サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #75: デモカー・Audi ハイレゾ化への道 #05 新DSP導入編 Part.1 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #75: デモカー・Audi ハイレゾ化への道 #05 新DSP導入編 Part.1

アンティフォンのデモカー、Audiにおける松居さんの取り組みを実況レポートしている当シリーズ。今回からはいよいよ、新章へと突入する。システムに新たなユニットを加え、さらなるサウンド向上を目指す。その新ユニットとは…。

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』

アンティフォンのデモカー、Audiにおける松居さんの取り組みを実況レポートしている当シリーズ。今回からはいよいよ、新章へと突入する。システムに新たなユニットを加え、さらなるサウンド向上を目指す。その新ユニットとは…。

デモカーAudiのシステム構築ストーリーも、今回から新たな局面を迎える。

ここまでは、純正オーディオを活かしそれを核として可能な限りの高音質化にトライしながら、そこにハイレゾ対応のマルチメディアプレーヤー、オーディソン『bit Play HD』を加えた。これにより、大量のライブラリーをクルマに持ち込むことに成功。そしてさらに、『bit Play HD』を核とした時の高音質化にも取り組んでいる。

そして今回から、そこに新たな登場人物が加わる。

スピーカープロセッサーを、オーディソン『bit one』から、ヘリックス『DSP-PRO』へと変更したのだ。『bit Play HD』がハイレゾなプレーヤーなので、プロセッサーもハイレゾな物に、という理由からだ。

カーオーディオ製品の中で現在のところ最もハイスペックなこの商品は、内部処理のサンプリングレートが、「96kHz/24bit」。アプリケーションもとても充実している。


スピーカープロセッサーを『DSP-PRO』へ変更スピーカープロセッサーを『DSP-PRO』へ変更


さて、手元に届いた『DSP-PRO』を早速Audiに搭載してみた。

ハイレゾ対応であるが、まずは純正オーディオと『DSP-PRO』をつなぐことからスタートさせる。

『DSP-PRO』にはアナログ入力が8ch分が備えられ、ハイレベル/ローレベルどちらにも対応している。その入力ch毎にEQ、N/W、TAをDSP処理し、出力チャンネルへアサインする。

僕のAudiの純正オーディオは、物凄くイコライジングされたフルレンジのchと、ミッドベース、サブウーファー計5chのアナログハイレベル出力がある。これまで『bit one』では、これらをハイレベルで受け、おまかせリ・イコライゼイション機能を使い2chに一端まとめ、それから各スピーカー用にDSP処理を行っていた。

今回『DSP-PRO』では、フルレンジchからミッドハイとスーパートゥイーター成分を抽出し、ミッドベースchからLow成分を抽出/成形、サブウーファーchからサブウーファー成分を作り出すという方法を取ってみた。

純正オーディオの音楽信号がDSP処理されている場合、アナログでmixすると位相的に不整合が発生する可能性がある。しかし、この方式でプロセッサーに信号を取り込めば、そのような位相的な不整合の発生を回避できる。とてもスマートな方法であり、その他の割り込まない純正スピーカーとの整合性も取りやすく、とてもスムーズに純正オーディオをパーソナルなシステムに再構築できる。

ただこのやり方だと、スピーカーレイアウトを純正システムとかけ離れたシステムへと変更するのは難しい。2wayを3wayにしたい、となるのであれば、『bit one』のように一端合成する必要がある。


01 フルレンジch02 ミッドベースch03 サブウーファーch04 修正後の全体

写真は、Audiの純正オーディオの各出力信号を測定機で測った結果。写真01はフルレンジch、写真02はミッドベースch、写真03はサブウーファーch。04はそれぞれを入力しDSPで修正した後の、全体の測定結果。

さて、純正オーディオと『DSP-PRO』をつなげ、ようやく音が出始めた所だが、なかなか良い感じになってきた。ただ、使ってみて少し残念に感じたことは、メモリーを呼び出す方法がマニュアルしか選べないことである。

このAudiのシステムの場合、アナログ入力時(純正オーディオを接続した時)のDSP処理と、デジタル入力時(『bit Play HD』を接続した時)のDSP処理は、それぞれ個別で行うことになる。なので、入力とDSPメモリーが自動でリンクしてくれると便利だと思う。これはファームウェアのアップデートで対応できるはずだ。早急に対応していただけると有り難いのだが…。


『DSP-PRO』の操作画面『DSP-PRO』のタイムアライメント操作画面


ちなみに、最初はイマイチだと思っていた「アナログ」なユニバーサルリモコンだが、使い込んでみるとなかなか快適だ。リモコンを見ずに、触って分かる感触は運転の妨げになりにくく、今はとても気に入っている。

さて次回は、音楽的な印象をお話する。楽しみにお待ちいただけたら幸いだ。

《松居邦彦》

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