サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #72: デモカー・Audi ハイレゾ化への道 #02 使用ユニット紹介編 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #72: デモカー・Audi ハイレゾ化への道 #02 使用ユニット紹介編

純正オーディオとHi-Fiオーディオの共存を目指している、アンティフォン・デモカーのAudi。今年に入り、その計画は新たなステージに突入した。ついに“ハイレゾ化”にトライすることとなったのだ。“ハイレゾ化”によってカーオーディオはどのように変わっていくのか…。これはその実体験リポートである。

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


純正オーディオとHi-Fiオーディオの共存を目指している、アンティフォン・デモカーのAudi。今年に入り、その計画は新たなステージに突入した。ついに“ハイレゾ化”にトライすることとなったのだ。“ハイレゾ化”によってカーオーディオはどのように変わっていくのか…。これはその実体験リポートである。

デモカー・Audiの“ハイレゾ化”のキーユニット、オーディソン・「bit Play HD」が遂に手元に届いた。記録メディアレスで購入した。本体に組み込むメディアを、HDDかSSDかで迷ったのだが、質より量を選ぶことにし、HDDをセレクト(本体内部への組み込みは自作で行った)。

さて、この「bit Play HD」には大いに期待している。今までは、カー用のハイレゾ対応スピーカープロセッサーは登場していたものの、再生するプレーヤーがなかった。しかし当ユニットの登場により、カーオーディオ環境を“ハイレゾ化”することが可能になったのだ。

細かなことを言うと、これまでもポータブルタイプのハイレゾ再生機(ハイレゾウォークマン)などを使えば、車内の“ハイレゾ化”は可能だった。しかし、USB/DACが必要になるし、そういった機器を持ち込んでごちゃごちゃするのがいやで、ハイレゾ対応ウォークマンは所有しているものの、それをクルマに持ち込むことに気乗りがしなかった。

またこの方法は操作性や視認性に問題があると思っている。それよりも、iPadを純正オーディオシステムで使用するほうが、操作性、視認性が高く快適だ。その部分をとり、iPadをMINI(Audiのオーディオコントロールシステム)で操作する方法を選択。ハイレゾは諦めて、この方法で今までやってきた。

運転をしながら音楽を聴く環境では、視線を大きく動かすことはなるべく避けたい。その意味でもAudiでは、あくまでもナビ画面を利用し、オーディオに関する操作環境もナビ画面で完結させたいと考えている。というかむしろ、その部分をもっとも優先させるべく、純正オーディオシステム+ハイエンドオーディオの融合にトライし始めたわけなのだから。

ちなみに、ダイヤトーン・サウンドナビのファイル再生環境は、ある意味1つの理想的な状況だと思っている。このモデルがハイレゾ化されたら、実はそれが1番手っ取り早い。スピーカープロセッサーも内蔵しているし、画面も持っているし、ナビも内蔵されている。

話を「bit Play HD」に戻そう。このプレーヤーは、外付けHDDもしくは内蔵SSDを使いつつ(自分は内蔵SSDの替わりにHDDを組み込んでいるのだが)、USBやWi-Fiも備えている。そして、従来の圧縮音源に加えWAV、FLAC(96Khz/24bitまで)のハイレゾ音源も再生できる。

もっとも喜ばしいことはここだ。FLACファイルを再生できること、である。ハイレゾ音源のほとんどはFLAC形式のファイルで、家庭用ストリーミング再生で最もスタンダードなファイル形式なのだが、これまでのカーオーディオではMP3、もしくはWAVにしないと再生できなかったので、そのためだけにファイルを変換して聴いていた。

これでようやく、家とクルマで同じファイルを持ち歩けるようになったのだ。


bit Play HD


クルマに装着する前に、机上でテストしてみた。まずは僕のパソコン内にあるLINN用ファイル(ホームオーディオ用ファイル)から、192kHzの物を除いたほとんどを、「bit Play HD」用のHDDへコピーした。

約1TBになるデータの移し替えだが、簡単に行えた。HDDを一旦「bit Play HD」でフォーマットした後、取り外しPCに移し替えてこれを実施した。

そこからテストを開始。ブラウザの操作は結構快適だ。ナビ画面を利用し、赤外線リモコンで聴きたい曲に辿り着ける。LINN DS用のコントロールアプリKINSKYも使えるようだ。しかしこれはスマホ・タブレットで行うことになるので、運転中の操作は難しいように思う。セカンドシート向けだろう。また、楽曲検索は、アーティスト名で行える。あと、MP3の場合ジャケットピクチャーが表示可能だった(ID3タグのみ表示可能)。


bit Play HD


さて、次回からは車内にセットしての“ハイレゾ化”の実際をリポートしていきたいと思う。「bit Play HD」が実現してくれる、僕にとって初めてのハイレゾカーオーディオ。音質向上のみならず、使い勝手の面でも新たな世界が広がっていくはずだ。

《松居邦彦》

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