プレミアム・カーオーディオブランド「RS Audio」から、スーパーハイエンド・パワーアンプが堂々登場! その実力を緊急テスト!! #02 | Push on! Mycar-life

プレミアム・カーオーディオブランド「RS Audio」から、スーパーハイエンド・パワーアンプが堂々登場! その実力を緊急テスト!! #02

ドイツのプレミアム・カーオーディオブランド「RS Audio」から、彗星の如く登場したスーパーハイエンドパワーアンプ『RS Master T Mono』。当機の音質性能を確かめるべく、緊急テストを行った。その模様を2週にわたってリポートしている。

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RS Audio・RS Master T Mono
  • RS Audio・RS Master T Mono
  • イース・コーポレーションの試聴室。
  • RS Audio・RS Master T Mono
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ドイツのプレミアム・カーオーディオブランド「RS Audio」から、彗星の如く登場したスーパーハイエンドパワーアンプ『RS Master T Mono』。当機の音質性能を確かめるべく、緊急テストを行った。その模様を2週にわたってリポートしている。

スピーカーからケーブルまで、スーパーハイエンドユニットで固め、試聴開始


前回はまず、製品の概要と構造的な特長について解説した。今週はいよいよ、インプレッション・リポートをお届けしようと思う。

早速本題に入りたい。まずは、試聴環境からご紹介していく。試聴会場は、「RS Audio」の正規輸入代理店であるイース・コーポレーションの試聴室。試聴システムは以下のとおりだ。
イース・コーポレーションの試聴室。
PC内に取り込んだFLACデータを、USB-DACを介してパワーアンプに送り込む。リファレンススピーカーとして『RS Audio・RS Master 2』(税抜価格:65万円)を使い、クロスオーバーはスピーカー付属のパッシブクロスオーバーネットワークで行った。

ケーブル類はすべてロシアの「チェルノフケーブル」で統一。パワーケーブルに『Special MKll DC Power 4AWG』(税抜価格:6800円/1m)を、スピーカーケーブルに『Classic MKll SC/1』(税抜価格:9300円/1m)、そしてラインケーブルに『ULTIMATE IC 165』(税抜価格:36万3000円/1.65m)を用いて、テストを進めていった。

『RS Master T Mono』(税抜価格:35万円)を1台ずつ『RS Master 2』のパッシブクロスオーバーネットワークに繋ぎ、テスターを用いてゲイン調節を厳密に行った後、約10分間、アイドリング運転を実施。そして準備万端整ったところで、いつもの試聴トラックを呼び出し、そして再生ボタンをクリックすると…。
RS Audio・RS Master T Mono

圧倒的密度感とエネルギー感で、音楽の感動力を引き上げる…


一瞬の出音でまず感じたのは、密度感の高さだった。とにもかくにも音が濃いのだ。情報量が特濃で、1音1音に旨味がぎっしりと詰まっている。

そして、伸びやかさもこの上ない。倍音の伸び、高域、低域のレンジの伸び、そしてエネルギー感の伸び、それぞれを強く感じる。とりわけエネルギー感の伸びには舌を巻いた。音に生命力がみなぎっていてグイグイ迫ってくる。

重く低い低音は、重厚なゴムの塊がしなりながらこちらに飛んでくるイメージだ。ソフトなタッチのピアノソロを聴けば、音符の1つ1つが音量は小さいながらも波動となって体にぶつかってくる。

解像度もハイレベル。そしてS/Nもすこぶる高い。各楽器の音は完全に分離し、それぞれの音の輪郭もシャープだ。フォーカスもきっちりとしていて、音の出所もピンポイント。しかし、驚かされるのは、音数の多さだ。ここまで解像度とS/Nが高いと、普通はすっきりと見通しが良くなるのだが、このアンプで表現される高解像度、高S/Nサウンドは、むしろ目の前いっぱいに、音を満ちあふれさせているのである。

これまでにもスーパーハイエンドパワーアンプをいくつも聴いてきたが、この聴き心地はこのモデルならではだ。個性が際立っている。他のどれとも似ていない、独特の魅力をたたえている。
RS Audio・RS Master T Mono
RS Audio・RS Master T MonoRS Audio・RS Master T Mono
「RS Audio」の中にあっても、特長的なアンプであると言えそうだ。スピーカーにしてもパワーアンプにしても、“正確無比”であることが、「RS Audio」の特長だと思ってきた。そして正確であるがゆえ、どちらと言えば、クールに音楽を表現するブランド、という印象を持っていた。

しかしこの『RS Master T Mono』の音は、クールの対極にあるように思えた。情熱的なサウンドを聴かせてくれたのだ。“正確無比”であることには変わりがないのだが、圧倒的密度感とエネルギー感で、音楽の感動力を引き上げてみせている。

いやはや、スーパーハイエンド・パワーアンプ市場に、またもやもの凄いモデルが登場した。究極のシステムを組もうとしたときのパワーアンプ選びは、ますます難航を極めるのは必至だ。魅力的なモデルが多すぎる…。

今後当機も、各地で開催される“スーパーハイエンド試聴会”で聴くことができるはずだ。このサウンドと触れ合える会の開催情報を得たならば、ぜひとも会場まで足を運んでいただきたい。この音を耳にするだけでも有意義な体験となるはずだ。チャンスを逃すことのなきように。

《太田祥三》

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