サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #47: 第7章 2013年のカーオーディオ・シーンを振り返る Part.1 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #47: 第7章 2013年のカーオーディオ・シーンを振り返る Part.1

#47:
第7章 2013年のカーオーディオ・シーンを振り返る Part.1

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#47:
第7章 2013年のカーオーディオ・シーンを振り返る Part.1


過ぎゆこうとしている2013年を、松居さん流に振り返っていただこうと思う。今回は、シーンを賑わせた今年のニューモデルについて。来年以降への期待もあわせて語っていただいた。じっくりとお読みいただきたい。


2013年も、もう間もなくで終わろうとしている。今年1年間、当コーナーをお読みいただいた方々に心から御礼を申し上げたい。

2013年は皆さんにとって実り多き1年だっただろうか。

当コーナーでは今週から2回に渡り、カーオーディオ・シーンにおいての2013年とはどんな年だったのかを振り返ってみようと思う。しばしお付き合いいただけたら幸いだ。

まずは、今年にリリースされた新製品について。もっとも印象深かった新製品と言えば、そのネーミングもグッドな『DIATONE SOUND.NAVI』だろう。

ナビゲーションというオプションを音楽と結びつけた。今年、初めて当店を訪れてくださったお客様からの指名がもっとも多かった商品でもある。

オーディオは科学技術なのだから、時代と共に進化し、僕らを刺激し続けてほしいと常々願っている。『DIATONE SOUND.NAVI』も刺激を与えてくれる製品だ。今年リリースされたのは2世代目のモデルなのだが、初代モデルと比べても期待以上の進化を見せてくれた。

今後はさらなる進化にも期待したいと思っている。ますます業界を活性化してほしいと願うからだ。具体的なリクエストとしては、画面のタッチセンサーもスマホなみの使い心地にしていただきたいと思う。選曲やプレイリストの操作性の拡大にも期待したい。

ところで一旦話はそれるが、近年のスピーカーの新製品には、刺激的な製品が目立っていたと感じている。その代表格的存在が、ダイヤトーンの新しい振動板素材、『NCV』だったと思う。スピーカーのマテリアルに炭素系素材が使われ始めたのである。ダイヤトーンは過去を捨て、カーボンナノチューブで未来を先取りした。

パイオニアも炭素系素材をスピーカーの振動板に採用している。パイオニアの場合は、過去からの積み重ね(紙)にカーボン繊維を組み合わせることで、スピーカーを大きく進化させた。どちらも正攻法であり、わくわくするような科学技術の進化を見せてくれた製品だった。

今年のスピーカー関連の製品で言えば、HVT方式をサブウーファーに利用した新製品、TS-WH1000Aはとても面白いと感じさせてくれたモデルだ。プッシュプルで動作させる振動のない世界は、とてもいいアイデアだと思う。最初はエントリーモデルからのスタート、ということだと思うのだが、発展する余地は大きいと感じている。省スペース & 高いリニアリティを実現する、さらに上級グレードの製品が出てくることを願っている。

来年以降に期待したいと思うのは、さらなる装置の小型化だ。PRS-D700のサイズで、RS-A09X並みのクオリティを出せないものか。また、最初のXシリーズのように、DSPを内蔵させる方法も省スペース性を確保する方法ではないかと思う。

ついでなのでカーオーディオ以外での、2013年に印象に残った製品についても触れておきたい。

オラソニックが今年発売したナノコンポには驚かされた。CDジャケットサイズでありながら、192kHz/24bitなのである。ラジカセチックなミニコンポとは大違いで、B & W802Dを堂々とドライブしてみせた。

それと最近届いたソニー・ウォークマン・ZX1、これがまたとても良い。ハイレゾのリアル感を満喫している。

来年こそカーオーディオでハイレゾを聴けないものか…。これは切なる願いである。

次回は、2013年に行われたサウンドコンペティションについて振り返りつつ、来年への展望を考えてみたいと思っている。

《松居邦彦》

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