイプへと交換すると、トゥイーターが低い位置に移動することとなるので、音場が下がったように聴こえてしまう可能性がある。音の“質”は向上しても音場が下がると、もの足りなさを感じがちだ。市販「フルレンジスピーカー」にも良さ(音がまとまること、取り付けが比較的に容易なこと等)はあるが、当特集においては、「セパレート2ウェイスピーカー」に交換することをお薦めしたい。

では、「セパレート2ウェイスピーカー」を導入しようとする場合、どのくらいのグレードのモデルを選ぶと良いのだろうか…。

結論から言うと、例え1万円台のスピーカーであっても、“純正スピーカー”と比べたら、一定の音質アップは見込める。一般的な“純正スピーカー”に、1万円以上のコストがかけられていることはないだろう。廉価なモデルであっても、一定の満足度は、必ずや得られるはずである。

ちなみに、「カーオーディオ・プロショップ」の多くは、3万円台以上のスピーカーを“エントリーモデル”として薦めているようだ。3万円のスピーカーというと、1万5000円のスピーカーに対して“倍”の価格となる。“倍”の違いは結構大きい。予算が許すのであれば、3万円台くらいを狙っていくと、満足度もぐっと高くなる。

さらに言えば、6万円台まで手を伸ばせられたら、3万円台の製品と比べてまたもや“倍”の価格となるわけで、なかなかに上級なスピーカーが手に入る。結局は予算次第だが、初級モデルにおいては、1グレードの違いがそこそこに大きい。ちょっと背伸びをしてみると、それに見合った結果は得られるはずだ。


■製品代、部材代、製作代、それぞれの比率の見極めがポイントに。

さて、次に問題となるのは「取り付け費用」だ。前回の記事の中でご説明したとおり、「スピーカー交換」をする際には、スピーカー代だけでは費用が確定しない。カーオーディオのスピーカーはユニットだけで販売されていて、それだけではまだ“半完成品”の状態だ。スピーカーとして完成させるための費用も必要となるのだ。

具体的には、“インナーバッフル代”や“デッドニング費用”が必要となる。さて、これらは大体、いくらくらいになるのだろうか。

「カーオーディオ・プロショップ」のHP等を見ると、3万円台のスピーカーを用いる場合、費用の合計金額を6万円台くらいとしているお店が多いように見受けられる。使用する部材の内容によっても、手のかけ方によっても変わってくるので一概には言えないが、取り付け費用は「3万円」あたりが1つの目安となるのではないだろうか。

なお、スピーカーが高額になればなるほど、“部材代”と“製作代”には予算を割きたいところではある。せっかく上級なスピーカーを購入するのなら、その性能をできるだけ引き出さないともったいない。手をかけずに取り付けてしまうと、宝の持ち腐れともなりかねないのだ。

とは言いつつも、「後から手をかけていく」という選択肢もある。1回の作業である程度まで進めておいたほうが、トータルの工賃は抑えられるが、必ずしも、最初の段階ですべてを完了させなくて良いのだ。

むしろ、後から手を加えたほうがお得、という考え方もある。1つのスピーカーで、音が良くなる感動を2度味わえることになるからだ。段階を経る、というのは、カーオーディオを長く楽しむためのコツでもある。最初は製品代に重きをおいて予算を組み、後から少しずつ手をかけて音を良くしていく、という選択肢があることも、くれぐれもお忘れなきように。

逆に、リーズナブルなスピーカーを選びつつ、“部材代”と“製作代”に予算を投入して製品の性能を最大限引き出す、というやり方もある。この方法のほうが、高価なスピーカーを簡単に取り付けるよりも良い結果が得られる場合もある。このようなアプローチも大いにアリだ。

「スピーカー交換」についての解説は以上だ。次回は、「低音強化」から始める、というアプローチについての“分かりにくさ”の解説を展開する予定だ。お楽しみに。
《太田祥三》

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