サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #6: カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #6: カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3

#6:
カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#6:
カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3


サウンドステーション アンティフォン・松居さんによる実体験製品インプレッションをお届けしている、好評連載継続中の当コーナー。今回は、カロッツェリア・新RSスピーカーのレポート第3回目♪ パイオニアカーサウンドコンテストで複数の上位入賞歴がある有名車、VW・ボーラに取り付けてみてのインプレッション。はてさて、その結果や如何に!


ようやく出来上がった。

ニューRSはコンパクトになった分取り付けしやすくなった。取り付け上の基本的レイアウトは以前と変わらないが、マウント方法を改善した。


(サムネールはクリックで拡大。拡大後は写真右側クリックで進む:左側クリックで戻る)


カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3#1

カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3#2


以前のミッドベースはアルミ製リングと木材の組み合わせでバッフルを製作していたが、今回はバッフル素材にデュポン・コーリアンを使用し、ミッドレンジはアルミ製ベースマウントでリジットに固定。オーディオケーブルもオーディオテクニカ50周年モデルに変更した。

リングトゥイーターは構造上イコライザーを必要とするため指向性が発生する。そのため取り付ける角度には注意する必要があるのだが、僕の主義としてドライバーズシートに向けるのではなくシンメトリーに取り付けたい。となると角度選択の範囲はかなり少なくなる。


カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3


さて、取り付けて音を聴いてみると…。出来上がったばかりで、スピーカーもケーブルもすべてが新しいので、率直な印象は、「眠りから覚めていない」状態である、というもの。しかし、以前のシステムより「強い」といった感じを受けた。エネルギーが以前より増した感じだ。

僕にとって、調整で使われるピンクノイスのような存在のCD『Kind Of Blue』の「So What」での、ポール・チエンバースのベースが高圧的、スピーカーが空気抵抗に怯まないのか音形が以前と違う。

音色はドライで、サックスソロがコルトレーンからキャノンボール・アダレイに代わった時の音色の変化が少ない。ぼくはいつもここに注目している。マイルス・デイビス、コルトレーンと続くソロは比較的イメージが似ていて、モダンでモノトーンな色彩であるのに対し、キャノンボール・アダレイに代わった瞬間色が付いたように、艶やかな音となめらかなフレーズに変わる。このコントラストが僕の一つのチエックポイントである。多分このシステムはまだ眠りから覚めていないのだろう。

というわけで、次から次へ音楽を聴こうという気にならない。

しかし、レゾリューションは今までとは比べものにならないし、S/Nも抜群に高い。ゆえにファジーな部分がまったくない冷静な表現、それがこのスピーカーの個性と言っていいだろう。


(サムネールはクリックで拡大。拡大後は写真右側クリックで進む:左側クリックで戻る)


カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3#1

カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.3#2


さて、クロスオーバー調整だが、最初なのでセオリー通りの設定にした80/800/3k、スロープ-18db/octだ。装着状態でインピーダンスを測定してみた。60/400/1.5であった。F0値の1oct上からというのがセオリーである。これを基本にスロープやクロスポイントを変化させてみる事にする。

ところで僕は「せっかくデジタルなのだから」アナログでは出来ない(音質を劣化させてしまう為)急峻なスロープを使いたい派なのだが、スピーカーがエレクトロニクスについてこれない場合がある。

しかし、このスピーカーなら、もしかしたら-72db/octも、直線位相も可能になる可能性もある、と感じている。旧タイプのRSでは-72dbまでであった。シャノンの定理の実現か?

エージングを進めていく過程で、音がどう変化し、どのような発見があるか、期待感が大きい。

いろいろ研究していこうと考ている。

《松居邦彦》

特集

page top