“BEWITH”から、新フラッグシップ・スピーカー『Confidence lll』シリーズが、堂々登場! その実力の神髄に迫る!! | Push on! Mycar-life

“BEWITH”から、新フラッグシップ・スピーカー『Confidence lll』シリーズが、堂々登場! その実力の神髄に迫る!!

国産ハイエンド・カーオーディオブランドの雄、“BEWITH(ビーウィズ)”が、新たなフラッグシップ・スピーカーを発表した。その名は『Confidence(コンフィデンス)lll』シリーズ。その実力の神髄に迫っていく。

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ビーウィズ・『Confidence lll』シリーズ
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  • Mercedes-Benz CLS byビーウィズ
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国産ハイエンド・カーオーディオブランドの雄、“BEWITH(ビーウィズ)”が、新たなフラッグシップ・スピーカーを発表した。その名は『Confidence(コンフィデンス)lll』シリーズ。その実力の神髄に迫っていく。

ところで、『Confidence』というスピーカーは、“BEWITH”のアイデンティティとも言える代表モデルである。同社は2002年に『Confidence』の発売とともにその社史をスタートさせている。そして『Confidence』は以後、現在に至るまで、同社のサウンドポリシーである“超高忠実再生”を具現化する、象徴的存在であり続けてきた。

その最新版となる第三世代の究極モデルが、この、『Confidence lll』シリーズである。発売開始予定日は2016年2月12日だ(すでにテスト販売は開始されている)。

最初にラインナップをご紹介しておこう。

○13cmセパレート2wayシステム『Confidence lll』(税抜価格:52万円)
○5cmワイドレンジトゥイーター『C-50lll』(税抜価格:25万円、ペア)
○13cmミッドウーファー『C-130ll』(税抜価格:25万円、ペア)
○18cmサブウーファー『C-180lll』(税抜価格:30万円、1個)

『Confidence lll』が、トゥイーター+ミッドウーファー+パッシブクロスオーバーネットワークがパッケージされた製品であり、それ以外は単品発売される製品である。

さて、新しい『Confidence lll』シリーズ。何がどのように進化しているのかを、じっくりと解説していこう。

まずはコンセプトであるが、これに関しては初代モデルから不変だ。目指すものは「原音をそのまま再現すること」。それがすべてと言っていい。話は至極シンプルだ。

それを実現するために『Confidence』に注入されているテクノロジーは、「P.P.C. (ポーラ・パターン・コントロール)コーン技術」。これについても初代『Confidence』から脈々と受け継がれているものである。いわゆる“偏芯コーン”という、中心軸をオフセットさせた振動板デザインを用いる技術である。これにより、指向性の制御が可能となり、さらには、二次歪み、三次歪みまでも徹底排除できる。つまりは当技術によって、理想的に音場感・定位感をコントロールし、かつ、正しい音を再現しようとしているわけだ。

そして『BEWITH』はさらに、「シリーズすべてのスピーカーを、同一構造、同一素材、同一磁気回路による共通設計とすること」にもこだわってきた。これにより、サブウーファーまでを含めた3ウェイ間の音色統一を図り、フラット&スムーズな周波数特性の実現を目指す。低域から高域までを、あたかも1つのスピーカーで鳴らしているかのように再現しようというのである。

そして今回の『Confidence lll』では、この、世界初、世界唯一の「オールP.P.C. 偏芯コーン方式」の精度が、徹底的に高められている。

しかし…。

2011年に登場した前作『Confidence ll』、そして『Confidence ll Sunrise』においても、各所の精度は相当に研ぎ澄まされていた。そこからさらに進化させるというのは、当然ながら簡単なことではなかった。

とはいいつつも、ここまでの13年の年月で、ノウハウもより豊富に蓄積できている。あり得ないレベルでの精度を求めることとなるのだが、それを実現するための下地もできていた。あとは実行するのみ。そうして、膨大な“カットアンドトライ”が積み上げられ、「もうこれ以上はない」というところまでの完成度で、『Confidence』の“究極型”が作り上げられた、という次第なのである。

具体的な進化ポイントは、主に以下の4点に集約される。

1. ボイスコイル:トッププレート間のナローギャップ化
2. マグネットの磁力の強化
3. 新センターキャップの採用
4. 振動板素材の配合率の見直し

1つ1つ、詳細に解説していこう。ますは「1」から。

これは、ミッドウーファーとサブウーファーで実行されている。スピーカーの磁気回路には、ドーナツ状の磁石があり、その穴の中にボイスコイルという電磁石が入れられているのだが、その隙間(ギャップ)が徹底的に狭められているのだ。

