カスタム・オーディオマシン Special Feature !! #93: Chevrolet・Astro(オーナー・菊地広大さん) by lc sound factory 前編 | Push on! Mycar-life

カスタム・オーディオマシン Special Feature !! #93: Chevrolet・Astro(オーナー・菊地広大さん) by lc sound factory 前編

カスタムにもサウンドにも、情熱がフルに注がれた秀作車両をご紹介している当連載。今週と来週の2回にわたっては、栃木県の人気ショップ・lc sound factory製作のアストロをスペシャル・フィーチャー♪ この超大物カスタムマシンの魅力を、余すことなくお届けする。

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カスタム・オーディオマシン Special Feature !!


カスタムにもサウンドにも、情熱がフルに注がれた秀作車両をご紹介している当連載。今週と来週の2回にわたっては、栃木県の人気ショップ・lc sound factory製作のアストロをスペシャル・フィーチャー♪ この超大物カスタムマシンの魅力を、余すことなくお届けする。


“レトロ & モダン”+“クール & ゴージャス”
複合コンセプトを具現化した究極のショーカー、見参!

先に開催された『東京オートサロン2015』に出展されていたこのアストロ。会場で目にした読者の方も多いのではないだろうか。上級ユニットが大量投入され、そして十二分に手数もかけられた究極のショーカーだ。

早速、コンセプトを詳しく解説していきたいと思う。

とその前に、まずは製作の背景からご紹介しておきたい。

実はこのアストロ、今回のカスタムに着手する前は、ヨーロピアンブランドの雄・フォーカルのパワーアンプ & スピーカー群でシステムを固めた生粋のHi-Fiマシンだった。オーナーの菊地さんは、そのサウンドを日々満喫していたのだが、ショップ・デモカーやお店に集うユーザーカーを観ていたからだろうか、「いつかはアメリカン・フルカスタムを…」と、虎視眈々、そのタイミングを計っていた。ベース車がバリバリのアメ車ということもあるのだろう。そうして、ふとしたタイミングでその野望をショップの代表、坂本さんに打ち明ける。そして、やるならドカンと、それなら東京オートサロンに、と、話はトントン拍子で進んでいった、というわけなのだ。



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中央に鎮座しているのが、スーパーパワーアンプ、ロックフォード・T15kW。この特大アンプをフローティング・インストールするあたり、さすがはエルシーサウンドファクトリー。電動アクチュエーターで奥側が上下する。

さて、コンセプトである。前提となっているキーワードは、先にも触れたように“アメリカン”。アメ車×アメリカンサウンド、この図式がベースだ。そして、アメリカンカーオーディオ=ロックフォード、菊地さんはこう考え、“ロックフォードありき”ですべてがスタートしている。

その上でカスタムの方向性を坂本さんと相談。そしてイメージされたコンセプトは、“レトロ & モダン”。というのもこのアストロ、年式は2000年。ならば当時のカスタムエッセンスを盛り込もう、という発想だ。しかし、単なる懐古趣味には陥らず、現代的な要素も上手くミックスさせながら…、こう考えられたのだ。

このような複合的なコンセプトは、センスが試されるのでハードルは高い。しかしエルシーサウンドファクトリーはそれをやってのけた。ポイントは2つある。1つ目のポイントは、ペイント・フィニッシュをフィーチャーしたこと。カラーはキャンディレッド。カスタム・カーオーディオにおいては今や、どちらかというと生地フィニッシュが多くなっているが、当時の主流はペイントだった。というわけでペイントを多投。

2つ目のポイントはデザイン。まず、ラゲッジスペースと車室内を壁で区切ったあたりが往年のスタイル。そして車室内のサブウーファーレイアウト。上下に“コの字型”を形成しているのだが(写真は次週!)、90年代後半に流行った“パックマンスタイル”に通じるものを感じてしまうのは著者だけだろうか…。

そしてその上に、ブラックのアルカンターラ、そしてアルミを要所に効かせて、モダンなセンスも散りばめた。



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両サイドには、パンチプロの8インチミッドウーファーと、1.5インチブレッドツイーターを計4セットin! バッフル面にはアルミパーツをおごった。ヘアライン加工されたアルミの表面に、LEDの赤い光が妖しく映る。“ツメ”のオブジェもアクセントとして効いている。

さらに、もう1つコンセプトが存在している。それは“クール & ゴージャス”というもの。豪華に作り込むも、あくまでも雰囲気はクールに。これも難しいテーマだが、エルシーサウンドファクトリーにかかればおやすいご用だ。

このコンセプトにおいてもポイントとなっているのは、カラーリングとアルミの多用だ。キャンディレッドとLEDの赤、そしてアルカンターラのブラックで、全体をダークに仕上げた。そして、要所のアルミ・パネルがクール感を演出。その数約40パーツ。すべてショップで削り出し、断面はポリッシュ仕上げ、表面にはヘアライン処理を施した。断面はキラリと光らせ、表面はマットに。まさに“クール & ゴージャス”。実に効いている。

そしてクライマックスは、超モンスターアンプ、ロックフォード・T15kWの電動アクション。このアンプ、重量はなんと約80kgもある。それを2基の電動アクチュエーターで上下させることに成功。稼働部は見せず、あくまでもフローティングさせてあるかのように魅せていることもポイントだ。



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使用しているパワーアンプは、T15kWも含めて計4台。奥側のウォールに、T2500-1bdCP×1台、T600-4×2台がセットされている。見えにくい天井部分も、パンチングアルミでクールにフィニッシュ。リアゲートにはモニターを仕込み、モニター枠もアルミで製作♪

こうして完成された、このド級ショーカー。どこを観ても出てくるのはため息ばかりだ。

さて、次週はいよいよ、パワー全開なオーディオシステムについて、じっくりと解説していく。お楽しみに。

《太田祥三》
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