数馬力アップでも体感は大きい? 現代のマフラー交換で重視すべきポイント~カスタムHOW TO~ | Push on! Mycar-life

数馬力アップでも体感は大きい? 現代のマフラー交換で重視すべきポイント~カスタムHOW TO~

この記事で解決することは、マフラー交換で何が変わるのか、どこに注意すべきか、車検対応品をどう選ぶべきかである。

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数馬力アップでも体感は大きい? 現代のマフラー交換で重視すべきポイント~カスタムHOW TO~
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この記事で解決することは、マフラー交換で何が変わるのか、どこに注意すべきか、車検対応品をどう選ぶべきかである。

結論から言えば、マフラー交換は音だけでなくレスポンスや走りの気持ちよさを変える有効なチューニングだ。ただし音量、こもり音、車検対応、素材選びまで理解して選ぶことが重要になる。

◆マフラー交換は音だけでなく走りの反応を変える

マフラー交換はチューニングにおける大きな要素である。まずはマフラーから始め、それからホイールや車高調へ進む流れは今も昔もチューニングの定番といえる。

マフラー交換は音質の変化という官能的な要素に加え、排気効率の向上による出力特性の変化も期待できる。さらに軽量化というメリットもあったが、最近のクルマでは純正マフラーも軽量化が進んでおり、その効果は以前ほど大きく感じにくくなっている。

それでもマフラー交換には今なお多くのメリットがあり、チューニングには欠かせない要素のひとつである。

マフラーの役割は大きく分けて「消音」と「排気効率の向上」がある。エンジンから排出された排ガスは、エキゾーストマニホールド、触媒(キャタライザー)、センターパイプを経て、最終的にリアピースサイレンサーから放出される。

チューニングのポイントは排気抵抗の低減にある。排気抵抗を減らすとパワーアップが望めるが、同時にアクセルレスポンスの向上も期待できる。このアクセルレスポンスの変化こそ、街乗りでも体感しやすいポイントだ。アクセルを踏んだ瞬間にパワーを取り出せるようになると、クルマの動きが機敏に感じられる。これは全開走行時だけでなく、普段乗りで信号から加速する時や右左折後にアクセルを踏み込む場面でも感じられるため、日常のあらゆるシーンでメリットを得やすい。

そういった意味では、シャシダイの数値だけでマフラー交換のメリットを表現することはできない。昔はマフラー交換で数十馬力上がる場合もあったが、現代では数馬力程度にとどまることも多い。それだけかと思われがちだが、実際に乗ってみるとクルマが明らかにキビキビと加速する変化を感じられる。これは数値には表れにくい部分なのだ。

◆スポーツキャタライザーは排気効率に直結する

マフラー以上に排気効率に直結するのが触媒(キャタライザー)である。純正触媒は環境性能を最優先するため、内部のセラミックハニカム構造が細かく、これが排気抵抗になる場合がある。

スポーツキャタライザーはこのセル数を見直し、例えば純正が400セル前後なら150~200セル程度にすることで、浄化性能を確保しながら排気抵抗を抑える設計が採られる。

特にターボ車の場合、タービン直後に触媒が配置されることが多く、その影響は大きい。ここでの抵抗が少なくなることでブーストの立ち上がりが鋭くなり、全域でのレスポンス向上につながる。

以前は触媒が腹下と呼ばれるフロア中央付近にあるのが定番だった。しかしエンジン始動直後から排ガスを浄化するには、できるだけ早く触媒を理想的な温度に温める必要がある。そのため触媒の位置はエンジンに近づき、エンジンやタービンの直後に配置されるケースが増えた。そのぶん排気抵抗にもなりやすく、逆に言えばスポーツ触媒チューンの効果を体感しやすいポイントにもなっている。

◆ステンレスとチタンで変わる音質と重量

マフラーの素材にも種類がある。スチール製は少なくなり、現在はステンレスが主流である。一部の高級モデルにはチタン製も存在する。ステンレスは最も一般的で、耐久性とコストのバランスに優れる。音質は低音が響きやすく、厚みのあるサウンドが特徴だ。ただし同じステンレスでもパイプ厚や構造によって重量や音の響きは変わる。たとえばHKSのHi-Power SPEC-L IIのように軽量化を意識し、薄肉パイプを採用するモデルもある。

チタン製の最大のメリットは圧倒的な軽さである。純正比で5~10kg以上の軽量化が可能なケースもあり、リアオーバーハングが軽くなることで運動性能の向上にも貢献する。音質は乾いた高音になりやすく、レーシーな雰囲気を高めてくれる。一方でメーカーや車種にもよるが、価格は50万円以上になることも多く、コスト面は大きなハードルになる。

選び方の比較軸は次の通りだ。

・価格と耐久性を重視するならステンレス
・軽さと特別感を重視するならチタン
・街乗り中心なら音量とこもり音の少なさを優先
・スポーツ走行も視野に入れるなら排気効率と重量を重視

◆マフラー交換のデメリットと対策も知っておく

マフラー交換にはメリットが多い一方で、デメリットもある。まず注意したいのが音量だ。交換直後は心地よく感じても、高速道路の巡航や長距離移動ではこもり音が気になる場合がある。また排気効率を重視しすぎると、車種や仕様によっては低速トルクが薄く感じられることもある。

対策としては、使用シーンを先に決めることが大切だ。通勤や家族利用が多いなら、音量控えめで車検対応を明確にうたう製品を選ぶ。サーキット走行も視野に入れるなら、触媒やセンターパイプとの組み合わせまで含めてショップに相談したい。

さらに見落とせないのが車検対応である。見た目や音だけで選ぶと、あとから公道使用できないことが判明する場合もある。購入前には車種、年式、型式、エンジン型式、認証表示の有無を確認することが重要だ。

◆2010年以降の車両は事前認証制度に注意

マフラー交換で忘れてはいけないのが事前認証制度である。2010年4月以降に製造された車両には加速走行騒音規制が適用される。近接排気騒音だけでなく、走行中の音量も規制対象となるため、DIYで製作したマフラーやショップのワンオフ品、古い基準の製品を安易に流用することはできない。

公道で安心して使うためには、車両に適合した認証済みマフラーを選ぶことが基本になる。製品に表示される認証プレートや適合情報を確認し、購入時には自分の車両型式に対応しているかを必ず確認したい。

ISO規格に基づいた品質管理体制のもとで製造され、加速走行騒音規制などの試験に合格した製品であれば、公道使用に対応できる。逆に言えば、見た目が同じように見えても、適合外の製品では車検に通らない可能性がある。

一方で2010年3月までに製造されたクルマであれば、年式やエンジン搭載位置ごとの騒音規制に合致していれば、DIYやワンオフ製作のマフラーも使用できる場合がある。鉄工所の友人に作ってもらったスペシャルマフラーのような楽しみ方も可能だ。ただしこの場合も、最終的には音量や取り付け状態が保安基準に適合していることが前提となる。

マフラー交換は音、レスポンス、軽量化、見た目まで変えられる魅力的なチューニングだ。しかし現代のクルマでは、単に音が大きいマフラーを選ぶ時代ではない。自分の使い方に合った素材、構造、認証、音量を見極めることが、満足度の高いマフラーチューンにつながる。

《加茂新》

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