音楽信号がボイスコイルを流れると、フレミングの左手の法則に従ってボイスコイルが動く。その動きを振動板に伝えて空気を振動させる事によって音を発する。スピーカーはこうして音を奏でるのだが、ボイスコイルと磁石の間を狭められると、ボイスコイルをより強力にかつ素早く動かすことができ、素早く止めることも可能となる。それはそのまま高音質に効いてくる。

しかし、ボイスコイル、磁石の平面度の精度が不足したままボイスコイルと磁石の間の隙間を狭めると、ボイスコイルと磁石が物理的にぶつかってしまい音が歪んでしまったり、スピーカーを破損することにもなってしまう。

『Confidence ll』の状態でも相当にその隙間(ギャップ)は狭かったのだが、究極的な精度を発揮し、さらに狭めることに成功した。

「2」も、ミッドウーファーとサブウーファーにおいて行われていることである。『Confidence』のマグネットはすべて、レアアースである“ネオジウム”が使われているのだが、これに磁力を付加させるにあたって用いられる「着磁機」の強力化により、これが実現されている。

しかし、これも至極困難なことだった。超強力な電力を用いて“着磁”を行わなくてはならず、そうすると「着磁機」自体がすぐに壊れてしまうのだ。ここにも膨大な時間とコストがかけられたという。結局、「着磁機」の耐久性にはある程度目をつぶり、強力に“着磁”を行うことを優先。かくして、理想的な磁力を有する“ネオジウム”を得ることができた。

そして「3」だ。これは実は、『Confidence lll』の“音色”を決定することにおいてのキーパーツとなっている。センターキャップとは、少々乱暴に言ってしまえば、ボイスコイルのフタになる部分だ。そして、この部分の材質の違いは音色の違いをもたらすという。

理想的な音色を得るために、さまざまな素材が試され、最後に行きついたのは、ナノカーボン蒸着による「サンライズレッド・メタルマット」センターキャップ。これにより、美しい艶と響きを獲得できているという。

最後に「4」だ。これに関しては、膨大な数の組み合わせが考えられる中から、理論的に可能性がありそうなものをチョイスし試す、という作業が繰り返された。都度データを測定し、徹底的な試聴も行い、データと聴感の両面からベストが導き出されている。

さて、概要は以上だ。これら進化ポイントが音にどのように効いているのか…。デモカー、「Mercedes-Benz CLS」で、そこのところをじっくりと確認してきた。次からは、その試聴リポートをお伝えしていく。

まずは、デモカーのシステムをご紹介しておこう。

ソースユニットは、『STATE MM-1D』、プロセッサーが『STATE A6 Pro LR』×2台、パワーアンプが『P-1』×6台、そして、トゥイーターが『C-50lll』、ミッドウーファーが『C-130lll』、サブウーファーが『C-180lll』、という構成だ。サブウーファーもステレオで鳴らしている。

運転席に乗り込み、デモ・トラックを順番に聴いていった。

最初に流れてきた楽曲の、優しいアコースティックギター1本のイントロで、ぐっと『Confidence lll』シリーズの世界に引き込まれた。そのか細い1音1音が、どこまでも柔らかく、しかししっかりと芯があるのだ。そして次に聴こえてきた「声」に驚かされた。限りなくリアル。その生々しさたるや、極限的なレベルだった。

続いて、バンド編成のポップスを聴いたのだが、まずはペースの音に意識が釘付けとなった。立ち上がりが速く、そして躍動感が十二分。音色はタイトでハリがあり、深く厚く重い。我に返って全体を聴こうとしてみて、またもや驚かされた。すべての音が、充実感に満ちている。1つ1つの音の密度感がすこぶる高い。

音楽全体のキレの良さにも目を見張るものがあった。例えばハンドクラップの音。反応スピードが素晴らしく速く、手を叩いた瞬間に瞬時に音の塊が目の前に飛んでくる。

また、質感の良さも尋常でなかった。普通のシステムで聴いたらやかましく聴こえそうな音数の多いポップスが、まったく煩く聴こえない。むしろ個々の音に心地良さを感じる。次にクラシックを聴いてみたのだが、その心地良さたるや…。滑らかで温かで繊細極まりない。

まさに圧巻。極上のサウンドを堪能できた。先に挙げた改良ポイントのすべてが、すみずみに効いている。「究極型」と言い切るその意味を、身をもって理解した。『Confidence lll』シリーズはとてつもないスピーカーだ。

『Confidence』の、そして『BEWITH』の歴史が凝縮したこのサウンドを、ぜひ1度、体験していただきたいと切に思う。カーオーディオに対する認識が、もう1段更新されることは、間違いない。

《太田祥三》

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