【スピーカー交換のススメ】手軽に3wayスピーカーを楽しめるMTX AUDIO IP663 | Push on! Mycar-life

【スピーカー交換のススメ】手軽に3wayスピーカーを楽しめるMTX AUDIO IP663

カーオーディオメーカーとして世界中に熱狂的なファンを持つ、アメリカのトップブランドMTX。

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MTX AUDIO IP663 ¥75,000(税別)

カーオーディオメーカーとして世界中に熱狂的なファンを持つ、アメリカのトップブランドMTX。

1971年アリゾナ州フェニックスを拠点にロイド・イーベイ氏によって設立されたマイテック社において、ホームオーディオのブランド「イーベイ・エレクトロニクス」がルーツとなっている。

その後、1980年カーオーディオブランド「MTXオーディオ」を創設。1984年にはカー用として世界初となるエンクロージャー付きのサブウーファーを発表、同時に各種パワーアンプ、スピーカーとバリエーションを広げる。サウンドはパワフルで闊達といったイメージを持つ人もいるだろうが、近年ではハイファイに特化したラインアップをプラスして幅広いユーザーに向けてカーオーディオの楽しさを打ち出している。

今回、発売されたユニークなコンポーネントスピーカー、その名も"Image Pro"は、革新的なデザインで見て驚く人もいるだろう。独自に開発されたトゥイーターとミッドレンジ(スコーカー)の一体型、SEE(Sound Enhancemet Enclosure)という技術を導入。ラインアップは、3万8千円のIP432から最上級グレード13万8千円のIP863まで4機種を用意。IP432は2ウェイでチューンアップという位置付けで、ほかは3ウェイ構成だ。

最大の特徴は2.5インチ(6.3cm)のミッドレンジとトゥイーターをペアリングとしたカタチにある。通常のセパレート2ウェイはミッドバスがドア下。トゥイーターは、ダッシュ両脇、Aピラー、ミラー裏とさまざま。ホームのようにウーファーとトゥイーターが接近したカタチでないため、中域の音圧が減衰したり、耳に到達する距離の問題も出てくる。ニアフィールドなエリアに対し、3ウェイ化の効果は全帯域の再生に優れていると同時に音場創りに大きく役に立っている。この"Image Pro"のもうひとつ素晴らしいところは、取り付けが簡単であることだ。ダッシュ両脇に一体型トゥイーターとミッドレンジをセット。ドアに装着のウーファーと組み合わせで秀逸な3ウェイが構築できる。

もう少し付け加えると、既存のセパレート2ウェイシステムは、ミッドバスとトゥイーターのクロスポイントが、2.5kHz~5kHzあたりが一般的でトゥイーターは胸から上の空間に音が広がる。一方、ドア下に装着されたミッドウーファーはトゥイーター以下の周波数を再生するわけだが、中域は耳に到達するまで、さまざま障害によってスポイルされる。3ウェイの魅力はトゥイーターとミッドレンジがダッシュ上にセットされているので高域と中域のつながりがよく、かつ中域の音圧が減衰することはない。

IP663搭載のプリウスを聴く機会に恵まれ、上記の説明通り、2ウェイでは得られないミッドレンジがセットされたIP663の良さをすぐさま確認できた。中音域をスポイルすることなく、Fレンジが広くスムーズに耳に入ってくる。一部の帯域を誇張したものでなく極めてフラット。(DEH-P01ヘッドユニットのEQ、位相調整は一切使っていない)。帯域バランスのよさ、音場構築においてSEE(Sound Enhancemet Enclosure)の効能はじつに大きい。IPP663を聴いて好印象であったので最上級グレードIP863が聴きたくなってしまった。

《永松巌》

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