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【オーディオ教養強化辞典】能率とは?

能率という言葉。おもにスピーカーの出力音圧レベルのことを指す。スピーカーに1Wの信号電力を入れたとき、振動板から1m離れたところで音圧を測り、90dBとか93dBとか表現したりする。

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能率という言葉。おもにスピーカーの出力音圧レベルのことを指す。スピーカーに1Wの信号電力を入れたとき、振動板から1m離れたところで音圧を測り、90dBとか93dBとか表現したりする。

距離を半分にして50cmの距離で計測すると6dBアップする。すなわち90dB/1W/1mであれば、距離が半分になると、96dB/1W/0.5m。距離に対しての計測が異なるだけで、スピーカー自体の音圧はまったく同じだ。カタログスペックに記載されているのは1W/1mのものが多い。この能率、全帯域周波数を測っているのでなく、一部の周波数だけを測る場合が圧倒的で、ミッドバスでは1kHzや400Hzといった単音を入れたりする。一方、トゥイーターでは5kHzと、計測する周波数はメーカーによってさまざまのようだ。

90dBと記載されていても聴感上、いくぶん高いように感じるものや、低く感じるスピーカーもある。ショップにあるディスプレーで切り替え試聴すると能率の高さがよくわかる。あと能率は、振動板正面で計測されているので正面から外れると音圧が下がり、能率が低いのではと思うこともあるだろう。どんなスピーカーでも指向性がある。なお指向性が検知しにくいのはサブウーファーで、超低音はミッドバスやトゥイーターに比べ指向性が鋭くなく、全方位に広がる。高域になるにつれ、指向性が鋭くなる傾向があるが、これは振動板の素材の違いや作りによっても変わってくる。ドームトゥイーターとホーン型トゥイーターでは、まったく指向性は異なる。

最後に能率だけでスピーカーのよしあしが決まるものではないが、能率が3dB高ければアンプの出力は半分ですむ。この差は大きくナビやアンプ内蔵のヘッドユニットを使う場合、能率の高いスピーカー選んだ方がベターである。もちろん外付けのパワーアンプは出力だけでなく諸特性に優れている。

《永松巌》

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