【ルノー トゥインゴ キャンバストップ新型試乗】ルーフを開いて走れば、街全体がアミューズメントパーク…藤島知子 | Push on! Mycar-life

【ルノー トゥインゴ キャンバストップ新型試乗】ルーフを開いて走れば、街全体がアミューズメントパーク…藤島知子

小粒なコンパクトハッチは日本の狭い道路環境でもスイスイと走らせやすく、個性的なスタイリングは有彩色でも嫌味なく、好意的に受け取られる。

自動車 試乗記
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ルノー・トゥインゴ EDC キャンバストップ(ブルー ドラジェ)
  • ルノー・トゥインゴ EDC キャンバストップ(ブルー ドラジェ)
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小粒なコンパクトハッチは日本の狭い道路環境でもスイスイと走らせやすく、個性的なスタイリングは有彩色でも嫌味なく、好意的に受け取られる。中でも、今日の私の相棒となってくれたルノー トゥインゴのキャンバストップは、街中に佇む姿がじつに愛らしく、それでいて、どこか凜々しさを感じさせるのは、フランス流の粋なコダワリが散りばめられているからだろう。

大人っぽく、使い勝手良く、進化したフレンチコンパクト


2016年に日本で発売を開始した3代目トゥインゴは、全長3.7m未満のボディサイズでありながら、後席用のドアを備えた5ドアで登場。エンジンはリヤの荷室下に搭載し、後輪を駆動させて走る、いわゆるRRレイアウトで登場した。初期型はほっぺたのフォグランプが愛らしい表情と言えたが、2019年に登場したマイナーチェンジ後のモデルは、ルノーが「Cシェイプ」と呼ぶLEDヘッドランプとウィンカーが標準装備され、少し大人びた表情に成長した。

さらに、全面ガラスハッチのバックドアを開くスイッチがワイパーの付け根に移動したり、スマホとリンクして音楽再生やナビアプリが活用できる7インチのタッチスクリーンやUSB端子が2つ採用されるなど、今ドキのデジタルライフにピッタリの進化を遂げてきた。ひと昔前のフランス車といったらアナログ的で、この手の機能は後回しという印象だったが、最近では、ユーザーニーズを見据えて随分と柔軟に対応してくれるようになったものだ。

ファン待望のキャンバストップ仕様が登場

そして、ファン待望のキャンバストップ仕様が登場したのは、2019年12月のこと。0.9Lのターボエンジンには2ペダルで操作するトランスミッションの6速ATとの組み合わせとなり、AT限定免許でもドライブできる。価格は税込で210万6千円という、フレンドリーな価格設定も嬉しいところだ。


試乗したモデルはブルー ドラジェというフランスの青空を想像させるハイセンスなカラーで、ブラックのキャンバストップが絶妙にマッチしている。サイドウィンドウを囲う柱は残し、ルーフだけが開く構造なので、走りながら好きな分だけスイッチ操作で開けて、外気を取り入れられるというメリットもある。金属製のルーフのモデルと比べると、ほどよく力を受け流しながら石畳の上を駆け抜けていくリズムが心地いい。ましてや、晴れた日にルーフを開いて走る爽快感は抜群で、まるで街全体がアミューズメントパークになったみたい。ちょっとしたドライブも非日常感を与えてくれるので、リフレッシュするにも最適だ。

軽自動車並みに小回りが効く実用性


小さなクルマを実用的に使い倒してしまうあたりはフランス車の魅力だが、RRレイアウトを採用するトゥインゴの強みはその小回り性。エンジンがフロントに置かれていない分だけ、前輪の切れ角が大きくとれるから、最小回転半径はなんと4.3m。Uターンの際は軽自動車並みに小回りが効く数字というから驚かされる。では、後席床下に積まれた0.9Lターボエンジンが大したことないのかというと、決してそんなことはない。登り坂の走行では、後輪がグイグイと車体を押し出して力強く駆け抜けていくイメージさえ与えるほど。もちろん、高速道路も伸び伸びと走ってくれる。

