ピレリジャパンがサマータイヤ新製品「POWERGY」を発表。2022年3月から順次販売が開始される。クロスオーバー、セダン、ミニバンに向けたアフターマーケット用タイヤで、ラインナップは、15～21インチサイズ、スピードレンジH～Y の、全51サイズ展開。価格はオープン。
「POWERGY」はイタリア・ミラノにあるピレリR&Dセンターで、最も進化したバーチャルリアリティシステムを利用して開発された製品。トレッドパターンやプロファイルの適正化が可能となり、最適な接地形状が得られたことで接地圧分布は均一となり、ブレーキの制動距離は短く、車のコントロール性や操舵時の正確性の向上を実現している。また、ウェットブレーキ性能や摩耗性能は特殊なポリマーを使用したコンパウンドを採用することにより改善され、周方向の溝とそれにつながる横溝を配置した新パターンの設計により高い排水性を実現。ハイドロプレーニング現象の発生を防ぎ、ウェット性能と安全性を向上させている。
ピレリはバーチャルリアリティシステムで得られた静的なシミュレーション解析とトラックテストによる性能検証を駆使した開発方法によって、コロナ禍の困難な状況の中でも全体の開発期間を大幅に短縮し、わずか18ヶ月で開発を完了。さらに、タイヤのプロトタイプ製作でも物理的数量を削減し、環境にも配慮したタイヤ開発を実現できたという。
日本自動車タイヤ協会（JATMA）のウェットグリップ指標では、優れたウェットグリップ性能であるラベリング「a～b」を取得。悪天候時でも安心感の高い走りを楽しめる。環境やサステナビリティにも配慮しており、同じくJATMAの転がり抵抗指標では、優れた転がり抵抗性能のラベリング「AA～A」を取得。燃費を低減し、排気ガスの削減や低騒音化も実現している。
