予算10万円以内でカーオーディオを満喫!? 具体的プランをシミュレート! Part2「本格システム構築作戦」 | Push on! Mycar-life

予算10万円以内でカーオーディオを満喫!? 具体的プランをシミュレート! Part2「本格システム構築作戦」

ドライブに音楽は欠かせない、そう思っている人が大半ではないだろうか。その、普段何気なく流れている音楽が、今よりも良い音で聴けたなら…。クルマの中で過ごす時間が、さらに充実するのは間違いない。それを実現させるための方法を紹介する週刊特集を展開している。

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グラウンドゼロ GZRA Micro FOUR
  • グラウンドゼロ GZRA Micro FOUR
  • ロックフォード・フォズゲート R300X4
  • ロックフォード・フォズゲート P1675-S
  • レインボウ Beat2
  • JLオーディオ C2-650
  • グラウンドゼロ GZRA Micro FOUR
  • グラウンドゼロ GZRC 165AL-IV

ドライブに音楽は欠かせない、そう思っている人が大半ではないだろうか。その、普段何気なく流れている音楽が、今よりも良い音で聴けたなら…。クルマの中で過ごす時間が、さらに充実するのは間違いない。それを実現させるための方法を紹介する週刊特集を展開している。

その第2回目となる今回は「本格システム構築作戦」と題して、「外部パワーアンプ」+「フロントスピーカー」を導入する方法について解説していく。

“本格”たるポイントはズバリ、「外部パワーアンプ」を導入することにアリ!


今回の特集では、より実践的な記事となるように予算を「10万円以内」に設定し、実製品をピックアップしながら各プランの利点を解説している。製品選定は、約30社にものぼる海外カーオーディオブランドを日本に紹介している「イース・コーポレーション」にお願いした。同社であればありとあらゆる製品を正規輸入しているので、多彩なシミュレートが可能となるからだ。

さて、今回のテーマは『本格システム構築作戦』である。“本格”たるポイントはズバリ、「外部パワーアンプを導入すること」にある。

パワーアンプは音楽信号を増幅するための装置だ。ちなみいうと、純正メインユニットにも、市販AV一体型ナビにもパワーアンプは内蔵されているので、必ずしも外部パワーアンプは必要ない。導入しなくても音楽は再生可能だ。

しかし、内蔵パワーアンプと外部パワーアンプでは、能力の差が相当にある。これを導入することで、音楽の聴こえ方をガラリと変えることが可能となるのだ。

例えば、10万円程度のAV一体型ナビがあったとしよう。その内部には、ナビゲーション、地デジチューナー、モニター、DVD/CD再生メカ、ラジオチューナー等々、いろいろなものが詰め込まれている。その状況下では、パワーアンプに割けるコストに限りがあって当然だ。かつ、筐体の中で確保できるスペースにも限度がある。内蔵パワーアンプには多くを期待できない、というのが実情なのだ。

「外部パワーアンプ」なら、よりダイナミックにより繊細に音楽を再現可能!


その内蔵パワーアンプに対して、外部パワーアンプはどれほどの優位性を持ち得ているのだろうか。

クルマのエンジンをイメージしてほしい。軽カーで時速100キロをキープしようとするとある程度深くアクセルを踏み込む必要があるが、高級セダンならば全然余裕で走れるはずだ。運転の快適性が相当に違う。そこから追い越しのためにさらなる加速をしようとしたときにも、軽カーと高級セダンでは応答性能が大きく異なる。

外部パワーアンプと内蔵パワーアンプの違いも、まさしくこれに似ている。外部パワーアンプならば余裕でスピーカーをドライブでき、よりダイナミックにより繊細に音楽を再現できる。急激に低音が鳴らされる瞬間にもパワー不足に陥りにくく、大音量で聴こうとしたときにも、よほどでない限り音が割れることもない。外部パワーアンプを使うことで、カーオーディオシステムのサウンドクオリティを、ぐっと良化させることが可能となるのだ。

そして、せっかく外部パワーアンプを導入するのなら、同時にスピーカーも交換しないともったいない。音の出口であるスピーカーもグレードアップさせて、かつ、それを外部パワーアンプで鳴らせば、愛車で聴ける音を一気に極上サウンドへと変えられる、というわけなのだ。

さて、予算10万円以内で、以下の3タイプの作戦を考えていただいた(製品代のみ)。早速、それぞれのコンセプトや利点を、詳細に解説していこう。

★01 「発展型プラン」
【ターゲット】
●パワーアンプ『ロックフォード・フォズゲート R300X4』(税抜価格:4万3000円)
●スピーカー『ロックフォード・フォズゲート P1675-S』(税抜価格:3万3000円
☆合計金額:7万6000円

ロックフォード・フォズゲート R300X4
ロックフォード・フォズゲート P1675-S

当プランはその名のとおり、将来的な“発展性”が考えられているところが特長だ。それでいて、パワーアンプにもスピーカーにもお手頃なモデルがチョイスされているので、導入のハードルも比較的に低い。

さて、当プランが“発展型”である理由を解説していこう。

ポイントは「パワーアンプが“4chモデル”であること」にある。フロントスピーカーを鳴らすためには“2ch”パワーアンプを用意すればいいのだが、そこを敢えて“4ch”モデルとすることで、後々の“発展性”の確保が可能になるのだ。

