カスタム・オーディオマシン Special Feature !! #68: Volkswagen・Passat CC by LEROY(ルロワ)後編 | Push on! Mycar-life

カスタム・オーディオマシン Special Feature !! #68: Volkswagen・Passat CC by LEROY(ルロワ)後編

見て良し、聴いて良しのオーディオマシンをクローズアップしている当コーナー。今週も、愛知の実力ショップ・LEROY(ルロワ)のデモカー、VW・パサートCCをフィーチャーする。今回クローズアップするのは、オーディオシステムとフロントのカスタム。見どころ、聴きどころを詳細リポート!

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カスタム・オーディオマシン Special Feature !!


見て良し、聴いて良しのオーディオマシンをクローズアップしている当コーナー。今週も、愛知の実力ショップ・LEROY(ルロワ)のデモカー、VW・パサートCCをフィーチャーする。今回クローズアップするのは、オーディオシステムとフロントのカスタム。見どころ、聴きどころを詳細リポート!


目指したのは純然たるHi-Fiサウンド
音源を、正確かつ音楽性豊かに描き切る!

先週の記事でも触れたとおり、メジャーなサウンドコンペで確実に結果を残してきたこのパサートCC。本文では、そのハイレベルなオーディオシステムについてじっくり解説していく。

まずは、システム構成からご紹介しよう。

メインユニットは、カロッツェリアX・RS-D7XIII。プロセッサーにも同じくカロッツェリアX・RS-P99Xを採用し、それと組み合わせるパワーアンプは、2台のブラックス・Matrix MX4。そしてフロントスピーカーは、ツイーター & ミッドウーファーにモレル・SUPREMO 602を、ミッドレンジに同・CDM880を起用しての3ウェイ構成。サブウーファーにもモレルを採用、10インチモデルのULTIMO 10を搭載している。



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クールかつ、高級感漂うコクピット。純正然としているが、AピラーのLEDによるイエローライン、ダッシュパネルへのシルバーペイント、さらには各所を本革やスエードに張り替えるなど、全体に手が入っている。スマートに“トータル”カスタムが展開されている。

そうそうたるハイエンドユニットが集められた、まさしく“至高”のシステムだ。

目指したサウンドは、純然たるHi-Fiサウンド。ソースに収められた情報を正確に、そして音楽性豊かに再現しようとするものだ。

それを実現するために、精度の高い取り付け作業が各所で展開されている。細かな注意点に配慮しながら、丁寧に丁寧に各ユニットがインストールされている。これにより、物理的に徹底的に音響特性を上げ、そしてそれを土台にして、緻密なサウンドチューニングを施工するのだ。

ちなみに、それはこのクルマだけに特別に行われていることではない。ルロワ・クオリティは、同店が製作するオーディオカーすべてに等しく注がれている。使用するユニットや車種によって細部に違いは出てくるが、基本的な理論とやり方は変わらない。そこには、ルロワのカーオーディオプロショップとしてのプライドがあるのだ。



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ドアも、シルバーペイント、本革 & スエードへの張り替え、そしてLEDのイエローラインと、他のエリアで実践されていることと同一の手法を用い、統一感を持ってデザインされている。モレルのハイエンドスピーカー、SUPREMO 602のツイーターはミラー裏へ、ミッドレンジ・CDM880はAピラーにセット。

その理論と技術がどのようなものなのか、具体的に解説していこう。まずはツイーターとミッドレンジ。この2つの取り付けにおいては、できる限りの近接配置を実行していることがポイント。音のまとまりを良くし、位相の整合性を取りやすくするためだ。また、ツイーターを外側に取り付けていることもキモ。これにより、ステージの広がり感をナチュラルに表現できる。

ミッドウーファーの取り付けに関しては、バッフルの素材を吟味し形状を最適化しつつ、デッドニングにおいてもノウハウをフル注入。メーカーの異なる制振材を複数使い、適材適所に施工してある。共振周波数が部位ごとに異なるので、部材を変えてそれぞれに対応しているのだ。



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センタークラスターの2DINスペースに、カロッツェリアXのメインユニット、RS-D7XIIIと、カロッツェリアの最高峰カーナビ『サイバーナビ』のインダッシュモニター部を重ねてセット。サブウーファーは後列シートの背面に、室内向きに設置。トランクのカスタムと同様のデザインでクールにフィニッシュ。

サブウーファーボックスでは、ボックスの組み上げと固定、それぞれを徹底的に煮詰めてある。組み上げにおいては、ユニット性能を十分に引き出すために、面ごとで、使用する木材の材質と厚みが変えられている。さらに、“密閉性”もシビアに追い込んである。精度高く組み上げた後に、接合部分に対し外側からさらにもう1段階、木材を被せてそれを実現。

固定については以下のようなことが行われている。固定面にはいわゆる“インシュレーター”の役目を果たすゲタをはかせ、ボディに対し“点”で固定。その上で、ボックスの外側の作り物で覆い込むようにして、さらに厳重な固定を実施。この時も、覆い込む部材の材質、厚みを場所によって変えながら、振動を総合的に封じ込めていく。振動対策と固定を同時に行っているのだ。

ざっと上げただけでも、これだけのことが盛り込まれている。

その後、緻密なサウンドチューニングが実行される。しかし、イコライザーだけはほぼ未使用。触る必要がないレベルまで物理的に音響特性が追い込まれているからだ。

さて、このような繊細な作業が積み重ねられ、その結果、サウンドコンペのジャッジをも唸らせるハイレベルなHi-Fiサウンドを獲得できているこのパサートCC。

このクルマの音を聴く機会に遭遇したら、そのチャンスを逃すべきではない。良い音を体験することは、すなわち自分の財産になる。以後のカーオーディオライフに必ずやプラスになるはずだ。イベントで見かけた際は、要チェック!

《太田祥三》
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