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“ロー”を制する者はカーオーディオを制す! Part.4 「単体ユニットサブウーファー」の楽しさとは?

「“Low(ロー)”=低音」の強化をテーマにお届けしている今回の短期集中連載。その第4回目となる今回は、「単体ユニットサブウーファー」をフィーチャーする。これを使うときの楽しみ所について、じっくりと解説していく。

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単体ユニットサブウーファーの装着例(製作ショップ:オートステーションK2)。

「“Low(ロー)”=低音」の強化をテーマにお届けしている今回の短期集中連載。その第4回目となる今回は、「単体ユニットサブウーファー」をフィーチャーする。これを使うときの楽しみ所について、じっくりと解説していく。

■「音が良い」、そして「楽しみ所が多いこと」が「単体ユニットサブウーファー」の利点。

まずは、「単体ユニットサブウーファー」の利点について解説しよう。ポイントは2点ある。1点は「空気をしっかりと震わせて低音を奏でられること」、つまりは“音が違う”のである。小型・薄型の「パワードサブウーファー」でも低音を出せるが、やはり大きな振動板をしっかりと前後に動かして鳴らされる低音は、質がひと味違うのだ。

そして2点目は、「楽しみ所が多々あること」だ。それは主に3つある。1つ目が、「ユニット選び」において、2つ目が「アンプ選び」において、3つ目が「鳴らし方」において、以上だ。

それぞれについて詳しく解説していこう。まずは「ユニット選び」について。

「単体ユニットサブウーファー」は、とにもかくにもバラエティが豊かだ。国産ブランドの多くはサブウーファーの製品数を絞っているが、海外ブランドの大半は、グレード、タイプとも、さまざまな製品をリリースしている。高音質モデルもあれば、ハイパワーモデルもある。ハイエンドモデルもあればエントリー機もある。

サイズもさまざまある。ローエンドまで伸びるサウンドを欲するならば大口径モデルに分があり、レスポンスの良いタイトな低音が好みならば小口径モデルが有利となる。

ただし、「単体ユニットサブウーファー」は聴き比べがしづらい。「ユニット選び」を楽しみ尽くしたいが、聴いて選ぶことが難しい…。

その理由は以下のとおりだ。「サブウーファー」の担当範囲は、広めにとっても100Hzあたりまで。一般的な4弦ベースの最低音は41.2Hz。そのオクターブ上が約82Hz。つまりサブウーファーだけを鳴らしても、ベースの1オクターブ分くらいしか音階を再生できず、それだけを聴いてもよくわからない、というのが実情なのだ。

■タイプを見極めて、サウンド傾向を推し量りながら選ぶベシ。

ではどのようにして選べば良いのかというと…。答はズバリ「タイプを見極める」である。磁気回路の構造、振動板の種類、そして価格(グレード)等々を分析していくと、スピーディなタイプなのか、締まった低音を奏でやすいタイプなのか、伸びやかな低音を再生できるタイプなのか、重く太い低音を再現できるタイプなのかを推し量ることができる。

なお、そこのところはプロショップのアドバイスを大いに参考にすべきだ。プロショップは経験上、ブランドごとの、そして製品タイプごとの鳴り方の傾向をある程度把握している。その経験をもとにした意見を聞きながら、自分が求めているサウンドを奏でやすそうなモデルを、楽しみながら探していこう。

続いて楽しみ所の2つ目である、「パワーアンプ選び」について解説していく。フロントスピーカーも含めて、スピーカー類は組み合わせるパワーアンプで鳴り方が変わってくる。聴こえてくる音は、アンプとスピーカーの共同作業によって生まれると考えるべきなのだ。であるのでサブウーファーの鳴り方も、組み合わせるアンプによっても変わってくる。

パワフルに鳴らしたいと考えたら、ハイパワーなモノchパワーアンプが有利だ。選んだ「単体ユニットサブウーファー」と釣り合いの取れたモノchパワーアンプを選ぶと良いだろう。

パワーにこだわらなければ、フルレンジの2chモデルや4chモデルを選んでももちろんOKだ。これらを選んでおくと、システムアップしたときにそれをフロントスピーカー用のアンプとして流用することも可能となる。今後のシステム設計が流動的であるならば、2chモデル、もしくは4chモデルを選ぶのも手だ。

ちなにみ、高音質を狙おうとするシステムにおいては、2ch、もしくは4chアンプでサブウーファーが鳴らされることも多い。フロントスピーカーと同じアンプを使って“ブリッジ接続”して鳴らされるケースを多く見かける。

■箱の大きさ、構造、発数等々、各所を工夫してサウンドをコントロール!

最後に、「単体ユニットサブウーファー」を使う楽しみ所の3つ目となる「鳴らし方」について解説していこう。

「単体ユニットサブウーファー」は、各所を工夫することで鳴らし方を変えることができる。まず、ボックスの大きさによってもサウンド傾向が変わってくる。大きめに作るほど伸びやかな低音が得られやすくなり、小さめに作るほどタイトなサウンドが得られやすくなる。また、小さめに作りつつも中に吸音材を入れて擬似的に容量を大きめにする、というテクニックも存在している。

構造によっても鳴り方を変えることが可能となる。シールド(密閉型)がもっともスタンダードだが、より量感を増やそうとする場合にはバスレフボックスが有利となる(ただ、バスレフボックスにすると箱を大きめに作らなくてはならない)。

さらには単発にするか複数発にするかでも、そしてモノラルで鳴らすかステレオで鳴らすかでも結果が異なってくる。このように、「どのように鳴らすか」をあれこれと考えて、結果狙ったとおりのサウンドが得られれば、達成感も味わえる。

なお、インストール面でも、選択肢が増える。コストを抑えようと思ったら、“箱載せ”タイプが有利だ。逆に、トランクの積載性をできるだけキープしたいと考える場合には、トランクフロアやウォール部分に箱を埋め込む、というアプローチを取ることも可能だ。

いかがだったろうか。サウンド的にもっとも“本格派”で、かつ楽しみ所が多々ある「単体ユニットサブウーファー」。低音強化を楽しみ尽くそうと思うなら、これがお薦めだ。

《太田祥三》

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