【ホンダ ヴェゼル 新型試乗】納期を待ってでも乗りたい「PLaY」…島崎七生人 | Push on! Mycar-life

【ホンダ ヴェゼル 新型試乗】納期を待ってでも乗りたい「PLaY」…島崎七生人

過日に試乗済みの「e:HEV Z」に続き、FWD同士のグレード違い、「e:HEV PLaY」の試乗車にようやく乗ることができたので、今回はその報告である。

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ホンダ ヴェゼル e:HEV PLaY
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過日に試乗済みの「e:HEV Z」に続き、FWD同士のグレード違い、「e:HEV PLaY」の試乗車にようやく乗ることができたので、今回はその報告である。

味わい甲斐のあるサンドカーキ


実車はサンドカーキ・パールにブラックルーフの2トーン車(PLaYは2トーンのみの設定だ)。実は個人的にこのカーキ色に関心をもっている。新型『ヴェゼル』のノイズを削いだスリークなデザインにマッチしていると思うからだ。

ところがこの色、非常に難しいというか(いい意味で)微妙。印刷、モニター、カメラ、光の具合や種類、天候、それから肉眼など、いつどこでどうやって見るかにより、随分と色合いが違って見えるからだ。それだけイロイロな表情を見せる“深い色”ともいえるが、数日間クルマと行動を共にしながら、つくづく面白く、味わい甲斐のある色だなぁ……と再認識。

近似色としては、日本市場では限定車だったシトロエン『C4カクタス』に同様の色があったが(正規のカタログ色ではなかったかも?)、『ヴェゼル』のほうがよりグリーンがかっている。


インテリアではシート表皮が専用となる。メイン部は細かなヘリンボーンにチェックのストライプが入れてあり、サイドは明るいフェイクレザー。この明るい色の部分は、インパネとドアトリムにも使われ、室内を爽やかに見せる効果がある。ただしルーフライニング(全ピラー含む)がダーク色の組み合わせで、反対に「X」「Z」グレードはここが明るい。「PLaY」も頭上にせっかく大型サンルーフを備えるのだから、ルーフトリムも明るいほうが開放感が出ていいのでは?と感じる。

開放感あふれる専用パノラマルーフ


数日間過ごしたので、実用性の高さもジックリと実感できた。とくにいいのは後席の広さとラゲッジスペースの使い勝手のよさだ。後席は知らなければこのコンパクトな外観からは想像できないゆとりだと思う。ラゲッジスペースはバックドアの間口(シル部分)が70cmを切る低さで、その低さのままフロアが続く。試乗時の実測値だが、フロアは幅が1010mm、奥行きは通常で760mm、後席を低く倒したフルフラット状態は、助手席をリヤモーストにし、その背もたれにメジャーの先端が当たるまで計ると1630mmあった。

『フィット』などのオーナーにもおなじみだろうが、後席が室内側からクッションをハネ上げられ、そうすると床から天井まで120cmほど。背丈のある観葉植物もラクラク積み込める(そう毎日買ってくるものではないかもしれないが……)。いずれにしても実用性はかなりの高さだ。


それとPLaY専用のパノラマルーフは、前席の頭上もしっかりと開放感が味わえるように設計されたもの。IR、UVカット機能ガラスに熱反射コーティングが施されたもので、炎天下でも暑い思いをする心配はなさそう。前後ともシェード(リヤは2分割脱着式)を備える。

待つ甲斐のあるグレード


EVモード、ハイブリッドモード、エンジンモードを使い分けながらの走りは、走らせているうちにパワートレインの傾向を掴んでいけば、ドライブモード(SPORT/NOMAL/ECON)を使いわけながら、だんだんと走行条件に最適な走らせかたができるようになる。街中で人を乗せ穏やかに走る場合はECONでも十分だ。乗り味は基本的に低速から穏やかさが求められたもの。

主にPLaY独自の装備の事情で、初期受注以来の納期に影響が出ているのが現状のようだが、待つ甲斐のあるグレードだと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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