発展方法は主に2つ。まず1つ目が、「サブウーファーの追加」だ。車室内は、ロードノイズの影響等で低音が不足しがちなのだが、サブウーファーを導入すればそれに対処でき、かつサウンド全体が豊かになる。しかしメインユニットの内蔵パワーアンプではパワー不足でサブウーファーを鳴らせない。というわけなので、低音増強をしようと思えばそれ専用のパワーアンプが必要となる。その点『R300X4』ならば、余った2chを“ブリッジ接続”することが可能なのでサブウーファーをパワフルに鳴らせる、というわけだ。

もう1つの発展方法は、「マルチアンプ接続」だ。「マルチアンプ接続」とは、1つのスピーカーユニットに対してパワーアンプの1chずつを割り当てるという接続方式で、「プロセッサー」を用いてそれを行えば、緻密なサウンドコントロールが可能となる。音質的にも、音響特性的にも、サウンドクオリティをガラリと向上させられる。

なお、ターゲットとして上がっている製品は、人気アメリカンブランド「ロックフォード・フォズゲート」のモデル。当ブランドの実力の高さは、多くのユーザーに選ばれていることで証明されている。価格はリーズナブルだが、間違いのない製品だ。おすすめ度は高い。

★02 「音質重視型プラン」
【ターゲット】
●パワーアンプ『レインボウ Beat2』(税抜価格:5万3500円)
●スピーカー『JLオーディオ C2-650』(税抜価格:4万5000円
☆合計金額:9万8500円

レインボウ Beat2
JLオーディオ C2-650

当プランがなぜに「音質重視プラン」なのかというと…。

10万円をほぼ使い切り、できる限りのハイグレードな製品が選ばれているのだが、キモはやはりパワーアンプのチョイスにある。“2ch”モデルが選ばれていて、ここがキーとなっている。

というのも、同等価格の“2ch”パワーアンプと“4ch”パワーアンプがあったとしたら、“2ch”モデルは1chあたりの価格が倍だ。単純比較はできないものの、同じ予算でより高音質なパワーアンプを手にしたいと考えたら、“2ch”モデルに分があるのだ。

当プランでは、予算の半分以上をパワーアンプ代に割き、しかも音質的に有利な2chモデルを選び、できる限りの高音質化が図られた、というわけなのだ。

ただし、“発展性”は弱い。サブウーファーを追加したいとなったときや、「マルチアンプ接続」をしようと思ったときには、それぞれ1から予算が必要となる。

なお、ここで選ばれている「レインボウ」と「JLオーディオ」は、音質派ユーザーから厚い支持を集めているブランドだ。前者はドイツのブランドで、スピーカーからパワーアンプ、サブウーファー、そしてプロセッサーまでを豊富にラインナップし、それぞれで色ツヤのあるサウンドが持ち味となっている。後者は人気アメリカンブランドの1つ。ここで名前が挙がっている『C2-650』も、バランスの良いサウンドが聴けると好評だ。選んで後悔することはないはずだ。

★03 「省スペース徹底追求プラン」
【ターゲット】
●パワーアンプ『グラウンドゼロ GZRA Micro FOUR』(税抜価格:6万円)
●スピーカー『グラウンドゼロ GZRC 165AL-IV』(税抜価格:3万8000円
☆合計金額:9万8000円

グラウンドゼロ GZRA Micro FOUR
グラウンドゼロ GZRC 165AL-IV

当プランの最大の特長は、パワーアンプに“超小型”モデルが選ばれているところ。そのサイズはなんと“190×75×44mm”。ここまでの小型化が実現されていれば、グローブボックス内へのインストールも可能だろう。または、シート下にすでに何らかのユニットが入れられていたとしても、そこに当機を搭載することもできるかもしれない。外部パワーアンプを導入するという“本格的”なシステムを、最少のスペースで構築できる。

それでいて、音質性能も確かだ。「グラウンドゼロ」がそもそも、高いコストパフォーマンスを発揮するブランドとして有名なのだが、その中にあって当機も実力が広く認められている。同価格帯の通常サイズのパワーアンプと比べて性能的に引けを取ることもない。

そして実を言うとこの2モデルの組み合わせには、もう1つスペシャルな利点も備えられている。それは、スピーカーを「バイアンプ接続」で鳴らせる、というものだ。

なんと、スピーカーに付属されているパッシブクロスオーバーネットワークは、「バイアンプ接続専用設計」。つまり、「パワーアンプの1chずつを各スピーカーユニットに割り当てる」、というドライブ方式で鳴らすこととなるのだ。フロントスピーカーのためにパワーアンプの4chすべてを使い切るという贅沢な鳴らし方となるわけなので、それ相応の音質向上が図られる。“省スペース”で、かつ、“最大限の高音質化”も果たせるという、いいとこ取りプランとなっているのだ。この組み合わせも実に魅力的だ。大いに参考にしていただきたい。

「外部パワーアンプ」+「フロントスピーカー」の組み合わせは、相当なバリエーションが考えられる。ここで紹介したプランを参考にしながら、自在にユニット構成を練り込んでいただきたい。どのブランドが良いのか、どんなタイプのシステムがいいのか、大いに悩み、そこのところも存分に楽しもう。そして思い思いの“本格システム”を構築し、カーオーディオを満喫すべし♪

《太田祥三》

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