サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #24: 「DIATONE SOUND.NAVI」Part.2 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #24: 「DIATONE SOUND.NAVI」Part.2

#24:
「DIATONE SOUND.NAVI」Part.2

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#24:
「DIATONE SOUND.NAVI」Part.2


前回からスタートした「DIATONE SOUND.NAVI」についての松居さん流のインプレッション。初回は「コンセプトに対する評価」について語っていただいたが、今回は「素の音質性能」について。音の素性に対する松居さんの評価はいかに…。じっくりとお読みいただきたい♪


前回に引き続き、「DIATONE SOUND.NAVI」について僕なりの感想を話させていただく。

DIATONEがカーオーディオの世界で復活し、純粋なHi-Fiを追求する活動を続け、約7年が過ぎた。僕は、このチームDIATONEの人たちの展開に好印象を持っている。最初はホームオーディオで培ったハイエンドな技術を車載用に投入するという形でスタートをするが、その後、車載専用のモデルへと開発を進化させてきた柔軟さには敬服するし、方向性は間違っていないと思う。ちなみに、この流れはナカミチやLUXMANとよく似たパターンでもある。オーディオの概念や価値観も、この3社には共通項があると言えるだろう。


DIATONE DA-PX1

DIATONE DA-PX1 デジタルプロセスセンター ¥800,000


これまでのDIATONEは主にスピーカーを中心展開してきた。そして関連商品として、プロセスセンター「DA-PX1」も有している。

これは、DS-SA1といった極めてハイエンドなスピーカーコンポーネントの本来の性能を、クルマの中で発揮させる(フィットさせる)ことを目的に開発された商品だ。実験的なアプローチもあり、「クルマにハイエンドホームオーディオの価値観を持ち込んだ」1つの頂点であると認識している。

今回の「DIATONE SOUND.NAVI」は、この「DA-PX1」をダウンサイズした商品であると僕はとらえている。

その「DIATONE SOUND.NAVI」。出音は純粋で「澄みわたる」イメージである。少しだけメタリックな冷たさを持っていて、マークレビンソンのプリアンプ「LNP-2」を思い出した。

内蔵アンプの力は一般的ではあるものの、質感は際立っていて、「粉っぽさ」がなくクリアーで見通しが良い。動と静の「静」の表現が際立っている。

32ビットのD/Aコンバーターとクロックを叩き直す回路が貢献しているのか、情報量は多い。少し分析的な傾向ではあるが落ち着いた雰囲気にまとめられている。純正スピーカーそのままでこのシステムを導入したとしても、中身の詰まった「上品な」雰囲気を手に入れることができる。


「DIATONE SOUND.NAVI」Part.2


タイムアライメントの調整や、1/3octポイントのイコライザーも7型ディスプレイを使用し、快適に調整できる。

DSPについて、もう少し触れておこう。通常、デジタルシステムの場合、クロスオーバー & イコライザーはデジタル領域での演算処理になる。この方法はその後(アナログ信号に変換されてから)の信号処理を行わないで済むメリットがあるが、デジタル領域でビットレートを拡大して演算する必要があり(そうしないとまるめ誤差が忠実度を損なう)、その規模と精度が全体の精密さを左右する。「DIATONE SOUND.NAVI」では40bitという業界最大の規模のDSPで処理を行っているので、メリットを最大限に活かせるという強みを持っている。

また、純正スピーカーで鳴らす場合でも、「DA-PX1」で開発したマルチウェイタイムアライメントを使ってマルチアンプと同じ(ような)位相整合が可能になる、という点も興味深い。

今回は主に、「DIATONE SOUND.NAVI」の、素の状態でのインプレッションをお届けした。次回は、調整機能について、さらに詳しいインプレッションをお届けしたいと思っている。

※NR-MZ60シリーズにはHDMI接続端子(車載用Type-Eコネクタ)を装備しているので、専用ケーブルで接続可能の車載用ブルーレイ ディスクプレイヤー『BD-P100 ¥105,000』接続することでブルーレイディスクならではの高精細な映像を車内で楽しむこともできる。

《松居邦彦》

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