“RS AUDIO”から放たれた新フラッグシップスピーカー『RS Master 3 MkII』。その音を、緊急チェック!! Part.2 | Push on! Mycar-life

“RS AUDIO”から放たれた新フラッグシップスピーカー『RS Master 3 MkII』。その音を、緊急チェック!! Part.2

ドイツに本拠を置くスーパーハイエンドブランド“RSオーディオ”から、新たなフラッグシップスピーカー『RS Master 3 MkII』が受注生産品として11月より発売された。その実力は果たして…。それを確認すべく行った試聴取材の模様をリポートしている。

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RSオーディオ・RS Master 3 MkII
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ドイツに本拠を置くスーパーハイエンドブランド“RSオーディオ”から、新たなフラッグシップスピーカー『RS Master 3 MkII』が受注生産品として11月より発売された。その実力は果たして…。それを確認すべく行った試聴取材の模様をリポートしている。

前回はプロフィールや、実機を見ての印象等々を紹介した。それに引き続き今回は、サウンド・インプレッションをお伝えする。

RSオーディオ・RS Master 3 MkII

(写真)RSオーディオ・RS Master 3 MkII

テストには“RSオーディオ”の旗艦アンプ『RS Master T Mono』等を使用!

まずは、試聴環境を紹介しておこう。テストは“RSオーディオ”の正規輸入代理店である“イース・コーポレーション”の試聴室にて行った。

システム構成は以下のとおりだ。PCをソースユニットとして使い、USB DACを介してその信号をパワーアンプに送り込む。パワーアンプには同じく“RSオーディオ”のフラッグシップモデル、『RS Master T Mono』(税抜価格:35万円)をセレクトした。当機はその名のとおりモノラルパワーアンプであるので、計2台を使用した。

試聴コンディションを高めるべく、ケーブル類もハイグレードモデルで揃えた。すべてを、ロシア発のハイエンドケーブルブランド、“チェルノフケーブル”のアイテムで統一。パワーケーブルには『STANDARD DC POWER 4AWG』(税抜価格:2600円/1m)を、スピーカーケーブルには『CLASSIC MKll SC/1』(税抜価格:9300円/1m)を、ラインケーブルには『REFERENCE MKII IC100』(税抜価格:19万5000円/1m)を、そしてUSBケーブルには『REFERENCE USB A-B IC100』(税抜価格:5万5000円/1m)をそれぞれ用いた。

なお試聴環境の音を確認する意味も兼ねて、『RS Master 3 MkII』の音を聴く前に、“RSオーディオ”のスピーカーのセカンドラインとなる『RS Stream 165-2』(税抜価格:30万円)をシステムに組み込み、その音から聴いてみた。その際の信号の帯域分割は、スピーカーに付属されているパッシブクロスオーバーネットワークで行った。

RSオーディオ・RS Master 3 MkIIRSオーディオ・RS Master 3 MkIIRSオーディオ・RS Master T Mono

(写真左)RSオーディオ・RS Master 3 MkII、(写真中)RSオーディオ・RS Master 3 MkII、(写真右)RSオーディオ・RS Master T Mono

改めて聴く『RS Stream 165-2』の音も、至って正確無比!

というわけで、まずは『RS Stream 165-2』の音を改めてチェックした。

この環境下で悪い音がするはずもなく、流石は“RSオーディオ”と言えるサウンドを満喫できた。極めてHi-Fi度の高いサウンドステージが目前で展開されていた。解像度、S/Nともに高く、各楽器の音が静寂な空間の中で凛として浮かび上がる。特に女性ボーカルとピアノだけの音源を聴いて、S/Nの高さを実感できた。ピアノの音も声も、何もない空間の中で滲みなく浮遊している。そして大きめの編成で演奏される楽曲では、音量が小さい楽器の音も1音1音がしっかりと聴き取れる。細部まで詳細に描き出す。

音色の正確さも“RSオーディオ”ならではだ。誇張がなく、音源に収められている音をそのまま紡ぎ出す。どちらかと言えばクールなサウンドと言えるかもしれない。淡々とあるがままを再現している。

とはいえ、味気ないわけではない。質感も高い。各楽器の音が心地良く耳に響く。特にアコースティック楽器の音に品格が感じられる。弦楽器にしても管楽器にしても、倍音が幾重にも重なり、そして余韻の消え際も滑らかで美しい。低音の質感も実に良好だ。芯があり、密度感が高く、そしてよく締まっている。さらには弾力性も高い。ベースラインがダイナミックに躍動する。

改めて『RS Stream 165-2』の実力の高さを十二分に感じ取れた。スーパーハイエンドパワーアンプや、ハイグレードケーブルと組み合わせての試聴であるので、それらの良さも十二分に発揮されてのことではあるが、『RS Stream 165-2』の実力が高いこともまた確かだ。

さて、いよいよスピーカーを『RS Master 3 MkII』に換え、その音をじっくりと聴くことに。なお前回にリポートしたとおり、『RS Master 3 MkII』にはパッシブクロスオーバーネットワークは付属していない。なので信号の帯域分割は、『RS Stream 165-3』に付属されているパッシブクロスオーバーネットワークにて行った。

RSオーディオ・RS Master 3 MkIIRSオーディオ・RS Master 3 MkIIRSオーディオ・RS Master 3 MkII

(写真)RSオーディオ・RS Master 3 MkII

正確無比であることに加え、熱量が高く、味わいも深い!

最初の試聴トラックのイントロが流れた瞬間に、まずはリアリティの高さに驚かされた。その前に聴いていたサウンドでも十分に生々しさが表現されていたのだが、こちらはそのレベルが一層上がっている。イントロが終わりシンガーが歌い始めてさらにその印象が強まった。マイクロフォンを介して音が録音されているという感じはしない。目の前にシンガーがいて、声がそのまま伝わってくる、そんな雰囲気なのだ。

さらには、生命力の高さにも唸らされた。単にリアルなだけでなく、音に命が吹き込まれている感が実に強い。例えば声には体温を感じるし、各楽器の音にもハリがあり瑞々しさがある。

ところで『RS Stream 165-2』の音もそうであったように、“RSオーディオ”は正確な再現性を持ち味としている。音源に含まれている情報を精巧に再現してみせる、そんなイメージの強いブランドだ。この『RS Master 3 MkII』のサウンドも、基本的にはその延長線上にある。しかし…。

『RS Master 3 MkII』のサウンドには、正確でありながらかつ、熱さがある。結果、感動させる力も一層強い。ぐいぐいと胸に迫ってくるのだ。

そして、味わいも深い。料理に例えるなら、調味料の味は極々薄味なのだけれど素材そのものの旨味に満ちている、そんな印象なのだ。コクがあり、そして充実感が高い。

当機は間違いなく、数少ない特別なスピーカーのうちの1つだ。ハイエンドを超越した、まさしく“弩級”のスピーカーだ。これにより“RSオーディオ”は、一層の“凄味”を携えた…。

今後当機の音は、全国各地で開催される“スーパーハイエンド試聴会”で体験できる。その会の新たな目玉の1つとして、各地のカーオーディオフリークたちを驚かせるに違いない。お近くで当会が開催されるという情報を掴んだら、そのチャンスをくれぐれも逃すことのなきように。この音を聴かずして、“スーパーハイエンド”は語れない。

《太田祥三》

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