【トヨタ アルファード/ヴェルファイア 新型】ヴェルファイアは廃止寸前だった…新型は広い世界へ | Push on! Mycar-life

【トヨタ アルファード/ヴェルファイア 新型】ヴェルファイアは廃止寸前だった…新型は広い世界へ

2023年6月21日、トヨタ自動車はフルサイズミニバン『アルファード』および『ヴェルファイア』を8年ぶりに全面改良し、ガソリン車・ハイブリッド車(HEV)を6月21日に発売した。

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トヨタ自動車はフルサイズミニバン『アルファード』および『ヴェルファイア』を全面改良し、6月21日に発売した。アルファードは「ガラケー」になると危惧され、ヴェルファイアはモデル廃止も検討されたという。

発売にともない、都内では発表会が行われ、取締役・執行役員 デザイン領域領域長 サイモン・ハンフリーズ氏がプレゼンテーションを行った。今後登場予定の新型車にも触れ、「クルマの未来を変えていこう」と語った。

◆ガラパゴス化ではなくオンリーワン化だったアルファード

アルファード/ヴェルファイアは長年、日本市場だけのもので、海外からはやや戸惑いの目で見られていた。一時期はこのクルマが「ガラケー」と同じ運命を辿るのではないかとも考えられていた。しかし国内だけでなく、海外の多くの人がこのクルマを次のレベルに引き上げた。

日本でこのクルマを特別なものにした価値観と信念は、世界中の人々の心に響き始め、根強い人気を獲得することになる。旧型は、日本以外では中米と東南アジア、南アジアで販売されているが、新型は、今まで発売されていなかった国でも販売されることが決定されており、従来より2倍近くの国々で提供されることになる。サイモン氏は、「多くの新しい顧客がこの非常にユニークな製品の成長を楽しみ、参加してくれることを期待し信じている」と語った。

◆5つのこだわりポイント

このあとアンベールされたアルファードとヴェルファイアを前に、サイモン氏は5つのこだわりをアピールした。

ひとつ目は、「2台のクルマは誰に愛されているかを知っている」ということ。アルファードとヴェルファイアは長年にわたってライバル関係だったが、アルファードが自信をつけすぎたことで、ヴェルファイアは廃止される運命になってしまった。ところがこのことがトヨタ社内で議論されたとき、このクルマを支持する声が殺到したそうだ。開発チーム、経営陣、販売店、そして一部のVIPアドバイザーまでもが、「絶対に認めない」「愛されたアイコンを捨てるなんて本気か?」と強い感情を示したとのこと。今となってはどちらもオーダーメイドのようなクルマであり、フォーマルなモデルとダイナミズムを持つモデルというそれぞれが明確なキャラクターとポジションを持っている。

ふたつ目は「箱形ではないワンボックス」であること。大きさにふさわしい筋肉を手に入れたように、技術革新がデザイン上の制約を解放し、ダイナミックに心を揺さぶるスタイルを創り出した。

3つ目は、「ワンタッチで世界を変えられる」ということ。車内には究極のホスピタリティを搭載し、ストレスを軽減できる。ボタンひとつで、くつろぎたい、癒されたい、集中したいなど、気分に合わせてシートポジション、照明、空調などが最適化される。

4つ目は、「やりすぎたコックピット」。後席のオーナーだけでなく、ドライバーのことも忘れてはいない。両車とも14インチのセンターディスプレイと、12.3インチのメーター、ヘッドアップディスプレイが装備される。これらのテクノロジーを工芸品のような柔らかな革で包み込んだ空間は、ハイブランドの工芸品のようだといっても過言ではない。

そして最後の5番目は、「人のために。地球のために」。新型アルファードは究極のユーザーエクスペリエンスのために設計されており、走行時の騒音、人が不快に思う振動は現行車の3分の1。高級セダンに匹敵するレベルになっている。そして新型には、カーボンニュートラルへの道の一翼を担うプラグインハイブリッドモデルも用意されている。

◆締めで語った「クルマの未来を変えていこう」

最後にサイモン氏は以下のように締めくくった。

「アルファード、ヴェルファイアの価値は、トヨタというブランド全体が目指す本質でもある。これからの時代、多様なライフスタイルに合わせた選択肢の提供、モビリティや生活、その他さまざまなものへのサービスや情報の統合を求められる。トヨタは『Freedom in motion - 移動に、究極の自由をもたらすこと -』を目指している。まさに今日発表した2車種は、気に入ったタイプを自由に選べる。やりたいことを自由に楽しめる。別世界に自由に浸れる。ショーファーカーという世界でも自分らしさを選べる自由。新型アルファードとヴェルファイアは、これらの自由をかつてない次元にまで引き上げた」。

しかしこれはゴールではない。「先日発表された『クラウンセダン』は、“カーボンニュートラルなショーファーカー”という新たな選択肢であり、FCEVユニットも設定。“エレガントなクラウン”は、“パワーやスペースを誇るアルファード/ヴェルファイア”との違いを楽しめる。つまりショーファーカーをより自由に選べるようになった。そして究極のショーファーカーであるセンチュリーさえも大胆に変えようとすでに動いている。年内にはトヨタのショーファーシリーズに新たなエディションが加わる。これはトヨタが社会に必要とされ続けるための、新たな一歩になることは間違いない。クルマの未来を変えていこう」と述べた。

《関口敬文》

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