【オーディオ教養強化辞典】外付けパワーアンプの効用 | Push on! Mycar-life

【オーディオ教養強化辞典】外付けパワーアンプの効用

音楽を聴くために必要となる3つの装置といえば、プレーヤー、アンプ、スピーカー。この3つの機器が揃ってはじめて音楽を聴くことができる。

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音楽を聴くために必要となる3つの装置といえば、プレーヤー、アンプ、スピーカー。この3つの機器が揃ってはじめて音楽を聴くことができる。

その中で信号を増幅させる役割を担うアンプは、大きく分けて2つある。ひとつはプリアンプ。もうひとつはパワーアンプだ。前者のプリアンプは、カーナビゲーション(以下、ナビ)やヘッドユニットに必ず増幅機能として内蔵されており、CDやメディアプレーヤーからの微弱な信号をパワーアンプに受け渡す程度のレベルまで増幅。一方、パワーアンプはナビ等の出力(RCA端子)から送られてきた小レベルの信号をスピーカーを動かす大きな電力にすることが主な役割である。

外付けパワーアンプについて話しを進めよう。外付けパワーアンプは、2チャンネルのものから4チャンネルやモノラル(1チャンネル)、そして5チャンネル以上のものもある。さらにクロスオーバー内蔵型、デジタルプロセッサーを搭載するものまでさまざまだ。外付けパワーアンプの特徴は、ナビなどに内蔵されているパワーアンプと比べ、サイズの制約を受けないので自由な回路設計ができる。たとえば、電源ひとつとっても余裕のある回路を積むことができる。中枢となる増幅部の流れは1)入力回路。2)電圧増幅段。3)電力増幅段となる。1)は小レベルの信号を受け入れるのだが、ナビ等から送られてきた信号(ゲイン)調節という大切な役目を果たしている。再生するとき、適切な音量に調整しないと、たとえばオーバーゲインだと、ナビ等のメインボリュームをちょっと上げただけで大音量となってしまう。2)は前者の入力回路で整えられた信号を最終段に受け渡すため、プラス、マイナスの電気を使って位相反転したり、パワーアンプに送る電圧増幅も兼ねている。3)は最終段となる電力増幅段。1)2)だけではスピーカーを駆動することはできない。スピーカーのコイル動かすために大きな信号をここで増幅する。

高音質再生を目的としたパワーアンプでは、AB級方式がよく使われている。最終段は、一般的なトランジスタの素子を使っている機種もあるが、FETと呼ばれる電界効果トランジスタを使用するものが大半を占める。大出力を生み出すだけでなく、安定動作、S/N比、音質の良さからだ。

《永松巌》

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