トレードインながらハイグレードなサウンドを構築するFOCALシステム | Push on! Mycar-life

トレードインながらハイグレードなサウンドを構築するFOCALシステム

純正サウンドに不満がある...とくに欧州車オーナーからの要望が多いという。現状を直視すると国産車と比べ欧州車はスピーカーの取り付け場所が異なっていたり、本体はインパネと統一化が図られるなど...仕様はさまざまだ。

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
トレードインながらハイグレードなサウンドを構築するFOCALシステム
  • トレードインながらハイグレードなサウンドを構築するFOCALシステム
  • 純正スピーカーとFOCALのスピーカーを並べれば違いは歴然
  • シート下にあるサブウーファーも質が全く異なる
  • 低価格ながら必要な機能が詰まったコストパフォーマンスの高いオーディオプロセッサー『ヴェノム社製・PANDORA VPR-4.6 DSP』
  • プロショップにかかれば手際よく内張が分解されていく
  • 純正サブウーファーはフロントシート下に埋められている
  • トレードインでFOCAL社製サブウーファーへ換装可能
  • プロセッサーはグローブボックス下部に隠して取り付ける

純正サウンドに不満がある...とくに欧州車オーナーからの要望が多いという。現状を直視すると国産車と比べ欧州車はスピーカーの取り付け場所が異なっていたり、本体はインパネと統一化が図られるなど...仕様はさまざまだ。

秀逸なデザイン、コンフォートな趣が欧州車の魅力といえるだろう。既存の純正オーディオを外し、市販オーディオ搭載に躊躇、大幅に加工したくない。スピーカーを交換するだけでいい音になるのか...という不安に思う声も聞こえてくる。

近年、BMWはドアパネル上部位置に10cmのユニットがマウントされていて、パネルを外し、純正ユニットを見るとコストダウンを図った作りでがっかりする。これではいい音は期待できないし、シート下に薄型サブウーファーが装備され低域を補っているのだが、純正ユニットでは低域再生に限界がある。これらを解決する方法はあるのか? 実際にBMWを新デモカーとして採用した奈良県のブリースに伺ってみた。

新しいデモカーBMW1は、機能性やルックスをスポイルせずに十分なクオリティを実現するため、スピーカーはフォーカル10cmセパレート2ウェイES100K(単体モデル)をチョイス。なお輸入元、ビーウィズが販売する「ES100 K for BMW」が好評な売れ行きだ。これは3/4シリーズF30系、5/6シリーズF10系ユーザー向けたものでスピーカー本体(パッシブネットワーク同梱)ほか、専用バッフルボード、フォーカル/BAMデッドニングシート、専用ケーブルがワンパッケージになっていて、 価格は80,000円(税別)。フォーカル特設ページ http://www.focal-audio.jp/lp/focalbmw/ をご覧いただきたい。

さて、インストーラー木村代表が選んだ製品はES 100Kほか、BMW専用薄型20cmフラットサブウーファーIFBMW-SUB.V2を2個。そしてヴェノム社製・PANDORA VPR-4.6 DSPというプロセッサーを追加。そのヴェノムブランドはビーウィズが取り扱う。

本機は6チャンネル・パワーアンプ内蔵型プロセッサーで、ハイレベルインプットにも対応。フロント&リア+サブウーファー、トゥイーター&ミッドバス+サブウーファーと一般的なマルチシステムがシンプルに構築できる。スピーカー出力は(4Ω時)4ch×40W+SW用2ch×70W/計6ch。入力感度4~0.3V。ハイパス、ローパス、サブソニックフィルター、バスブースト付き。スロープは6~48dB。調整/設定は同機専用アプリを使用、PCで操作する。デジタル入力はTOSリンク(光)付き。AUX入力、Wi-Fi入力端子もある。

デモカーのコンセプトは純正本体を取り外すことなく、高音質×高音場を実現すること。音源はCDで十分なクオリティで楽しめるものとする。そのためには取り付け技術とチューニングがキーとなってくる。スピーカーユニットをただ交換しましたではなく、ブリーズ製アルミインナーバッフルを使ったり、デッドニング施工ではフェリソニ・DS-3.5WPとDM-0.2を取り入れる。このような基礎固めが良好な再生につながると断言しておこう。

取り付けが完了したら、各部に不備がないか点検する。そしてプロセッサー本体とパソコンを繋ぎ調整画面へ。各ユニットのチャネル設定、レベル、クロスオーバー、スロープ、位相、タイムアライメント、イコライザーと、どの工程も気をぬくことは出来ない。

朝10時から取り付けを始めて音調整は夕方、ほぼ1日で終了。もちろん細やか各部調整は数日後、あらためて行うことが予想されるが、まずはオーディオファイル向けのCDを聴いてみた。純正スピーカーと次元の違うクオリティの高さを確認。瑞々しくナチュラルで明晰な表現力はフォーカルならでは。2ウェイとサブウーファーのレベル調整、クロス&スロープ、アライメント、位相設定により前方定位のステージがウインドウに広がる。とくに関心したのは10cmミッドバスの鳴りっぷりでドア(純正位置)取り付けというロケーションと功を奏しトゥイーターと繋がりがよく、ボーカル帯域の再生に優れ、10cmと思えないのほど音に厚みもある。DSPの搭載、そしてアキュレートな調整こそが音の決め手となっていて、プロインストーラーの腕の見せ所だ。スピーカー、サブウーファー、プロセッサー、部品などトータル合計は取り付け費込みで35万円(税別)※1シリーズに限る。

1日の作業でこれだけ質の高いシステムが組める。そして純正機能と内観美をそのままに。というユーザーにぴったりなシステムといえる。

《永松巌》

特集

page top