連載「カーオーディオユニットの選び方」詳細解説! Part3「サブウーファー編」 その7「DLS&シンフォニ/クワトロリゴ」 | Push on! Mycar-life

連載「カーオーディオユニットの選び方」詳細解説! Part3「サブウーファー編」 その7「DLS&シンフォニ/クワトロリゴ」

カーオーディオという趣味においては、製品を選定するところも楽しむべきポイントの1つとなる。その楽しさを一層満喫していただくために、“製品選びのキモ”を解説している当連載。今回は、“DLS”と“シンフォニ/クワトロリゴ”のサブウーファーの特長を解析していく。

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シンフォニ/クワトロリゴ・HERITAGE SUB
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  • DLS・RCW10
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カーオーディオという趣味においては、製品を選定するところも楽しむべきポイントの1つとなる。その楽しさを一層満喫していただくために、“製品選びのキモ”を解説している当連載。今回は、“DLS”と“シンフォニ/クワトロリゴ”のサブウーファーの特長を解析していく。

“フェリースソニード”が正規輸入する、“DLS”と“シンフォニ/クワトロリゴ”に注目!

当回は「サブウーファー編」の最終回として、“フェリースソニード”が正規輸入している気鋭ブランド2つのサブウーファーラインナップを見ていく。

ちなみに“フェリースソニード”は自社で開発しているデッドニング用部材も多彩に展開していてそれらも各所で高評価を得ているが、その一方で、欧州のハイエンドブランドの製品も日本の愛好家に向けて積極的に紹介している。そのブランドが、“DLS(ディーエルエス)”と“シンフォニ/クワトロリゴ”だ。

では、スウェーデンの実力メーカー“DLS”のユニットサブウーファーからチェックしていこう。ちなみに“DLS”はスピーカーとパワーアンプの両方をラインナップしているが、製品バリエーションが多いのはスピーカーの方だ。ハイエンド機からエントリーモデルまで幅広く良品を擁している。ライン数は「4」ある。上から、『スカンジナビア』『アルティメイト』『リファレンス』『パフォーマンス』、以上だ。中でもトップエンドに君臨する『スカンジナビア』シリーズは、実力機として名高い。サウンドコンペティターからの支持も厚い。

で、この4ラインの中でユニットサブウーファーまで用意しているのは、『リファレンス』シリーズと『パフォーマンス』シリーズ、この2つだ。それぞれに2機種ずつが存在している(以前は『アルティメイト』シリーズにもサブウーファーがあったが、現在は販売が終了している)。

それぞれの特長を紹介していこう。まずは『リファレンス』シリーズのアイテムから。名を連ねているのは以下の2モデルだ。25cm口径の『RCW10』(税抜価格:6万円)と、30cm口径の『RCW12』(税抜価格:7万円)、この2機種だ。

DLS・RCW10DLS・RCW10

“アルミニウムコーン”を備え、“DLS”スピーカーと幅広くマッチング!

これら2機種の特長としてまず挙げるべきは、振動板にアルミニウムコーンが使われていることだ。

ところで、『リファレンス』シリーズには4機種の2ウェイセパレートスピーカーが用意されていて、しかし16.5cm2ウェイの3モデルのミッドウーファーの振動板素材はすべてで異なっている。ペーパーコーン、ブラックアルマイトアルミコーン、ファイバーグラスコーンが機種ごとで使い分けられている(13cm2ウェイはファイバーグラスコーン)。なおその3機種の中の定番モデルである『RC6.2』(税抜価格:6万円)のミッドウーファーはブラックアルマイトアルミコーンだ。2機種のサブウーファーは特にこれとのマッチングが図られている格好となっている。

ちなみに言うと、セカンドラインスピーカーの『アルティメイト』シリーズのミッドウーファーもすべてがアルミコーンで、さらにはトップエンドラインの『スカンジナビア』シリーズの“3ウェイエンクロージャー専用”ミッドウーファーもアルミコーンだ。つまり『RCW10』と『RCW12』は、上位ラインのスピーカーとの相性も良好だ。

また該当2モデルはともに、“ダブルボイスコイル”(インピーダンスは4Ω×2)仕様となっている。ゆえに2つのボイスコイルを並列接続すれば2Ωドライブが可能となり、よりハイパワーをかけて鳴らせるようになる。というわけでこれら2機種は、構造的にも振動板素材的にも、パワフルに鳴らしたい人に向いたモデルともなっている。

一方『パフォーマンス』シリーズには、以下の2モデルが顔を揃えている。1つが25cm口径の『MCW10』(税抜価格:3万2000円)で、もう1機種が30cm口径の『MCW12』(税抜価格:3万6000円)だ。

なおこれら2機種の振動板は、“ノンプレスペーパーコーン”だ。振動板の表面をよく見ると“ノンプレス”だからだろう、ザラっとした独特な風合いで仕上げられている。またこの2機種の磁気回路はともに“シングルボイスコイル(インピーダンスは4Ω)”だ。振動板素材的にも磁気回路的にも、ユニットサブウーファーとしてスタンダードな仕様となっている。価格もリーズナブルであり、使いやすいサブウーファーとなっている。

DLS・MCW10DLS・MCW10

“シンフォニ/クワトロリゴ”から、注目のユニットサブウーファーが新登場!

ところで“DLS”は1機種、パワードサブウーファーも持っている。製品名は『ACW10』(税抜価格:4万3000円)だ。薄型パワードサブウーファーとしては高めな価格帯にあるが、より本格的なサウンドを奏でられるモデルを探しているのなら、当機も候補の1つとなり得る。

さて、続いては“フェリースソニード”がディストリビュートするもう1つのブランド、“シンフォニ/クワトロリゴ”について見ていこう。同ブランドには現在、1機種のユニットサブウーファーがラインナップしている。モデル名は『HERITAGE SUB(ヘリテージ サブ)』(税抜価格:14万円)だ。なお当機のデリバリーが開始されたのは今夏だ。発売されてからまだ少しの時間しか経っていない。

ちなみに“シンフォニ/クワトロリゴ”は、イタリア中部のマチェラタに本拠を置くハイエンドカーオーディオブランドだ。高品位なモデルを多々擁することで知られていて、パワーアンプにおいては税抜価格200万円という超ハイエンドモデル『デシデリオ』も擁し、スピーカーでも旗艦ラインとなる『グランディオソオーパス』シリーズがハイエンド愛好家の間で人気を得ている。

そしてこの『HERITAGE SUB』もなかなかのハイグレードモデルだ。作りを見るといかにもハイエンドサブウーファーという雰囲気が濃厚に漂う。

なお当機は、4つあるスピーカーラインのいずれにも属さない、独立したモデルとなっている。口径は25cm、ボイスコイルはシングルでインピーダンスは4Ω、そして振動板にはペーパーコーンが採用されている。仕様的には、正統的Hi-Fiサブウーファーといった趣だ。目新しい上級サブウーファーを物色していたら、当機にもぜひご注目を。

今回は以上だ。次回は新たな章に突入する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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