日産の名車といえばハコスカ、ケンメリだけじゃない! 幕張メッセにまさかのプリメーラが?…オートモビルカウンシル2024 | Push on! Mycar-life

日産の名車といえばハコスカ、ケンメリだけじゃない! 幕張メッセにまさかのプリメーラが?…オートモビルカウンシル2024

2024年4月12~14日の3日間、幕張メッセにて開催されている『AUTOMOBILE COUNCIL 2024』(オートモビルカウンシル2024)。ヘリテージカーの多い会場で、日産自動車のブースには、予想外の車が展示されていた。

自動車 ニュース
爽やかなイメージの日産自動車ブース。
  • 爽やかなイメージの日産自動車ブース。
  • パイクカーとして人気があったフィガロ。日産のパイクカーとしては『Be-1』、『PAO』、『エスカルゴ』に続く4作目。
  • 丸目でかわいらしい顔が特徴的だったフィガロは2万台の限定生産車だった。
  • 漫画『頭文字D』にも登場するので若い世代でも知っている車の代表的存在。
  • 今回展示車両はQ‘sなのでNAエンジン。ターボエンジン搭載車もグレードとしては用意されていた。
  • 実用車として人気投票で上位だったプリメーラ。
  • オプション仕様のフルエアロスポイラーパッケージ。
  • 当時「プリメーラ・パッケージ」と名付け、パッケージングのよさを直接訴求していた。インテリアなどは豪華さより、実用性が重視された。

4月12~14日の3日間、幕張メッセにて開催されている『AUTOMOBILE COUNCIL 2024』(オートモビルカウンシル2024)。ヘリテージカーの多い会場で、日産自動車のブースには、予想外の車が展示されていた。

日産のヘリテージカーといえば、『フェアレディZ』やハコスカ、ケンメリなどの『スカイライン』をイメージする方が多いと思うが、展示されていたのは、『フィガロ(1991年 FK10型)』、『シルビア(1988年 S13型)』、『プリメーラ(1995年 HP10型)』の3台と、最新の『ノート e-POWER 4WD(2024年 SNE13型)』。壁面パネルは青空と爽やかな桜のイラストが描かれ、キャッチコピーなどもなにもない、春の印象を全面に押し出したブース構成となっていた。

◆日産自動車でもっとも人気の高いヘリテージカーの実用車はプリメーラ

今回の日産ブースがなぜこのような、珍しいブース構成と珍しい車の展示になったかについて、日産自動車 グローバルブランドエクスペリエンス部の中山竜二氏にお話が伺えた。

「この3台のチョイスは、日産自動車90周年施策の一環で、ヘリテージカー総選挙というアンケートを行ないました。日産ヘリテージコレクションに所蔵する500台近い車の中から50台をノミネートして、その中から気になる車種を投票していただきました。そしてよかったらその理由も書いてくださいとお願いしました。その結果、我々も驚くような結果が出た」

「とくに私がびっくりしたのは、シルビアとかパイクカーシリーズは人気があるだろうと予想していたが、プリメーラが上位にランクインしていたこと。90年代の車であるプリメーラが総合7位だった。これより上位はスポーツカーやスペシャリティカー、モータースポーツ車が占めていたので、じつは日産自動車でもっとも人気の高いヘリテージカーの実用車はプリメーラだったとわかった」

またヤングタイマー車が選ばれていることにも意味があるとのことで、このイベントはエンスージアスト向けということもあり、来場者の年齢が高い。つまりこのままでは旧車ファンが先細りになってしまうという状況に、かなり危機感を抱いているとのこと。

「日産自動車としても旧車を楽しむ文化は、やはり継いでいきたい。そのためにヤングタイマー車を身近に感じていただいた方にフックするような車を展示して、高い車、凄い車、珍しい車ばかりが旧車の楽しみではないというメッセージも込めた。これは大量生産の自動車メーカーとして、大事なポイントとして考えている」と語ってくれた。

◆日産を愛していただいたお客様に向けてのブース作り

ブースに展示されているモニターには、ヘリテージカーの印象や感想などがスライドショーのようにずっと流れている。これは12月に90周年の節目を迎え、90年間も支えていただいたお客様への感謝を忘れず、お客様から愛される日産と、日産がお客様を愛するという、相思相愛の関係をもっと広げていきたいという、愛情表現としてのブース作りをしているからだ。

壁面パネルのイラストは、イラストレーターの「げみ」さんが描いたもの。じつはげみさんは『PAO』のオーナーとのことで、以前行なわれていたパイクカーのミーティングで、今回展示されているイーゼルに描かれた絵のポストカードを配られていた。そのミーティングで中山氏が声をかけたことがきっかけで、今回の展示の空間デザインをお手伝いいただくことになったそうだ。中山氏によると、「世界観の提示」を壁面デザインとして手がけてみたかったとのことで、「爽やかな雰囲気と、展示車両のカラーも馴染んでいて、うまくハマった」と自信を覗かせていた。

《関口敬文》

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