サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #17: 特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ! | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #17: 特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ!

#17: 特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ!

カーオーディオ 特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#17:
特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ!


前回のクロスオーバー調整についての話しに続き、今回はイコライザー調整について、松居さんに語っていただいた。調整の手順というより、勘どころを解説していただいている。難しい内容も含んでいるが、じっくりとお読みいただきたい。



前回はクロスオーバーポイントやスロープについてお話しさせていただいた。今回はイコライザーの調整についてお話しさせていただく。

イコライザーは言葉通り、イコールを作り出す装置である。ソースのスペクトラムバランスが何らかの影響で変化してしまった場合、それを補完する(デコとボコの逆パターンを作り、合成する事でこれを行う)装置で、オーディオバンドを細かく分割した各位置でレベルを上下出来るようになっている。


特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ!



1oct、1/2oct、1/3oct、といった間隔で分割していくグラフィックタイプと、パラメトリックタイプがあり、最後のこのタイプは録音製作の現場で音楽の表情(色彩感)を変化させるパレットとして使われている。再生装置の忠実度(Hi-Fi)を高める場面でのやりかたは、凹んだクルマを修理するのと同じで、スムーズな音の感触を得られるように調整を行う。

クルマのボディの凹みであれば目で見て分かるが、音の場合は測定機が目の代わりをしてくれる。イコライザー調整においては、測定機があるととても便利だ。

イコライザーは、電気的に細かく音のレベル調整をする装置である。それはすなわち、スピーカーの振幅のレベルを可変するということであり、補正量はスピーカーのダイナミックマージンからマイナスされる。


特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ!



さて、ここからは調整方法のポイントを解説していこうと思う。まずは1つめの注意点から。

カーオーディオの場合、パッシブクロスオーバーネットワークを使ったシステムはもちろん、アクティブなシステムの場合でも、イコライザーはクロスオーバーの前段にある(SRシステムのように、各レンジ別にイコライザーがある場合は別として)。クロスオーバーの前段にイコライザーがあると、イコライザー調整は、クロスポイントとスロープに対しても影響を与える。特に緩いスロープ設定の場合、調整位置によってはスロープを変えてしまっている事になってしまうので、注意したい。

調整したい位置が、クロスオーバーのポイントから1/**octであるかを確認し、場合によってはスロープを変更する必要があるかもしれない。穏やかなスロープでクロスオーバーさせる場合は、緩やかなイコライザーカーブが相応しい。Q(上下させる山の角度)は1/3octバンドの場合、一致したクロスオーバーのスロープは36db/octである(1つのつまみだけを上下させた場合)。

それともう1つ。イコライザー調整で可変できるのは、スピーカーの、ピンポイントの該当バンドでの振幅量であり、スピーカーから離れた後に空間で変化する部分については修正しきれない。本来は空間(部屋)で起こった問題は空間(部屋)で解決すべきなのである。

マイクをヘッドレストに装着し、スピーカーからピンクイズ(オーディオバンド全周波数が同じレベルで出力される信号)を再生し、凸と凹を埋めるという手法は、メカニカルな問題も空間の問題もごっちゃにして処理しようとするものなので、うまく調整出来る可能性は低い。問題のあるポイントを見つけた上で、その原因が、メカニカルなものなのか、空間の問題なのかを見極めて、それぞれで対応することが重要だ。基本的にはメカニカルな問題で起こっていることに対しては、イコライザーで調整することで解決出来る。


特別編 サウンドチューニングのすすめ Part.3 イコライザー調整にキモ!



もう一つの問題として、音響測定は繰り返せる信号でしか計測出来ないので、音楽を再生する装置の問題を判定するのには限界がある。しかし、問題が起こっていることを知るためのツールとしてはとても便利な道具ではある。最近はiPhoneなどのアプリでも簡単なRTA(リアルタイムアナライザー)があるので試してみてほしい。

ちなみに僕は、イコライザーの各周波数バンドの音程を覚えるために(一時期かなり練習した)利用させていただいた。僕は、音楽を聴いてイコライザー調整を行うのだが、この場合、これを覚えていると、集中する時間の節約にもなりお勧めのトレーニングといえるかもしれない。

次回は、タイムアライメントについてご説明したいと思っている。

《松居邦彦》

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