革新の新カーオーディオシステム、Clarion『Full Digital Sound』搭載の、プロショップ・デモカーを聴く! | Push on! Mycar-life

革新の新カーオーディオシステム、Clarion『Full Digital Sound』搭載の、プロショップ・デモカーを聴く!

発売開始から1か月が経過してなお、大きな話題を呼び続けているクラリオンの『Full Digital Sound』。この注目の新機軸システムの魅力をさらに浮き彫りにすべく、搭載デモカーをいち早く製作した2つのショップを取材した。

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TOYOTA・Sienta by Beyond(ビヨンド)<群馬県>
  • TOYOTA・Sienta by Beyond(ビヨンド)<群馬県>
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  • NISSAN・DAYZ by くるまや工房<千葉県>
  • NISSAN・DAYZ by くるまや工房<千葉県>
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発売開始から1か月が経過してなお、大きな話題を呼び続けているクラリオンの『Full Digital Sound』。この注目の新機軸システムの魅力をさらに浮き彫りにすべく、搭載デモカーをいち早く製作した2つのショップを取材した。

それぞれのショップデモカーのコンセプトとサウンドを、詳細にリポートする。

■TOYOTA・Sienta by Beyond(ビヨンド)<群馬県>

最初に、群馬県の実力ショップ“ビヨンド”が製作したトヨタ・シエンタからご紹介していこう。

搭載システムは以下のとおりだ。スピーカーレイアウトはフロント2ウェイ+サブウーファー×1発。リアスピーカーは非搭載だ。つまりは、フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー/ツィーター/コマンダー)『Z3』(税抜定価:12万5000円)、フルデジタルスピーカー『Z7』(税抜価格:8万7000円)、フルデジタルサブウーファー『Z25W』(税抜価格:7万3000円)をそれぞれ1セットずつ搭載している、というわけだ。

ソースユニットは、純正ナビ+ハイレゾ対応ポータブルデジタルプレーヤーだ。前者をスピーカーレベル入力で、後者をデジタルコアキシャル入力で繋いでいる。

インストールスタイルは、本格仕様。ツィーターはAピラーに装着し、フルデジタルスピーカーはアウターバッフルで取り付けてある。ドア内部には“ビヨンド”としてスタンダードな仕様の、十分なデッドニングも施してある。

これら製品+工賃一式で、総額50万円ほどのパッケージとのことだ(ポータブルデジタルプレーヤーは含まず)。

次には、このクルマのコンセプトをご紹介しよう。塩谷(しおのや)さんは以下のように説明してくれた。

「『Full Digital Sound』は、これからカーオーディオを始めてみたいというお客様にお勧めしたいシステムです。その中でも特に、純正ナビが交換できないケースにおいて力を発揮すると考えています。

当ショップデモカーも、そういった方々に向けた仕様としています。サブウーファーについては既製のボックスを使い、しかも容量は少し小さめのものを選んでいます。費用面でもスペース面でも、現実的な仕様にしたかったんです。サウンドプロセッサー本体もシート下に収めてありますし、ケーブル類も純正ハーネスを流用しています。

ただショップのデモカーですから、『Full Digital Sound』の実力を示したいと考えて、フロントスピーカーはしっかり鳴らせるように本格的な仕様で取り付けました。その分、“上級”のスタートプランとなっています」

さて、音のほうはどうなのだろうか。早速、試聴してみた。テストはCDで行った。

1曲目が再生されて真っ先に感じたのは、“見通しの良さ”だった。実にクリアなのだ。各楽器の音がしっかりと分離し、無駄な響きやにじみが一切ない。ヌケが良く、音の輪郭がシャープなのである。このあたりはさすが『Full Digital Sound』というところだろうか。

それでいて、ほどよくウォームでもある。スッキリとした音でありながら、デジタル的な冷たさは感じさせない。聴き応えがあり、かつ聴き疲れのしないサウンドだ。

低域の質感も至って良好だ。しかも表現力の幅が広い。曲ごとでタイプの違う低音の、それぞれの良さをしっかりと引き出している。

通常のカーオーディオで考えれば、外部パワーアンプを追加して構成される、本格フルシステムのレベルにあると思う。しかしながらそれと比べて、パワーアンプを使っていない分、省スペース。予算的にも十二分にリーズナブルだと感じた。満足度は非常に高い。

最後に、塩谷さんの『Full Digital Sound』評をお訊きした。

「“国産メーカーから新機軸のカーオーディオ製品が出る”ということがうれしくて、音を聴く前からデモカーを作ろうと決めていました(笑)。期待は大きいですし、応援したいと考えています。

実際、実力も確かだと思っています。特に今回自分で取り付けてみて、そのことを強く実感しました。これは良い製品ですよ。

お客様の評判も上々ですね。すでにご購入を決められた方もいらっしゃいます。常連の本格的なハイエンドシステムを組んでいる方が、たまたまご来店されてデモカーを聴かれて気に入っていただけて。システムを軽くしたいと考えられていたようで、『Full Digital Sound』へのシステム変更を決断されました。このようなケースは想定外でしたが、耳の肥えた方にも納得していただける実力があることが確認できました。

もっと多くの方々にこの存在を知っていただきたいと思っています。そして音に触れていただきたいですね。認知がもっと広がれば、カーオーディオ愛好家人口も増えていくと思うんです。お気軽に、デモカーを聴きに来ていただきたいですね」