発売して月日が経過していることもあり、EDCと呼ばれるデュアルクラッチトランスミッションの変速フィールも秀逸で、青信号の発進から滑らかでスムーズな加速フィールを与えてくれる。ひとたびカーブに差し掛かれば、ルノー持ち前の操縦安定性を存分に発揮してみせるので、運転に不慣れな人には思い通りに走れる安心感を・・・そして走り好きの人は軽量な車体を活かしながら、クルマと息を合わせてリズミカルに走る楽しみを満喫させてくれる。


小さなクルマを広く使う工夫としては、シートアレンジにも注目して欲しい。荷室の床は少し高めの位置になるものの、沢山荷物を積みたい時は、後席の背もたれが50:50の分割可倒式で簡単に折りたためるようになっている。

さらに、助手席の背もたれは座面脇のレバーで簡単に倒せるから、使い勝手もちゃんと考えられているようだ。「普段は街乗り、趣味の道具も積みたい」なんていうワガママな要求に応えてくれることだろう。そもそも、オープンカーは、オープントップ時に幌を格納するスペースが必要なクルマが多く、実用性を犠牲にすることもあるのだが、このクルマはそんな心配は要らずに楽しませてくれるあたりが素晴らしい。

初めての輸入車でも安心のアフターサポート


ところで、デザインやフランス流のマインドはステキだけど、始めての輸入車だったりすると、「メンテナンスはどう向き合ったらいいのかしら?」とか、トラブル時の対応など、何かと心配している人も少なくないかも知れない。ルノーはそのあたりの対策をしっかりと進めていて、新車に3年間または6万kmの長期保証を行っているほか、新車購入後3年間のアシスタンスサービスとして、旅先で万一のトラブルが起こってしまった際はクルマの応急修理や牽引だけでなく、乗員の移動や宿泊手配まで無償でサポートを行うそう。また、オイルなどの交換部品や定期点検を適切なタイミングで行ってくれる有償のメンテナンスパッケージプランや保証を5年間または10万kmに延長するサービスも用意されている。

トラブルは国産車・輸入車問わずに起こるものだが、困った時にプロのアドバイスやサポートを受けられる体制が整っていれば安心して向き合えそうだ。

安心のドライブライフとともに、オープンエアドライブを満喫させてくれるルノー トゥインゴ キャンバストップ。暖かな太陽を仰ぎ、抜けるような爽快感を味わえるハイセンスで居心地のいい空間は、あなたのいつもの移動を身も心もリフレッシュする時間に変えてくれるはず。思い立ったその時がこのクルマに乗るべきタイミングなのかも知れない。

また、トゥインゴ待望のベーシック仕様の5速MTモデルが追加された。組み合わされるエンジンは 3気筒 1Lのノンターボで73馬力を発生するもの。ほどほどのパワーをMTの変速操作をもって自由に使い切って走る感覚は、フレンチコンパクトをホッコリした気分で乗りこなしたいユーザーに注目のモデルとなりそうだ。車両価格が200万円を切る手頃な価格帯もフレンドリーといえるだろう。


ルノー トゥインゴ の詳細はこちら!

藤島知子|モータージャーナリスト
幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年からワンメイクレースに挑戦。市販車からフォーミュラカーに至るまで、ジャンルを問わず、さまざまなレースに参加している。2007年にはマツダロードスターレースで女性初のクラス優勝を獲得した経験をもつ。現在はクルマの楽しさを多くの人に伝えようと、自動車専門誌、一般誌、TV、WEB媒体を通じて活動中。走り好きの目線と女性の目線の両方向から、カーライフ全般をサポートしている。COTYの選考基準は、クルマと共に過ごす日常において、気持ちを豊かにしてくれるクルマかどうかに焦点を当てる。

《藤島知子》

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