達人直伝! 音質向上のためのワンポイント・テクニック! Part6「サブウーファーの鳴り方を変える“もうひと手間”!」 | Push on! Mycar-life

達人直伝! 音質向上のためのワンポイント・テクニック! Part6「サブウーファーの鳴り方を変える“もうひと手間”!」

当特集では、スピーカーのグレードアップやバワーアンプの交換といった大掛かりな方法ではない、“音を進化させるワンポイント・テクニック”をさまざま紹介している。今回は、導入ずみのサブウーファーの音をさらに良くする方法を提示する。

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サブウーファーの取り付け例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。
  • サブウーファーの取り付け例(製作ショップ:モービルサウンドテクノロジー<東京都>)。
  • リーズナブルな単体プロセッサーの一例(カロッツェリア・DEQ-1000A)。
  • パワードサブウーファーの一例(ケンウッド・KSC-SW30)。

当特集では、スピーカーのグレードアップやバワーアンプの交換といった大掛かりな方法ではない、“音を進化させるワンポイント・テクニック”をさまざま紹介している。今回は、導入ずみのサブウーファーの音をさらに良くする方法を提示する。

なお当特集では毎回、全国の有名カーオーディオ・プロショップに取材し記事を作成している。今回は、東京都日の出町の実力店、“モービルサウンドテクノロジー”の小川さんに話を訊いた。今回も参考になる話がたくさん訊けた。さて、その中身とは…。

低音の鳴り方を良くしたいと思ったら、“電源強化”が効く!

最初に“モービルサウンドテクノロジー”の小川さんに、パワードサブウーファーを導入している場合の音質向上テクニックを訊いてみた。

「まず、国産のリーズナブルなパワードサブウーファーを使われている場合には、電源をメインユニットの裏から取られていることが多いと思います。実際、取説でもその方法が説明されていたりもしますからそれで問題はないのですが、しかしそこのところを見直すと、もう1ランク音質アップが果たせます。電源配線を、メインバッテリーから直接引き込む“バッ直”に替えることで、ぐっと音が良くなるんです。

というのも、メインユニット裏の電源線は他の電装品とも繋がっていますから、安定的な電源確保がしづらいです。しかも特に最近のクルマでは、電源ケーブルが以前にも増して細くなったりもしています。細かな部分のコストダウンが進んでいるからでしょうね。しかし配線を見直して、しっかりした太さが確保された電源ケーブルを使っての“バッ直”に変更すると、状況がかなり改善されます。

さらには、リモート電源もメインバッテリーから取れるようにするとベターです。当店では、“バッ直”するケーブルにリレーを噛ませてリモート配線にもメインバッテリーからの電源が行き届くようにすることもあります。こうすることでプラス配線とリモート配線との電位差がなくなりますから、音への好影響が得られます。

あとは、ヒューズを音に効くと言われているものに換えてみるのも1つの手ですし、メインバッテリーそのものをより高性能なものに換えても良いでしょう。そしてそれ以上の効果を望まれる場合には、キャパシターの導入も検討してみましょう。

低音再生には特に、電気を安定的に供給できるかどうかが音に大きく影響します。そしてそのための方法がさまざまな存在しています。いろいろとお試しいただきたいですね」

リーズナブルな単体プロセッサーの一例(カロッツェリア・DEQ-1000A)。リーズナブルな単体プロセッサーの一例(カロッツェリア・DEQ-1000A)。

ラインドライバーやプロセッサーの導入も吉!

続いては、音楽信号の入力に関することで音に効くテクニックを教えてもらった。

「まずは、入力する音声信号のボルテージを上げるという手が有り得ています。ラインドライバーを活用し入力する音楽信号の電圧を少々高めると、パワードサブウーファーやパワーアンプのボリュームを上げたときにも音が歪みにくくなりますし、情報量も上がります。

あとは、各設定を見直してみても良いと思います。プロショップで取り付けてあれば問題はないと思いますが、ご自分で設定されている場合には特に、パワードサブウーファーもしくはパワーアンプの入力ボリューム(ゲイン)をチェックしてみてください。ゲインを上げた方が音量は稼げるのですが、上げ過ぎてしまうとコントローラーやメインのボリュームを上げたときに音が歪みやすくなってしまいます。

設定方法がよく分からなかったら、プロショップに調整を依頼されると良いと思います。プロショップなら測定器を使うなどして適切に設定してくれるはずです。そして併せて、パワードサブウーファーに装備されている「クロスオーバー」や「位相切り替え」も確認してもらいましょう。ちょっとした変更で聴こえ方がガラリと変わることもありますから。

なお、使用中のメインユニットに「サブウーファー出力」が装備されていれば、それに付随して搭載されているチューニング機能を駆使することでも聴こえ方を変えられます。それについてもプロに設定を依頼すると、より確実だと思います。

また、ご愛用のメインユニットに「サブウーファー出力」が備わっていない場合には、簡易的なもので構いませんので外付けの単体プロセッサーの導入を検討されても良いと思います。例えばカロッツェリアの『DEQ-1000A』なら価格は2万8000円(税抜)ですので、導入のハードルは低めですし」

パワードサブウーファーの一例(ケンウッド・KSC-SW30)。パワードサブウーファーの一例(ケンウッド・KSC-SW30)。

ソースユニットの入れ換えも効果的! さらには固定方法の見直しも検討しよう!

他ではこんな方法もあると言う。

「プロセッサーを導入したら、それに直接スマートフォンを接続してみましょう。そうすることでも音が良くなったりもしますから。お使いのメインユニットが純正のものだった場合には特に、変化幅は小さくないかもしれません。

なお、そうすることで音が良くなるのであれば、メインユニットの性能が不足気味だったと結論付けられます。なのでその場合には、次にはメインユニット交換を予定されても良いと思います。ソースユニットの性能が上がれば、サブウーファーの鳴り方にも好影響がもたらされます。

また、Bluetoothで音楽信号を飛ばしている場合には、高音質なBluetoothコーデックが使われているレシーバーを導入すると、低音のみならず全体的な音質向上が図れます。特にホームオーディオ用のBluetoothレシーバーの中には、高音質なコーデックが採用されたものがいろいろありますので、試す価値は高いです。ただしこれらは車内で使うことが想定されてはいませんので、使用する際には温度変化の影響を受けにくくする等の対策が必要です。そこのところにはご注意ください。

さらには、サブウーファーボックスの固定方法を見直すことでも鳴り方が変わります。もしも今、パワードサブウーファーやサブウーファーボックスをカーペットに面ファスナーで固定されているのなら、その下に固定用のボードを敷くことを検討されてはいかがでしょうか。より強固に固定できるので、サブウーファーの振動板がロスなく動けるようになるはずですし、車体側からの振動の影響も減らせます。なお固定用のボードは、サブウーファーボックスよりもできるだけ大きめのものを用意したいですね。大きいほどバッフル効果が高くなりますから。

ご来店いただけましたら、それぞれの方法についてさらに詳しくご説明いたします。お気軽にお越しください」

《太田祥三》

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