キャデラック、2シーターの大型EVクーペ提案…CES 2022 | Push on! Mycar-life

キャデラック、2シーターの大型EVクーペ提案…CES 2022

◆ルーフはドアと一体で開閉
◆大型の没入型パノラマディスプレイ
◆スポーツカーのような低いシート位置

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キャデラック・インナースペース・オートノマス・コンセプト
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キャデラックは1月5日、米国ラスベガスで開幕したCES 2022において、『インナースペース・オートノマス・コンセプト』(Cadillac InnerSpace Autonomous Concept)を発表した。

◆ルーフはドアと一体で開閉

このコンセプトカーは、キャデラックが前回のCESで発表した『パーソナルスペース』と『ソーシャルスペース』の 2台のコンセプトカーに続くものだ。キャデラックの次世代コンセプトカーシリーズの最新作となるインナースペース・オートノマス・コンセプトでは、2シーターの自動運転ラグジュアリーEVクーペを提案する。

キャデラックブランドの歴史の初期には、パーソナル志向のコンパクトモデルにより、顧客は新しいより広い視野を探求することができたという。インナースペース・オートノマス・コンセプトでは、2人の乗員が運転を車両に任せた完全自動運転によって、旅行を楽しむことができるようにデザインされている。

エクステリアは、ルーフとボディサイドに大型のパノラマガラスを採用し、乗員が景色を楽しめるようにした。ルーフはドアと一体で開き、アクセス性を追求する。ドアを開くとシートが外側に回転し、さらなるアクセス効果が高まるという。

タイヤは、グッドイヤーがEV用に開発した。タイヤ内の音波の共振を緩和して、静かで良好な乗り心地を実現するように設計された「SoundComfort」テクノロジーを採用している。

◆大型の没入型パノラマディスプレイ

大型の没入型パノラマディスプレイ「SMDLED」を介してアクセスできるAI(人工知能)駆動の生体認証入力とインターフェースを導入した。これにより、乗員は拡張現実エンゲージメント、エンターテインメント、ウェルネスリカバリーのテーマから、移動中の過ごし方を選択することができる。

これは、GMの「アルティファイ(Ultifi)」ソフトウェアプラットフォームによって可能になったもので、パーソナライズされた体験を乗員に提供する。アルティファイでは、無線通信を経由してデータを送受信することによって、ソフトウェアで定義された機能やアプリ、サービスなどをシームレスに顧客に配信できるようになる。これにより、より多くのクラウドベースのサービスや迅速なソフトウェア開発、顧客ロイヤリティ向上への寄与など、新たな可能性が広がることになるという。

アルティファイの機能は、GMの電気系統アーキテクチャー「Vehicle Intelligence Platform(VIP)」上に構築される。現在、このVIPに対応している車種は、無線機能と豊富なデータ帯域幅、強固なサイバーセキュリティ、高速処理能力などを備えており、GMのエンジニアはこの基盤上で、核となるソフトウェアを新しい集中型レイヤーに分け、車両システムの強力なハブとしての機能を実現させる。アルティファイプラットフォームによって、基本的なハードウェア制御に影響を与えることなく、ソフトウェアやアプリケーション開発を加速させ、多くの顧客に迅速な無線配信を可能にする。

◆スポーツカーのような低いシート位置

スマートフォンの場合と同様に、顧客は定期的な更新情報を受け取り、一連の無線アップグレード、パーソナライゼーションオプション、新しいアプリを選ぶことができる。このようなカスタマイズにより、最新のソフトウェアや機能にアクセスすることで、車を所有する体験に新たな価値が吹き込まれるという。アップグレードしたアプリや設定情報などは、認証済みのアカウントに保管して、同様の機能を装備したほかのGMの車種へ移行することも可能だ。

アルティファイのクラウド接続によって、顧客の重要なデジタルライフとの連携もスムーズに行う。将来的には、例えば車内カメラで顔認証して車のエンジンをかけることができるようになる。他にも、ルートプランニングとGPSによって、スクールゾーンでは10代のドライバー用設定を特別注意のレベルに設定したり、帰宅途上に車両とスマートホームが情報をやり取りして、自宅のセキュリティを解除したり、部屋の温度調整をすることも可能になる。このクラウド接続は、V2X (vehicle-to-everything)アプリケーションへの拡大も期待され、GMの目標とする「無事故、混雑ゼロ」の実現にもつながるという。

インナースペース・オートノマス・コンセプトでは、「Ultium」プラットフォームのワイヤレスバッテリー管理システムを採用する。これにより、エンジニアはキャビンを最適化して、広々とした静けさを追求した。この設計の自由度はまた、目立たないフロアを可能にし、低く、スポーツカーのようなシート位置を実現した、としている。

《森脇稔》

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