サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #54: 第9章 カーオーディオマニアに贈る オーディオ & ビジュアル講座 ホームシアターの“今” Part.1 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #54: 第9章 カーオーディオマニアに贈る オーディオ & ビジュアル講座 ホームシアターの“今” Part.1

#54:
第9章 カーオーディオマニアに贈る オーディオ & ビジュアル講座 ホームシアターの“今” Part.1

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#54:
第9章 カーオーディオマニアに贈る オーディオ & ビジュアル講座 ホームシアターの“今” Part.1


松居さんに、カーオーディオに関するあれこれを語っていただいている当企画。今回から新章に突入する。これまでと少々趣向を変えて、ホームシアターについて綴っていただこうと思う。今、オーディオ関連での注目度の高いワードといえば“ハイレゾ”なのだが、ホームシアターの世界ではそれにリンクして“4K”がキーワード。この際なので、広くオーディオ & ビジュアルについての知識を深める良い機会になればと考え、“4K”を中心に最新のホームシアターの状況について解説していただくことにした。皆さんのオーディオライフの参考になれば、幸いだ。


今週から、ホームシアターの最新事情について解説していこうと思う。

さて、カーオーディオにおけるビジュアルの状況はというと、シアター5.1チャンネルの世界は存在しているものの、それはいまだにDVDクオリティのままである。

一方家庭用ホームシアターは、それより一歩も二歩も先を行っていると言っていい。ブルーレイの時代に突入し、ドルビーサラウンドもTrueHD、dtsはDTS-HD Master Audioに進化している。

つまり、“ハイレゾ”化したのだ。96kHz/24bitの7.1、または192kHz/24bitの5.1chである。

映像は1920x1080のフルハイビジョン(DVDは720X480、地上デジタル放送は1440x1080)のクオリティになり、DVDに比べ絵も音も圧倒的に向上している。

とは言え、個人的には、カーにおいてはそこまで進化する必要性はあまり感じていない。車載用ブルーレイやHDサラウンドが、カーに必要だとは思っていないのだ。それは、運転x音楽はベストマッチだと思うが、アウトドアと映画は、何となくミスマッチに思えるのである。

ホームオーディオとカーオーディオの“棲み分け”が進んでいるのだ、とも思っている。家庭用オーディオシステムでは、映像がプラスされたコンテンツを鑑賞する機会が増え、ピュアな音楽鑑賞はクルマの中で、という時間配分がされるようになっているようにも思える。

最近の自分自身がそうである。

ところで、DVDは映画のためのメディアだったのだが、ブルーレイはそれにとどまらない。CD以上の音質で記録できるメデイアであることから、音楽のコンテンツ(コンサート、プロモーションビデオ、オペラ、等)へ範囲が広がった。大画面で高精細な映像を、Hi-Fiなオーディオシステムと組み合わせて鑑賞すると、より深く密接に作品と触れ合える。

家庭での鑑賞は、場合によっては劇場で鑑賞する以上の音質で楽しむことも可能だ。その理由は、装置の性能だけでなく、リスニングポジションをピンポイントでサラウンドのセッティングが行えるから。これの効果は絶大で、完璧な定位感が得られることで臨場感がMAXになり、作品に没入できるのである。

僕は、このサラウンド5.1チャンネルが、音楽制作にも普及することを期待していたのだけれど、なかなか進まない。そうなればカーオーディオの環境も劇的に進化するはずなのだが…(DVDオーディオはなくなった。SACDはマルチチャンネルのフォーマットとしてまだ生き残ってはいるが、どうなるか…。あとは、ハイレゾ配信がどう発展していくか、ここに期待をしているのだが…)。

僕は皆さんに、ホームシアターを導入することをおすすめしたい。最新のシステムで、映像と音楽を一緒に楽しんでいただきたいと思うのだ。ホームシアターの装置は大げさなものというイメージを抱いてる方もいるかもしれないが、体験してみれば必ずや新しい発見があるはずだ。映画や音楽を鑑賞する装置のHi-Fi度は、作品の理解度(印象)に大きな差を生みだす。より大きな感動を味わえる。感動が多いほど、人生は豊かになるのではないだろうか。これがあるかないかの違いは、とても大きいと感じている。

そうして最近、この“画面のクオリティ”が、またもう1歩先に進もうとしている。フルハイビジョンから“4K”になろうとしているのだ。

次回は、そこのところについて詳しく解説してみたいと思う。

《松居邦彦》

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