【ホンダ シビック MTモデル 新型試乗】MTをチョイスした人、大正解です…中村孝仁 | Push on! Mycar-life

【ホンダ シビック MTモデル 新型試乗】MTをチョイスした人、大正解です…中村孝仁

◆ほぼ完ぺきにドライバーの意思に同調してくれる ◆ネガティブ要素は(季節柄)アルミシフトノブくらい ◆1台ですべてをこなせるクルマ

自動車 試乗記
ホンダ シビック LX MTモデル
  • ホンダ シビック LX MTモデル
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前回CVTとのコンビに乗った時も颯爽とした気持ちの良い走りを披露してくれたので、今度はMTでホンダ『シビック』を試してみた。一言で言って、このクルマの走りは超絶気持ちがいい。何をもってどう気持ちイイかというと、とにかくすべての動きがドライバーにシンクロしてくれるところ。

ほぼ完ぺきにドライバーの意思に同調してくれる

例えば少し気合を入れて走った時のコーナー進入。大したスピードじゃないからとりあえずキュッとブレーキを踏んで、踵をアクセルに載せてひと踏み。ブォンとエンジンが吠えた時にクラッチを切ってシフトダウンしてクラッチを繋ぐ、同時期にステアリングを軽く転舵してノーズをコーナーのエイペックスに向ける。まあ、これで完了なのだが、これらすべての動きがほぼ完ぺきにドライバーの意思に同調してくれる。

そもそも久しぶりに気持ちよくヒール&トゥの使えるクルマに乗った。昔はごく当たり前にできた作業だけど、最近はクラッチが付いているクルマでもペダルの高さや位置が合わずにうまくできないケースが多いけれど、こいつはホントに「わかってるねぇ」という位置関係にある。当たり前の四つ角でついついこの作業をしてしまいたくなるほど、運転が楽しい。

何でも販売台数の3割ほどがMTだという話を聞いた。MTをチョイスした人、シビックで楽しく走りたいと思ったら大正解です。サイズ的に全長4550×全幅1800×全高1415mmは決して小さいサイズとは言えないけれど、とにかく手ごろ感はあってサイズ的にもしっくりとくる。CVTでも十分に楽しめたが、MTはちょっと手放しがたいという印象だった。

ネガティブ要素は(季節柄)アルミシフトノブくらい

ただ、何もかもが評価できるかというと、一つだけ「参ったなぁ、これは」というところがあった。まあ季節柄のことだけど、我が家はこのところ朝は必ず零下の気温。当然ながら朝乗り込むとそのひんやり感が凄い。シートヒーターもステアリングヒーターもあるから、ほどなく快適にはなるのだが、唯一ならないところがある。それは一番頻繁に触らなくてはならないシフトノブだ。

てっぺんにアルミのシフトゲートを表示した半球型のプレートが張り付けてあって、こいつが冷たいのなんの…。しかも熱伝導率は高いはずだから手で温めてやろうなんて考えると、こちらが先に参って、気にせずに触れるようになるのは、乗ってから15分ぐらいは必要だろうか。とにかくこれだけはどうにもならなかった。

足はCVTで感じた時と同様で硬質感が高い。特に比較的快適な車から乗り換えると、その硬さが腰に響くが、慣れるには例のアルミシフトノブの待機時間よりも短いから、どうということはない。

1台ですべてをこなせるクルマ

総じてこのクルマには「ここはなぁ…」というネガな要素が全くと言ってよいくらいない。今日にいたるまでお借りして4日たっている。この間、毎日乗ってそこそこのロングツーリングはこのうちの80km(ロングではないといわれるかもしれないが)ほど。クルマに慣れるにしたがって、ほんのチョイ乗りでも楽しいツボをすぐに見つけることができるので、例えば近所のパン屋までひとっ走り程度でも楽しい思いをすることが可能である。

楽しさは全く別だが昨日、誕生から52年目を迎えた旧車のマイカーで250kmのロングツーリング。さすがに疲れたがこちらもやはり楽しい。シビックの楽しさは、ロングでもショートでも時間を選ばずに楽しもうという乗り方をすれば楽しくドライブでき、移動に徹する楽な乗り方をしようと思えばそれも可能である2面性にもある。

よく1台ですべてをこなせるクルマは?という質問を受けることがあるが、「このシビックだよ」と答えておこう。それくらい万能に使えるクルマである。ブレーキホールドモードを使えば、万一エンストしてもクラッチを踏めばすぐ再始動するし、そもそも坂道でも後ろに下がることもなく、平地からの発進と同じ要領で行えばよいのでストレスは全くない。MTで恐らく一番苦手な坂道発進が楽だから、本当に気軽に乗れると思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度 ★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来44年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

《中村 孝仁》

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