“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! No.04 ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad、TM400X2ad 試聴編 | Push on! Mycar-life

“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! No.04 ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad、TM400X2ad 試聴編

アメリカンブランドの雄、JLオーディオから、超小型パワーアンプの注目作「HX280/4」が新登場したのを機に、超小型パワーアンプの既存モデルの性能も併せてチェックしている。

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“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! No.04 ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad、TM400X2ad 試聴編
  • “超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! No.04 ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad、TM400X2ad 試聴編
  • ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad(税抜価格:8万円)
  • ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad(税抜価格:8万円)
  • ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad(税抜価格:8万円)
  • ロックフォード・フォズゲート/TM400X2ad(税抜価格:10万8000円)
  • ロックフォード・フォズゲート/TM400X2ad(税抜価格:10万8000円)
  • ロックフォード・フォズゲート/TM400X2ad(税抜価格:10万8000円)

アメリカンブランドの雄、JLオーディオから、超小型パワーアンプの注目作「HX280/4」が新登場したのを機に、超小型パワーアンプの既存モデルの性能も併せてチェックしている。

年々、超小型アンプに対するニーズが高まり、それに応えるようにニューモデルが続々と登場している。それぞれの実力はユーザーの期待どおりなのか否か…。今週はロックフォード・フォズゲートの人気モデル2機種についてのインプレッション・リポートをお届けする。

早速、本題に入ろう。まずはこちらからだ。

ロックフォード・フォズゲート/T400X4ad(税抜価格:8万円)


  • ・仕様:4ch(4/3/2ch) パワーアンプ

  • ・定格出力:100W×4(4Ω)、100W×4(2Ω)、200W×(4Ωブリッジ)

  • ・周波数特性:20Hz~20kHz(±1.0dB)

  • ・S/N比:110dB

  • ・サイズ(幅×奥行×高さ):211×108×41mm

  • ・重量:1.28kg

ロックフォードらしさに満ちたクールなルックスが好印象の当機。型番を見て、ロックフォードを知る人なら一目瞭然なのだが、同モデルは同社の最上ラインのパワーシリーズに属するモデルだ(型番の頭に付く“T”がそれを示している)。超小型ではあるが、あくまでもトップエンドシリーズ。その音に対する期待も高まる。

超小型化が成し遂げられているのは、搭載されている“Class AD増幅回路”による。これは通常のパワーシリーズの一部の機種にも搭載されている増幅回路で、「高音質なClass Aと高効率なClass D、両方の良さを併せ持つ」というロックフォード独自の技術だ。パワーシリーズに採用されて数年が経過しているので、同回路の実績は十分。とはいえ、こちらは超小型モデル。その点で音に影響が出るのかどうか、そのあたりが気になるところだが…。

システムのアンプを変更していただき、試聴を開始した。ところで当機は4chモデルであるので、2chを余らせた状態で聴いている(クロスオーバーはスピーカーのパッシブクロスオーバーネットワークを使用)。ちなみに、これを聴く前に試聴していたのは、先週ご紹介したJLオーディオの「XD200/2v2」である。本体価格は当機のほうが5000円高いのだが、「XD200/2v2」は2hモデルだ。つまり、1chあたりの価格は当機のほうがぐっとリーズナブル。2機の音を比べるならば、総合力で言えば「XD200/2v2」のほうが高音質だ。

しかし、当機には当機なりの良さがある。印象的なのは低域のドライブ感。さすがはロックフォードと思わせる爽快なサウンドだ。そしてクールな音色傾向もロックフォードならではの魅力だ。この音ならば、ロックフォードファンをがっかりさせることはないだろう。

じっくり聴き込むにつれて、低域の表現力にさらに引き込まれた。量感がありながらも良く締まっている。そして押し出し感が強い。体にドシっと響く。レスポンスも良好で、制動力もあり、リズミックな曲でグイグイとグルーブする。同時に、高域も心地良い。エッジが立っていて、ハッキリとした音だ。キレ味が鋭い。そしてこのモデルでも、超小型であることのビハインドは皆無だった。スペック的にも定格出力は1chあたり100W。十分な出力が確保されている。ロックフォードのサウンドに憧れつつも、搭載スペースの問題で見送っていた方は、当機をぜひともチェックしてほしい。

続いて、最後の1台についてのリポートに進んでいこう。まずは基本スペックからご紹介する。

ロックフォード・フォズゲート/TM400X2ad(税抜価格:10万8000円)


  • ・仕様:2ch(2/1ch) パワーアンプ

  • ・定格出力:200W×2(4Ω)、200W×2(2Ω)、400W×1(4Ωブリッジ)

  • ・周波数特性:20Hz~20kHz(±1.0dB)

  • ・S/N比:110dB

  • ・サイズ(幅×奥行×高さ):178×108×41mm

  • ・重量:1.08kg

こちらは、2015年に新登場した、ロックフォードのニューモデル。マリーンシリーズに属する超小型モデルである。マリーン仕様として紫外線、海水、粉塵などの侵入を防ぐ対策が施されているものの、中身はパワーシリーズの超小型モデルと同様だと思ってよさそうだ。

ルックス的にも、筐体のシルエットは同様。しかしカラーリングがガラっと変えられている。これはこれで相当にイカしている。耐久性が高められている分、通常モデルよりも価格は上がるが、このスペシャルな見た目を得るために敢えてマリーンシリーズを、という選択は大アリだ。で、サウンドはどうなのか。「TM400X2ad」は2chモデルである。同シリーズでの4chモデルと2chモデルで、どのように音が変わるのか、興味津々で試聴をスタートした。

一瞬の出音で実力を感じ取ることができた。当機は今回試聴した中で1chあたりの単価がもっとも高いモデルである。なるほど、性能は確かだ。情報量が多く、全体的に繊細。かつ音場の立体感も増している。音色傾向は、基本的には4chモデルと同様だ。クールでドライなロックフォードらしいサウンドが楽しめる。その上で、1グレード質感が上昇している。1つ1つの音が明瞭になり、そして伸びも加わっている。低域はさらにハリが出て、高域はツヤが増している。中域もより分厚くなった。Hi-Fi領域に踏み込んでいる音と言っていいだろう。手応えあるサウンドが聴けた。

さて、今回のインプレッション・リポートは以上ですべてだ。どれも超小型であることを感じさせない、価格にふさわしい確かなパフォーマンスを発揮するモデルであった。インストールスペースを勘案して超小型アンプの導入を検討している人に、こう言わせていただきたい。「現状の超小型モデルには、超小型であることのビハインドはない」と。少なくとも、今回試聴した4モデルに関しては、間違いはない。どれも自信を持っておすすめできる、優良パワーアンプだ。

《太田祥三》

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