【メルセデスベンツ CLSディーゼル 新型試乗】このスタイリング・個性にディーゼルは「?」かな…中村孝仁 | Push on! Mycar-life

【メルセデスベンツ CLSディーゼル 新型試乗】このスタイリング・個性にディーゼルは「?」かな…中村孝仁

新型CLSのディーゼル「220d」 EQブーストが話題になって、ガソリン仕様48Vマイルドハイブリッドが注目される新しい『CLS』クラス。先代同様、このクルマにもディーゼルユニットが搭載される。

自動車 試乗記
メルセデスベンツ CLS 220d
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新型CLSのディーゼル「220d」


EQブーストが話題になって、ガソリン仕様48Vマイルドハイブリッドが注目される新しい『CLS』クラス。先代同様、このクルマにもディーゼルユニットが搭載される。

搭載されるエンジンは、勿論「M654」。すでに『Eクラス』などにも使われている2リットル4気筒ユニットである。以前にも紹介したが、このエンジンはEQブーストで話題になっている「M256」と、基本的に親戚関係にあって、気筒当たりの排気量は500ccとなり、シリンダー壁にはナノスライドと呼ばれる独自のコーティングが施されたものだ。

そしてプラットフォームは、MRAと呼ばれる現行『Cクラス』から使われ始めたFR用のモジュラープラットフォームである。だから、これでCクラス、『Eクラス』、『Sクラス』が同じモジュラープラットフォームを使うようになり、今回のCLSもやはりMRAが使用されているから、先代までのEクラスベースという考えは新しいCLSクラスに関しては完全には的を得ておらず、部分的にはSクラスのコンポーネンツも使われているというわけである。

パーソナル・ラグジュアリーモデルである、ということ


例えディーゼルといえども、直6でISGを持つ『CLS450』に比べてノーズは軽いのか、少なくとも回答性に関する限りは450と比較すると軽く感じる。しかしそれは同時に悪さもしていて、この『CLS220d』の方は、走りに関して450ほどのどっしりとした落ち着き感というか、重厚感がない。車両重量で比較すると素の状態は220dの1820kgに対して、450は1950kgだから、その差は大きい。

そして、勿論音量はぐっと下げられているとはいえ、アイドリング時から加速に至るディーゼル独特のカラカラ音は、どうしても室内に侵入して、ゴージャスな雰囲気をスポイルする。これがワゴンだったりあるいはSUV的な要素を持つクルマだったりすれば何の問題もないのだが、とてもパーソナルな雰囲気で、しかもラグジャリー感漂うモデルとなると話は別だ。

足回りも450にはエアボディコントロールサスペンションという名のエアサスが標準となるのに対し、220dの方はアジリティコントロールサスペンションという名のノーマルサスペンションが装備される点も走りのイメージに差を付けている大きな要因になっている。とは言うものの、ワインディングを飛ばしてみるとその軽快さはおよそ全長が5m、全幅で1895mmもある大型のクルマとは思えないほど軽快で、運転そのものは楽しい。

450との価格差は200万円以上


450と大きく異なるのは、450には左右両ハンドル仕様が用意されているのに対し、220dは右ハンドルのみになること。これ以外には内装などの設えに大きな差はなく、前述したサスペンションの差が大きな違いとなっている。

大型のディスプレイを二つ繋げた最新メルセデスのインパネは初めのうち抵抗感があったのだが、見易く機能的という点では文句のつけようがない。もっともデザイン的にどうかと言われると、まあこの種のパーソナル感の強いクルマには似合わないというのが正直なところ。かといって、コックピットは何が最優先されなければならないかと言えば、それは機能性であり、特に最近はコネクテッドだの、セイフティーだのオライバーが必要とする案件が従来よりも遥かに増えているから、情報収集の端末として考えれば、これはこれで仕方ないことなのだろう。

試乗はたまたま、CLS450からCLS220dに乗り換えて、東京と箱根を往復したことによって、その差が顕著に感じられてしまった結果だと思うが、単純に220dを例えば1週間も乗れば、その良さは間違いなく増幅されるはずである。そしてお値段は220dが799万円(税込)であるのに対し、450の方は1038万円と200万円以上の差があるのだから、文句を言ってはいけないわけである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来40年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。 また、現在は企業向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。
《中村 孝仁》

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