サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #68: Made in Italy の気鋭パワーアンプ“Sinfoni”に注目 Part.2 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #68: Made in Italy の気鋭パワーアンプ“Sinfoni”に注目 Part.2

松居さんが最近気になっているというイタリアン・ブランド、シンフォニについて語っていただいている。前回はシンフォニの概要を中心に話を進めていただいた。今回はいよいよ、音の特長などに迫っていただこうと思う。さて、この新進ブランドの魅力とは…。

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


松居さんが最近気になっているというイタリアン・ブランド、シンフォニについて語っていただいている。前回はシンフォニの概要を中心に話を進めていただいた。今回はいよいよ、音の特長などに迫っていただこうと思う。さて、この新進ブランドの魅力とは…。

音楽を鑑賞する趣味においてオーディオシステムは、それを実践するための道具である。そして、その道具に対する嗜好は、長く続けているといろいろ変化していくものである。

音楽の趣味が変わっていくように、オーディオシステムに何を求めるのかも変わっていくのだ。ロック少年だったのがあるきっかけでjazzにはまっていったりするように…。それは突然にやってきたりする。

今回、シンフォニを取り付けることになったとある方は、まさにそのような変化が起こった中で、シンフォニに辿り付く。

その方は以前までは、クリアで軽快なサウンドを好んでいた。しかし、スピーカーを変えた事がきっかけでオーディオに求める音楽性に変化が現れたのだ。

フォーカル、ビーウィズとスピーカーを乗り継ぎながら、軽快でドライな雰囲気を楽しんでいた。ところが、イスラエルのスピーカーブランド、モレルと出会い、その濃密な説得力に心を奪われた。

ちなみにこの方は、パワーアンプについてはロックフォード・T1000-4などを使用しながら、音楽の陰影を追求するなどしていた。当初は、jazzが生まれた国アメリカの製品を好んでいた。そこからヨーロッパの製品へ目がいくようになり…。

スピーカーをモレルへと換えた後は、音楽性を追求するようなタイプのアンプがいいと考えるようになり…。シンフォニは、そのような時に出会ってはいけないアンプだった。しかし出会ってしまう。そして一発でその魅力にのめり込んだ。というわけなのだ。



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ところでこのシンフォニはイタリアの製品である。しかしながら完全なラテン系とも言いがたく、冷静な物腰でありパースペクティブな表現が印象的な製品であるとぼくは感じている。しかしそうでありながら、血は争えないのかトーン(音色)だけはイタリアンなのだ。

冷静さと濃さを併せ持っている。そこが大きな魅力ではないだろうか。フランス製オーディオ製品の雰囲気もある。沢山の可能性を秘めているとも感じている。

シンフォニの最上級のラインナップは聴いたことはないが、チャンスがあれば聴いてみたい。このようなブランドが放つ、超高級モデルのサウンドはどのようなものなのか、非常に興味をそそられる。

さて、この方のスピーカーシステムは、モレルのハイエンドモデルで3WAY+サブウーファーを構成する、というものだ。それらに対して、トゥイーターから順番に、シンフォニのテンポシリーズのパワーアンプ、「アレグロ」、「アンダンテ」、「グレイブ」を組み合わせてある。

11月9日に開催された“まいど大阪”でデビューし、まずまずの評価もいただけた。これからはケーブルをM & Mに換えて、クッキリとした輪郭をキープしながらさらに熟成させてゆこうと思っている。

まだまだ底を見せていない、と感じている。細部を煮詰め、そしてエージングも進めていくうちに、新しい魅力も発揮していきそうな予感がある。



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嗜好は、変えなければいけないものではない。しかし、音楽に対する見方、感じ方が変わると、それまで気が付いていなかった新たな発見に感動できたりもする。新しい感動と出会えることは、幸運なことだ。

濃厚なヨーロッパ的な音を探している人がいたら、シンフォニも試してみるといいかもしれない。試す価値の大きいパワーアンプであることは確かだ。

《松居邦彦》

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