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『サウンドシステム構築論』Part1「内蔵パワーアンプシステム」で楽しむ!

カーオーディオにはさまざまな楽しみ方がある。気軽に良音を満喫するスタイルもあれば、とことんハイエンドを追求するアプローチもある。そして、楽しみ方に応じて、いろいろなシステムが構築されることとなる…。

カーオーディオ 特集記事
AV一体型ナビの装着例。

カーオーディオにはさまざまな楽しみ方がある。気軽に良音を満喫するスタイルもあれば、とことんハイエンドを追求するアプローチもある。そして、楽しみ方に応じて、いろいろなシステムが構築されることとなる…。

さて、具体的にはどのようなシステムが存在しているのだろうか。当短期集中連載では、その1つ1つについて、特長や楽しみどころを解説していく。

今使っているメインユニットで「内蔵パワーアンプシステム」を楽しもうと思ったときには…。

連載1回目となる今回は、「内蔵パワーアンプシステム」について考えていく。つまりこれは、メインユニットに内蔵されているパワーアンプでフロントスピーカーをドライブする、というシステムだ。使用中のメインユニットを交換することなく、さらにはプロセッサーや外部パワーアンプを追加することなくシステムを構築し、楽しもうとする方法論、というわけだ。

なお、ひと口に「内蔵パワーアンプシステム」とは言っても、使用するメインユニットのタイプによって楽しみ方が変わってくる。なのでタイプごとで解説していこうと思う。まずは、使用しているメインユニットが、純正メインユニットや廉価なAV一体型ナビである場合について考えていく。

その場合は、「スピーカー交換」にトライすることで、システムのグレードを上げられる。廉価なAVメインユニット等ではチューニング能力が手薄なので、調整によって音を良くしようと思っても限界値が低い。しかし「スピーカー交換」を行えば、状況を一変させられる。聴こえてくる音の質をガラリと変えることが可能となるのだ。

なおその際には、ドアの“デッドニング”もある程度行うことをおすすめしたい。スピーカーを交換しても、ドア内部の状況が純正のままでは、交換したスピーカーの性能をフルに引き出し難い。しかし何らかの“デッドニング”を行えば、ドアの“スピーカーとしての完成度”を上げられる。

ちなみに“デッドニング”は、必ずしも「スピーカー交換」と同時に行わなくてもOKだ。ただし、いずれかのタイミングで実行したい。それを実施すれば「内蔵パワーアンプシステム」としての熟成度も上がる。お試しを。

「サブウーファー出力」が備わっているメインユニットの場合は…。

続いては、使用しているメインユニットが上級モデルであった場合の楽しみ方を紹介していく。この場合でももちろん、「スピーカー交換」から入るのが最右翼の選択肢とはなるのだが、使用中のメインユニットにとある機能が搭載されている場合には、もう1つ別の選択肢も浮上する。

とある機能とは、「サブウーファー出力」だ。これが装備されていると、まずは「サブウーファーの導入」から始めることにも妙味が出てくる。装備されていなくても「サブウーファーの導入」は有効策だが、装備されている場合には、サウンドの制御をより緻密に行えるので、導入して得られる効果も高まる、というわけなのだ。

さて、「サブウーファー出力」が備わっていると、どんなメリットが発揮されるのだろうか。最大の利点はズバリ、「フロントスピーカーに“ハイパス”が掛けられること」だ。フロントスピーカーから発せられる“低音”をカットできるようになるのだ。

例えば、80Hzから上の音の再生をフロントスピーカーに、それより低い音の再生をサブウーファーに、というように“役割分担”させられる。これが音に効いてくる。

まず、低音がすっきりする。そもそもドアのスピーカーは低い音をクリアに再生することが苦手で、濁った低音を出しがちだ。しかしそれをカットできるので音がすっきりしてくる。また、低音がドアのスピーカーとサブウーファーの両方から聴こえてくるということがなくなるので、その点でもスッキリ感が向上する。そしてその結果、高音から低音までの一体化が図りやすくなる。良いことずくめなのである。

もしも愛用のメインユニットに「サブウーファー出力」が備わっていたらしめたものだ。サブウーファーを追加することのメリットを一層引き出しやすくなる。そしてその上で「スピーカー交換」までを実行すれば、さらにシステムのレベルを上げられる。

「タイムアライメント」機能が搭載されていたら、システムのグレードがもう1ランク向上!

さらに高性能なメインユニットになると、もう1つ魅力的なチューニング機能が搭載されていたりする。もしもそれが備わっていたなら、純正スピーカーのままでも1ランク、サウンドクオリティを上げられるし、「スピーカー交換」をした場合には交換したスピーカーの性能をもう1段階引き伸ばすことも可能となる。より高度な「内蔵パワーアンプシステム」を楽しめる、というわけだ。

さらなる魅力的なチューニング機能とは…。それは、「タイムアライメント」だ。

「タイムアライメント」とは、スピーカーの発音タイミングを制御する機能である。クルマの場合、リスニングポジションが左右のどちらかに片寄るので、各スピーカーから発せられる音の到達タイミングがずれる。ゆえにステレオイメージを良好に感じ取りずらい。

しかし「タイムアライメント」を活用すると、近くにあるスピーカーの発音タイミングにディレイ(遅延)を掛けられる。結果、左右のスピーカーから等距離のポジションで音楽を聴いているかのような状況を擬似的に作り出せる。

なお、フロントスピーカーがセパレートタイプならば、ツイーターとミッドウーファーの装着位置が異なるので、その状態で「タイムアライメント」を運用してもざっくりとした調整しか行えない。とはいえ、それでも当機能があるとないとでは大違いだ。使わない手はない。

もしも「タイムアライメント」機能が搭載されていたならば、その設定画面で、自分の左耳から左のツイーターまで、右耳から右のツイーターまでの距離を測定しその値を入力してみよう。そうすると、左右のツイーターから発せられる音のタイミングが揃う。そしてその上でそこから微調整を加えて、ステレオイメージがもっとも良好となるポイントを探してみよう。上手くいくと、ボーカルが目の前に出現し、リアルな音像、音場を感じ取れる。「内蔵パワーアンプシステム」の楽しさを倍増させられる、というわけだ。

今回はここまでとさせていただく。次回は“ハイエンドメインユニット”を使用する場合の「内蔵パワーアンプシステム」について考察する。お楽しみに。

《太田祥三》

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