サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #1: PHD・ART-4085<前編> | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #1: PHD・ART-4085<前編>

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PHD・ART-4085<前編>

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


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PHD・ART-4085<前編>

ビッグな新連載がスタート! 執筆を担当してくれるのは、業界きっての有名人の一人、サウンドステーション アンティフォンの松居邦彦さん。元PA技術者という前歴を持ち、音にもメカにもうるさい、そして、近寄りがたいけれど一度話せば親しみやすい、個性的な人物。音楽を、オーディオを、そしてクルマを愛す氏に、自由にリアルに新製品試聴記を展開していただこうという大胆企画! 記念すべき第一回目の試聴機は、日本に再上陸して間もないイタリアンブランド・PHDのART-4085。どんな試聴記になるのか…。まずはプロローグを♪


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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の カーオーディオ新製品 リアル試聴記『そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #1: #1

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の カーオーディオ新製品 リアル試聴記『そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #1: #2


イタリア製のアンプ

僕が知るイタリアのオーディオメーカーはあまり多くない。

オーディオといえばアメリカ、日本、ヨーロッパではイギリス、デンマーク、フランス、超高級品のスイスというイメージで、イタリアのオーディオは産業としての規模はそんなに大きくはないのでは、と思っていた。

その中でも最も強く印象に残っているのが、ソナス・ファーベルというスピーカーメーカー。工芸品を、というか高級な家具を製作する感覚で1台ずつ手作りで、楽器の名前がつけられたものすごく美しいスピーカーだった。

音楽の表現も冷静に淡々とHiFi、といよりは感情を詰め込むというか、濃い音楽表現が印象的で、オールジャンル・オールマイティーとは言い難いものの、ツボにはまるとものすごく感激する、再生というよりは演奏をしてくれるスピーカーであった。

イタリアといえば、バイオリン、美術館のような町、洋服や靴は超一流、料理もとても豊かで、映画も「ライフ・イズ・ビューティフル」…。1度ミラノへ行って以来、毎年通うようになったという家具職人の友達はいるが、僕自身は実はまだ1度も行ったことはない…。というわけで、このアンプにはなにかそういう意味で第3の何かを期待している。


サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の カーオーディオ新製品 リアル試聴記『そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #1:


今回実際に装着してみようと思っているクルマは、カロッツエリアXのデモカーとして使用しているAudi S4 avant。普段最もよく使うクルマである。通勤で毎日片道1時間往復2時間ほぼ毎日、僕はここで音楽を聴いている。1人きりで聴ける時間としては唯一といっていい。またこの時間は僕にとって音楽に浸れたり、装置をテストできる貴重な時間。現在のシステムはメインユニットにカロッツエリア・RS-D7XIII、CD-7X、ユニバーサルデジタルプリアンプ・RS-P99X、スピーカーシステムはダイアトーン・DS-SA1、これにスパートゥイーターとしてELAC・Car-jetを追加している(純正位置に埋め込んで装着)。サブウーハーはキッカー・SOLO-BARIC L7を同IX1000.1で駆動している。

家庭用のオーディオシステムを充実したい気持ちもあるが、今の僕にとって1人きりでまとまった時間を過ごせるのは、クルマを運転している時。クルマといえば最近燃費が最優先で、地球環境にやさしい事だけがもてはやされエコカーでなければいけないみたいな感じではるが、僕としては、運転していて何かを感じるクルマが好きだ。早い遅いだけではない運転したくなる、所有する満足感があるクルマが僕は好きだ。


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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の カーオーディオ新製品 リアル試聴記『そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #1: #6


これまでのAudi S4 avantで使用していたパワーアンプはカロツッエリア・RS-A99Xを2台L/R別に使用していたので、これとまったく同じ方法でこのART-4085を使用してみようと思っている。気になる点としては、RS-P99Xの出力レベルは最大10Vと高いことである。RS-A99Xは切り替え式で専用のハイボルテージ入力が選べるが、このアンプは入力GAINの表示は5Vとなっている。僕はパワーアンプも利得が必要と思っているのでスーパーハイボルテージについてはこの場を借りて反論したい。ハイボルテージ電送は元々ノイズフロアーの高い市販ローコスト製品を、S/N感良く使おうとし考えついたやり方で、ラインドライバーといったアフターマーケットの商品が存在した。本来は機器そのもののノイズフロアーを下げる方向で画期的な技術を開発してほしかった。あのRSスピーカーを劇的に進化させたカッコいい人たちが考えたとは思えない。といってもしょうがないのでこのアンプの入力ゲインを絞るセッティングで使用する事にする。

パワーアンプの利得を20db以下で使用する事になるので、これがこのパワーアンプの個性を上手く引き出せない結果にならないことを祈る。またヘッドルームの余裕に期待したい。

《松居邦彦》

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