アウディの高性能モデル「RS」、ラインナップを拡大へ…欧州で | Push on! Mycar-life

アウディの高性能モデル「RS」、ラインナップを拡大へ…欧州で

◆現行RSモデルは12車種
◆48Vマイルドハイブリッドなどの環境技術を導入
◆開発段階でも高いレベルの品質を追求

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アウディの高性能モデル「RS」の主要ラインナップ
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  • アウディ RS5 スポーツバック
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アウディ(Audi)は5月25日、高性能モデルの「RS」のラインナップを欧州で拡大すると発表した。

現行RSモデルは12車種

アウディのRSは、スポーティ車を担当する「アウディスポーツ」が開発している高性能モデルシリーズだ。現在12車種を、欧州でラインナップしている。『RS3スポーツバック』、『RS3セダン』、『RS4アバント』、『RS5クーペ』、『RS5スポーツバック』、『RS6アバント』、『RS7スポーツバック』、『TT RSクーペ』、『TT RSロードスター』、『RS Q3』、『RS Q3スポーツバック』、『RS Q8』が用意されている。このうち8車種は、2019年にデビューした。

小型ハッチバックとセダン、ワゴン、クーペ、オープンカー、SUVと顧客のニーズに合わせた幅広いモデルがそろう。しかし、アウディは「RSイニシアチブ」をさらに進行させ、RSのモデル攻勢を本格化する。アウディスポーツはすでに、近い将来に向けてさらに多くのアイデアを提案しているという。

新たなRSは、ベースモデルのデビュー後の早い段階で追加され、ラインナップを強化する。RSの特性は、開発の初期から確定され、標準モデルとほぼ同時進行で開発が進められている。開発作業では、デザインだけでなく、パワートレインやサスペンションも重要な開発テーマに掲げられている。最終的には、すべてのアウディ製品が備えるスポーティなDNAを最大限に引き出すことが、開発の最大のテーマになるという。アウディRS6アバント

48Vマイルドハイブリッドなどの環境技術を導入

現代の車両にふさわしい効率を確保することも、基本開発目標のひとつだ。最新RSモデルのRS6アバント、RS7スポーツバック、RS Q8 には、48Vの主電源システムによるマイルドハイブリッドシステムが採用されている。さらに、V型8 気筒ガソリン「TFSI」エンジンには、パーシャルロード域で特定のシリンダーの作動を休止する「シリンダーオンデマンド(COD)」システムが導入された。このような機能の作動は、あくまでもRSモデルにふさわしいマナーで実行される必要があるという。

アウディのRSモデルは、アウディモデルラインナップのダイナミズムを象徴する存在だ。エクステリアデザインにも、そのコンセプトが現れている。RSのデザインは、モータースポーツをインスピレーションとして、クールで控えめな表現とダイナミックなディテールを巧みに組み合わせている。モータースポーツで最高のパフォーマンスを発揮するには、部品の設計においても極限を追求することが求められる。モータースポーツからフィードバックされたハイパフォーマンステクノロジーは、RS専用のデザインに現れている。

アウディのフラッグシップスポーツカーの『R8』のシングルフレームグリルのプロポーションとレイアウトが、多くのRSモデルにも適用されている。標準バージョンよりも低くワイドなフォルムが強調されることに加え、エレガントなクロームではなく、スパルタンかつスポーティなイメージを醸し出すブラックが採用された。さらに、一部のRSモデルには、フロントグリルとボンネットの間に、1984年のアイコンモデル、『スポーツクワトロ』を彷彿とさせる水平の細いスリットが追加されている。大型エアインレットと大口径楕円テールパイプの組み合わせは、ターボチャージャーによるエンジンのパワーを象徴している。

RSモデルでは、車体にもエクスクルーシブな雰囲気を表現している。とくに、RS6アバントでは、全幅がベースモデルよりも80mm広くなり、フェンダー、リアドア、サイドパネルフレーム、フロントセクション、ボンネットは、RS専用デザインとした。ベースモデルから流用されているのは、フロントドア、ルーフ、テールゲートのみだ。RS6アバントのホイールアーチは、最大22インチサイズまでのホイールに対応している。アウディ RS Q8

開発段階でも高いレベルの品質を追求

品質に妥協しないアウディの姿勢は、すべてのRSモデルに貫かれている。品質管理部門は、開発段階から市販モデルに大きな影響を及ぼしている。初期ロットが手作業で組み立てられるRSワークショップは、開発段階で重要な役割を果たすという。

RSのボディは、マスタージグと呼ばれる超高精度のアルミニウム測定器具を使用して組み立てられる。また、レーザースキャナーなどの最先端の測定方法を使用して、パーツの表面に数百万の測定点を設定し、すべての表面、接合部、半径を10分の1ミリ単位で調整する。こうしたハイテクアプローチは、空力効率の向上に役立つと同時に、RS特有の魅力をさらに引き上げる効果を発揮するという。

すべてのRSモデルには、標準バージョンと共通の生産工程システムが採用されている。プレスショップでは、アルミやスチールの専用シートメタルコンポーネントが製造され、ボディショップで組み立てられる。

サスペンションやドライブトレインとボディと合体させるマリッジと呼ばれる生産工程は、特にV8エンジン搭載モデルでは非常に高度な作業になる。RSモデルには、エキゾーストシステム、バンパー、ホイールといったRS専用コンポーネントが装着される。ドイツ・ネッカーズルム工場では、稼働1日につき、2桁の台数のRS6アバントとRS7スポーツバックが組み立てられる。すべてのモデルは、テストコースで点検を受けた後に、顧客に納車される。アウディ RS Q3 スポーツバック

《森脇稔》

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