【レクサス IS 新型試乗】ポルシェオーナーも納得!? の持ち味…島崎七生人 | Push on! Mycar-life

【レクサス IS 新型試乗】ポルシェオーナーも納得!? の持ち味…島崎七生人

“Intelligent Sport”を車名としたレクサス『IS』は、日本では1999年登場の『アルテッツァ』を名乗った初代から見ると21年。今回のモデルは、名目上は2013年に登場した第3世代のマイナーモデルチェンジ版だ。

自動車 試乗記
レクサス IS350 F SPORT
  • レクサス IS350 F SPORT
  • レクサス IS300h version L
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“Intelligent Sport”を車名としたレクサス『IS』は、日本では1999年登場の『アルテッツァ』を名乗った初代から見ると21年。今回のモデルは、名目上は2013年に登場した第3世代のマイナーモデルチェンジ版だ。

とはいえ実車は、2016年からの直前のフェイスリフトモデルと較べても、レクサス流の静かな佇まいはキープしながら、フルモデルチェンジといってもおかしくなく、よりアグレッシブな印象に生まれ変わった。

Aピラーとルーフの一部分以外は全面変更したエクステリア

レクサス IS300h version L
外観ではAピラーとルーフの一部分以外は全面変更だそうで、ボディサイズでは全幅と全長を30mm拡大、トレッドもフロント+45mm、リヤ+50mm拡大。これまで以上に存在感を強めたリヤフェンダー、これまでよりも水平線を後ろまで引いて一気にキックアップさせたウインドゥ下端のグラフィック、シャープな後端のエッジが印象に残るトランクリッドなど、『IS』らしさをアピールするディテールを纏った外観にリフレッシュされた。一文字に繋がるテールランプは、SUVの『UX』とも共通する意匠だ。

インテリアは、大筋ではキャリーオーバー。しかし10.3インチディスプレイが13cm手前に寄せられタッチスクリーン式になったほか、アナログ時計のダイヤル色とその周囲の加飾部分、丸型になった左右レジスターのデザイン変更など。センターコンソール部もよく見るとディテールが新しい。

レクサス IS300h version L
カラーデザインでは“オーカー”と呼ぶ茶系の内装色が新しく、メーターナセル~水平に通したインパネ上面、ドアトリム最上部にかけてこの色にしたコーディネーションは今までとはひと味違い、センスにコダワリをもつユーザー(何を隠そうレポーターも「いいな」と思った)から歓迎されそうな仕様だ。

ポルシェオーナーも納得!?の持ち味


「実は『ポルシェ911』にお乗りのお客様がディーラーにいらして試乗をされて『このクルマいいね』とお買い求めいただきまして……」とは、とある関係者の証言。おそらく“買い増し”に違いないが『IS』とはまさしくそういうスポーツセダンだと思う。普段ポルシェに乗っていて、別にセダンを持ちたいと思いながらも、こと走りの部分に落胆はしたくない。そんなユーザーの期待にも応える走りっぷりが新しい『IS』の持ち味。

部位の話になるが注目したのは、ホイール(&タイヤ)の取り付け方法が、欧州車で一般的なボルト締結式に一新されたこと。ボルトは従来のM12からM14にサイズアップを図ることで取り付け剛性を高めつつ、バネ下の軽量化もできた(合計でおよそ1kg)という。

ちなみにハブ側はまっさらだが、タイヤ&ホイール交換時の位置決め用にガイドピンが用意されている。ホイールは従来は17、18インチだったが、新型は18、19インチの設定となった。

「IS350 F SPORT」と「IS300h version L」に試乗


試乗したのはV6の3.5リットル搭載の「IS350 F SPORT」と2.5リットルハイブリッドの「IS300h version L」の2モデル。

もちろんスポーティ度でいえば“Fスポ”は圧倒的で、前後異サイズタイヤを装着、318ps/38.7kgf・mの性能を8速ATで刻んで走る様は、実にダイナミック。コーナリングもアクセルを踏み込めばグイグイと曲がる。が、想像していたより乗り心地はハードではなく、セダンとして十分に実用にもなる印象だ。

一方のハイブリッドは、最初はパワーユニットの特性を見極めながらのアクセルワークが必要だが、会得すれば、スムースで爽快な走りが楽しめ、クルマと一体になった感触が味わえた。

レクサス IS300h version L
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

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