“パッシブ”か“アクティブ”か、“2ウェイ”か“3ウェイ”か。フロントスピーカーの『鳴らし方』大研究! Part.2「アクティブ」 | Push on! Mycar-life

“パッシブ”か“アクティブ”か、“2ウェイ”か“3ウェイ”か。フロントスピーカーの『鳴らし方』大研究! Part.2「アクティブ」

システムレイアウト的な観点から、フロントスピーカーの“鳴らし方”について考察している。先週は、“パッシブクロスオーバーネットワーク”を活用する方法について考えた。今週はその対極となる、“アクティブクロスオーバー”を使ったシステムについて掘り下げていく。

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フォーカル・ES 165 K2

システムレイアウト的な観点から、フロントスピーカーの“鳴らし方”について考察している。先週は、“パッシブクロスオーバーネットワーク”を活用する方法について考えた。今週はその対極となる、“アクティブクロスオーバー”を使ったシステムについて掘り下げていく。

■“アクティブクロスオーバー”によって得られるメリットとは…。

まず、“アクティブクロスオーバー”とは何か、から話を始めたい。“アクティブクロスオーバー”とは「パワーアンプの前段で用いるクロスオーバー」のことを指す。ちなみに、その役目だけを負うユニットは存在しているものの、ほとんどの場合は、“DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)”が、その任を果たすこととなる。

なお、アンプの前段で帯域分割が行われるわけなので、フロントスピーカーが2ウェイだったとしたら、フロントスピーカーを鳴らすためのアンプは4chが必要となる(1つのスピーカーユニットに対して1つのchが必要)。そして、このことをもってこのシステムは、“マルチアンプシステム”と呼ばれることとなる。

さて、アンプの前段で「クロスオーバー」させることによって得られるメリットとは何なのだろうか。

主に3つある。

まず1つ目が、「chセパレーションが良くなる」こと。他のchの信号と混ざり合ったり、影響を与え合ったりすることなく、信号をピュアなままスピーカーまで送れるようになるのである。結果、解像度が上がり、S/Nが良くなる等の効果が得られる。

2つ目のメリットは、「スピーカーをダイレクトに操れる」ことである。アンプとスピーカーの間にネットワークがなくなるので、パワーアンプからの指令を、より的確に、より強力にスピーカーに伝えることができる。結果、スピーカーのレスポンスが良くなり、制動力も増す。音に生命力が生まれたり、音楽がより生き生きとしてくる、というような効果も期待できる。

そして、3つ目のメリットが、「各スピーカーユニットを、個別にコントロールすることが可能になる」ことである。

実際のところは、このメリットがもっとも重要視されていると言っていい。各スピーカーを個別にコントロールしたいがために、“アクティブクロスオーバー”を使ったシステムが選択されている、という色彩が濃いのである。

特に効果が大きいのが、“タイムアライメント”だ。これを緻密に操るべく、“アクティブクロスオーバー”を用いたシステムが選ばれている、と言ってもいいくらいなのである。

■“タイムアライメント”を駆使して、車内の音響的な不利を払拭。

次に、“タイムアライメント”がどのような効果を発揮するのかをご説明していこう。

カーオーディオにはいくつか、音響的な不利が存在している。で、その中での最大の不利といえば、「左右のスピーカーから等距離の場所にリスニングポジションを取れない」ことである。ステレオの理屈から言うと、この不利は致命的と言っていい。

しかし、“タイムアライメント”を用いれば、この不利に対処することができるのだ。バラバラの場所に着いている各スピーカーが、運転席のリスナーから見て等距離の場所にあるかのような状態を作り出すことが可能となる。近くにあるスピーカーが発する音に遅延をかけ、すべてのスピーカーの音を、同じタイミングで耳に届くようにすることができるのだ。

結果、正しいステレオイメージを感じ取ることができるようになる。ガラリと聴こえ方が変わってくる。

ただし、デメリットもある。それは、「システムが巨大化していく傾向にある」ことである。メインユニットに内蔵されている“DSP”を使って、内蔵パワーアンプで鳴らしているうちはいいのだが、外部パワーアンプを導入するとなると、スピーカーユニットの数だけのパワーアンプのchが必要となるわけで、自ずと予算的な負荷が大きくなってくる。さらには、ケーブルもより多くが必要となってくる…。

とはいうものの、“アクティブクロスオーバー”を用いたシステムでは、必ずしもシステムを巨大化させなければならないかというと、そうとも限らない。

最近は、アンプ内蔵型の“DSP”も数多く出てきていて、リーズナブルに済ませる方法も存在している。お手軽な製品で固めたとしても、場合によってはスピーカーが純正のままだったとしても、“アクティブクロスオーバー”を用いるメリットは活きてくる。上を見ればキリがないのは事実だが、やりようはあるのだ。

“アクティブクロスオーバー”を使ってフロントスピーカーを鳴らすことにご興味がおありならば、お近くのプロショップに行って相談してみよう。愛車にあった方法を提案してもらえるはずだ。

今週はここまでとさせていただく。次週からは、“2ウェイ”か、“3ウェイ”か、という問題に踏み込んでいく。次回もお楽しみに。

《太田祥三》

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