【DIATONE】DS-G50、その魅力を探る #2: DS-G50組み合わせ試聴記 PHD2200編 | Push on! Mycar-life

【DIATONE】DS-G50、その魅力を探る #2: DS-G50組み合わせ試聴記 PHD2200編

余韻の透明度が確保された歪を感じさせない安定したサウンド

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DIATONE】DS-G50、その魅力を探る

余韻の透明度が確保された歪を感じさせない安定したサウンド

本機はPHDブランドのトップエンドの2chパワーアンプで200W/ch(4Ω)というハイパワーをギャランティしブリッジ接続では702Wのハイパワー・モノラル・アンプとして使える。それでいて海外製ながら比較的リーズナブルな価格設定というのも好感が持てる。またハイパワー・アンプだが95dBという高SN比を確保しているのも注目される。特にワイドレンジという印象ではないが現代の音楽ソフトに要求される周波数レンジが確保され、また帯域バランスの整ったナチュラルな質感のサウンドなのが好ましい。また、色づけやキャラクターを感じさせることのない素直なサウンドを実現したうえで、音楽を生き生きと再現してくれるアンプという印象を受けた。


PHD2200

PHD2200 200W×2ch パワーアンプ ¥76,650

低域がスムーズに伸びたダイヤトーン「DS-G50」が正確に描き出す「ノー・オーディナリー・デイ/ウィル・リー & クリス・パーカー」(ビデオアーツVACM-1423)の十分なエネルギー感を湛えたキックドラムやベースの低音も正確に制動しブーミーな低音にすることがない。またサックス・ソロなどの抑揚感、ドラムスの連打などにも正確に反応し音楽に生気を与える感もある。ダイレクト2trアナログ・マスターを使った「アローン・トゥギャザー」(ウッディクリークCD-1007)は2tr録音らしい鮮度の高さがキープされた瑞々しいサウンドで再現された。ドラムスのブラッシュ・ワークもしなやかな弾力が感じられ軽快にスイングし余韻に粗さが感じられない。ピアノは濁りのない響きが得られ低音域の(コード)は適度な厚みが感じられ、高音域のシングル・トーンによる早いパッセージも一音一音が明快に立ち上がり余韻の透明度も確保されていた。クラシック系オーケストラのトゥッティも刺激的な響きや濁りを感じさせない安定したサウンドが得られ音場の透明度も高い。また少し大きめな音量で聴いてもクリップの兆候はなく歪を感じさせないのは高出力アンプならではといえるだろう。 (小林貢)

音像の実体的な存在感を備えてバランス良く素直に引き出す再現性

ダイヤトーンのプロセッサーDA-PX1は、ネットワークでの2チャンネル使用を前提としている。今回はその構成で聴いているため、アンプはやはり2チャンネルで済む。そこが意外にコスト削減につながって、思わぬハイC/P機の発見につながることにもなる。

PHDの場合がまさにそれで、7万円台のアンプでこのスピーカーが鳴らせれば、ちょうど手頃というよりお買い得そのものといっていい。

200W×2/4Ωというパワーは強力だし、立ち上がりのスピードも速い。駆動力も十分に備え、信頼性に優れた再現性を発揮する。

安定して明快な、安心して聴いていられる音調である。G50はそれ自体にほとんどカラーというものを持っていないため、アンプに色があれば直接それが出てしまうが、この製品ではその色が感じられない。ニュートラルな音質を備えていると同時に、適確な駆動力が発揮させている証左といえる。

ピアノはタッチがくっきりして響きが持たれることはなく、立ち上がりのエネルギーがしっかりしている。このため輪郭が明瞭で芯がすかすかになるようなことがなく、低音部の力強い把握力と澄んだ余韻が滑らかに引き出されるのである。高音部の転がるような粒立ちのよさも、濁りのなさを反映している。

このことはアカペラでさらにはっきり確認することができる。ハーモニーが自然な手触りを持ち、刺々しさが感じられない。なによりピントがぴたりと合って、音像が実体的な存在感を備えている。位相がよく揃っているためかもしれない。ともすれば声に歪みっぽさが乗り、特に高音部では混濁してもやっとした出方になるソースだが、本機ではきれいに伸びて質感が澄んでいる。

オーケストラも奥行の豊かな鳴り方だ。低音弦の出方がよく、ずっしりとしていながら重苦しくはない。またジャズもナチュラルでスムーズだ。

全ての音を適性なバランスで素直に引き出した再現性は、クラスを優に越えるものである。 (井上千岳)

《編集部》

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