■NISSAN・DAYZ by くるまや工房<千葉県>

続いては、千葉県の気鋭ショップ“くるまや工房”が製作した日産・デイズをご紹介していく。

最初に、搭載システムから見ていこう。こちらも、フルデジタルサウンドプロセッサー(サウンドプロセッサー/ツィーター/コマンダー)『Z3』(税抜定価:12万5000円)、フルデジタルスピーカー『Z7』(税抜価格:8万7000円)、フルデジタルサブウーファー『Z25W』(税抜価格:7万3000円)をそれぞれ1セットずつ搭載し、フロント2ウェイ+サブウーファー×1発、というスピーカーレイアウトを構成している。ソースユニットには、もともと付いていた市販ナビを使用し、スピーカーレベル入力で接続している。

インストールスタイルは、あくまでもライトな仕様だ。ツィーターはAピラーに装着してあるが、埋め込み加工がされていない。コーナー部分に貼り付けるような形で取り付けられている。フルデジタルスピーカーの取り付けにおいては、インナーバッフルはワンオフしているが、デッドニングは未施工だ。敢えて「取り付けに要した時間はたった2時間」と公言し、お手軽な仕様であることを前面にアピールしている。

さて、このクルマのコンセプトとは…。それを“くるまや工房”の山本さんは、以下のように説明してくれた。

「『Full Digital Sound』は、初めてのカーオーディオの、1つの新しい選択肢として打ち出していきたいと考えています。ですので最初は極力お金がかからない仕様でご提案したいと思っているんです。

具体的には、フロント2ウェイ+プロセッサーのみでパッケージ化しています。『Z3』と『Z7』との組み合わせで製品代が税抜価格で21万2000円。それをデモカーと同じように取り付けて、税抜価格27万2000円で設定しています。それを6月末までは、キャンペーン価格として、税抜価格『23万2000円』でご提供いたします。

デッドニングやサブウーファーの装着は、追々でいいと思うんです。まずは簡単に取り付けてどこまでの音を得られるか、それをこのデモカーで提示したいと考えているんです」

果たして、実際にはどのような音が聴けるのだろうか。興味津々でデモカーに乗り込んだ。

試聴トラックを再生して驚いた。とても2時間で取り付けた音とは思えない。『Full Digital Sound』の良さが十二分に引き出されている。全帯域にわたって非常にクリアで、スッキリとしたヌケの良いサウンドに仕上がっている。

サウンドステージの立体感も良好だ。ボーカルはすっと前に立ち、各楽器の位置関係もよく分かる。奥行き感も十分表現されている。情報量が損なわれていない結果だろう。

帯域ごとの質感も良い。高域は滑らかで中域も厚みがある。そして低域も躍動感がありレスポンスも速い。この低域を聴いてしまったら、サブウーファーまで欲しくなってしまうユーザーは多いだろう。快活にグルーヴする心地良い低音が堪能できた。

さらに手をかければもっと良くなることは確実だろうけれど、ひとまずこの音に対して不満に思うところはない。満足度は相当に高い。

さて、山本さんは『Full Digital Sound』に対して、どのような評価と期待感をお持ちなのだろうか。

「3月の『イースセミナー』で初めて聴いたのですが、思いの外、良い音だと感じました。パワフルには鳴らないだろうと予想していたので、低域の力強さにもっとも驚きましたね。そして全体的にはクリアで、S/Nも高く、キレイなサウンドだと思いました。

しかし今回デモカーで取り付けて、改めて驚かされています。このライトな仕様で、ここまで鳴るとは思っていなかったんですよ(笑)。これはお薦めできますね。

あと、『Full Digital Sound』ではシステムの発展性がない、という捉え方もされがちなのですが、私は必ずしもそうではないと考えています。フロント2ウェイだけから始めれば、サブウーファーの追加、さらには2発搭載、ボックスのバスレフ化、と発展させる伸びシロは十分にあります。フロントスピーカーについても、デッドニングの施工、アウター化、さらにはフルデジタルスピーカーのW付けだって可能ですから、こちらもまだまだやれることがあります。

ただし、途中からスピーカーを他社製品に換えることは不可能ですので、最初にこのサウンドを気に入るかどうかが分岐点になりますね。この音が気に入れば、『Full Digital Sound』で長く、深く楽しんでいくことは十二分に可能です。

また『Full Digital Sound』は、調整がしやすいことも利点です。タブレットで行えるのも便利ですし。『Full Digital Sound』を手にしたら、チューニングもご自分で挑戦していただきたいですね。その意味でも、楽しみ甲斐のあるシステムだと感じています。

魅力的な製品であることは確かです。これをきっかけに、カーオーディオを始めようと思う方が増えてくれることを願っています」

2つのショップの取材を終え、『Full Digital Sound』の新たな魅力も発見できた。この革新のシステムは、想像以上に懐の深い製品だ。手軽にも楽しめ、高音質を追求していっても手応えがある。それなのに、省電力・小型化。

現在、これを搭載したショップデモカーが次々と製作されている真っ最中だ。クラリオンHP内の『Full Digital Sound Special Contents』のページ(http://www.clarion.com/jp/ja/special-contents/fds/index.html)を見れば、“地域別取扱・販売店リスト”や“試聴イベント情報”が掲載されている。取扱・販売店情報では、デモカーやデモボードの試聴可否も掲載されているので、興味があれば、お近くの“プロショップ”を探して、ぜひぜひ聴きに行っていただきたい。聴けばわかる。

《太田祥三》

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