【ルノー トゥインゴ 新型試乗】小回り抜群!パリ生まれのトゥインゴが日本にマッチする理由…竹岡圭 | Push on! Mycar-life

【ルノー トゥインゴ 新型試乗】小回り抜群!パリ生まれのトゥインゴが日本にマッチする理由…竹岡圭

「ちょっと凛々しくなったかナ。というより、ルノー顔になったかな~」。マイナーチェンジした新型『トゥインゴ』にモータージャーナリストの竹岡圭さんが最速試乗!オススメのポイントを紹介します。

自動車 試乗記
PR
ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)
  • ルノー トゥインゴ EDC(ジョン マンゴー)

「ちょっと凛々しくなったかナ。というより、ルノー顔になったかな~」。最近のいわゆるルノー顔は、「Cシェイプ」と呼ばれる、アルファベットの「C」をモチーフにしたデザインが特徴なんですが、マイナーチェンジした新型『トゥインゴ』もLEDヘッドランプ、ウインカー等々が「C」の字になって、そのおかげでこれまでのカワイイ~!という印象に加えて、ちょっぴりピリリとした、いわゆるフランスのパリのエスプリが効いてる的な感じでしょうか。なんとなくより凛々しく見えるのかもしれません。

加えて、フロントバンパーとリアバンパーもデザインが変わったので、ボディサイズも全長3465mm×全幅1650mm×全高1545mmになりました。とは言っても、小さいは小さいんですけれどね(笑)。

コンパクト&RRだから小回り抜群!


というのも、この子はパリ生まれ。パリの市街地は細い道が入り組んでいて、ブラインドコーナーと言いましょうか、視界の利かない直角曲がり角なんかも、ものすご~く多いんです。オマケに路上駐車が多い上に、クルマの数も多いので四六時中大渋滞。街全体が結構なテクニカルコースなんですよ。

そこを走るために必要なことは、まずボディサイズがコンパクトであること!物理的に大きなクルマだと入れないところも結構ありますからね。さらに、それより大切!?なことは、小回りが利くこと!これものすごく大事です。

トゥインゴのレイアウトはRR。つまり後ろにエンジンを搭載しています。なので、フロント部分のスペースレイアウトに余裕が生まれるので、タイヤの切れ角を大きくすることができるんですね。

というわけで、実現した最小回転半径は、なんと!4.3m。これって、日本の軽自動車と比べても互角どころか、軽自動車の中でも小さい数値!その場でトリプルアクセルくらい決められそうなくらい、メチャクチャ小回りが利いちゃうんですよ。

パリ生まれのトゥインゴが日本にマッチする理由


もうひとつのメリットはやっぱり、“リアドライブ”であること。RRは字のごとく、リアにエンジンを搭載し、リア(後輪)を駆動するということですから、駆動輪の上にクルマの中でいちばん重たい部品であるエンジンが搭載されているということになります。つまり、駆動輪にしっかりと荷重が掛かるので、グイグイと走ってくれるんですよね。

新型トゥインゴの排気量はたったの0.9リットルですけれど、最高出力92ps・最大トルク135Nmの数値以上に力強く走ってくれます。なんたってパリは坂も多いですからね。オマケにそれが石畳だったりしますから、タイヤの接地形状がいつもキレイに取れるわけではありません。それだけしっかりと地面を掴む足回りと、グイッと力強く走ってくれるレイアウトや駆動方式が必要だってことなんです。

古い建物と新しい建物が混在しているパリですが、現存している歴史ある建築物は、中をリノベーションしても外側はそのまま残すという施策が取られておりまして、こういった歴史が生んだ交通環境は変わることはありません。でもね、それって日本も同じ。最近は美観地区的な扱いで、いいものはそのまま残すという風潮もあります。


さらに、日本もフランスも農業国であり、あぜ道をそのまま舗装したところが多くて、クネクネと細い道がたくさんあるんですよね。オマケに山のある島国ですから坂道も多く…。ってあれれ? そうなんです。日本の交通環境ってビックリするほど、フランスに似ているんですよ。

「クルマは道が作る」というのは、私の師匠の教えでもありますが、実際走る道を想定して、そこに合うようにクルマは作られますので、パリ生まれのトゥインゴは日本の交通環境に、ピッタリマッチするというわけなんですよね。

そうそう、ストップ&ゴーが多いのも日本の特徴ですが、渋滞の多いパリも同じ。オマケに信号が赤から青に変わった時のスタートダッシュは、パリの方がよっぽど勢いがありますから、ダイレクトにパワーを伝えてくれる2ペダルのトランスミッション「6速EDC(エフィシエント・デュアル・クラッチ)」と、小排気量ターボエンジンの組み合わせはバッチリ。小気味よい走りを魅せてくれること請け合いです。

シンプルな機能美もフランス流!


さて、パリやフランスといった言葉からは、「オシャレ」とか「シンプル」とかいうキーワードが浮かんできますよね。基本的にライフスタイルがシンプルだから、インテリアもシンプル。でもやっぱりオシャレなのがフランス流なんです。

私は個人的に、フランスの工業製品のデザインは必ず機能を持っている、と感じることが多いです。というか、機能を上手くいかしながら、どれだけオシャレに魅せるかということに、こだわりがあると言えばいいでしょうか。新型トゥインゴにもきちんとその心が反映されているように思います。

先代ではインパネから“ニョキッ”と生えていたスマートフォンホルダーも可愛らしくて、まさにフランス的!なシンプルさでしたが、新型ではスマートフォンと連携する7インチタッチスクリーンの“EASY LINK”を採用して、見た目も機能もスッキリしました。


先代のセンタークラスターの下に設置されていた、ボックス型の収納もオシャレでしたけど、今回はそこにUSBジャックが装備されたり、小物入れ兼用カップホルダーが登場することで、これまで以上に使い勝手は増しています。でもね、このカップホルダーの仕切りがまたオシャレだったりするのがフランス流なんですよ。

もちろん、先代からの個性的なドアノブや、型押しで入れられているイラスト等のカワイイアイテムはそのまま踏襲されています。いいものは残し、改良するところは改良する、そういった自由な発想を重んじながら、合理的なところもフランスっぽいですね。

それになんといっても価格がお手頃。195万円というプライスは、日本の同クラスのクルマと十二分に比較できちゃう価格帯です。みんなとはちょっと違う自分だけのお気に入り、個性で選ぶならお得な選択肢として、新型トゥインゴ、オススメです!

ルノー トゥインゴ の詳細はこちら!

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリスト。テレビのバラエティ番組のMCから、官公庁の委員まで、硬軟幅広く携わっている。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦、現在は全日本ラリー選手権に自らチームを立ち上げチャレンジ中。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

特集

page top