【ホンダ シビックセダン 試乗】見た目以上にハッチバックとは走りが違う…中村孝仁 | Push on! Mycar-life

【ホンダ シビックセダン 試乗】見た目以上にハッチバックとは走りが違う…中村孝仁

自動車 試乗記

ホンダ シビックセダン
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ホンダ『シビック』が7年ぶりに日本市場で販売されることになった。このシビックという車名、1972年から使われている伝統あるホンダの名前で、勿論ホンダでは最も息の長い車名であり、世界的にも長寿車である。

もう一つ言えば、ベーシックなモデルにハッチバックモデルが設定されるのは、2005年以来だから実に12年ぶりのこと。だからシビックを覚えている人も、ましてやハッチバックがあったことを知っているユーザーも、かなり少なくなったと考えても不思議ではない。そんな中で、予注開始以来実に1万2000台が売れ、その数は月販目標の6倍に達したというから、先ずは「おめでとうございます」なのである。

すっかりセダンとしてのイメージが定着したシビックなので、先ずはそのセダンから試乗してみることにした。こう書いているからには、そのセダンとハッチバックに明確な差があることは、読者の皆さんもお気づきだろうが、ハッチバックは別の項に譲ることにする。

◆使い慣れたエンジンとCVTによる気持ち良い走り

さて、セダンは1.5リットルターボエンジンとCVTの組み合わせ1グレードのみ。1.5リットルターボと言ってもそのパワー、173ps/5500rpm、220Nm/1700~5500rpmだというからバカにしたもんじゃない。そもそも最高出力到達点と、最大トルク発揮点の回転数が上限で同じというチューニングのエンジンも珍しいと思う。そんなわけで実際に乗ってみても、非常に活発に走るクルマで、『走り』が大きな訴求ポイントのひとつと訴えていた、開発主査の松本英樹さんの言葉にはうなづけるものがあった。

この1.5リットルターボエンジン、基本的には『ステップワゴン』に搭載されているものと同じで、チューニングの違いだけだから、ホンダにとっては既に使い慣れたエンジンと言っても過言ではない。そして気に入ったのは「Gデザインシフト」と名付けられたCVTである。勿論こちらもホンダにとってはもう5年も前から使っている手慣れたトランスミッションであることに変わりはないので、今更感は有るのだが、今回のシビックではこのCVTがことさら効果を発揮していたように感じられた。

というのも、一般的にCVTが気持ちよく走れない大きな理由の一つが、エンジン回転の上昇と速度の上昇が一致しないという、フィールの悪さにある。それがこのGデザインシフトではほとんど感じられない。それに発進加速の際に、先ずはエンジンだけが過大に回転する違和感も、このクルマでは全くない。アクセルを踏めばエンジンの立ち上がりと加速が完全にリンクしているから、全く違和感を感じないのである。CVT自体は内製で、やはりかなりお金をかけている感が強いが、モノにしているという点では、スバルのリニアトロニックより上と感じる。

◆「活発に走る」という点では相当な高得点

というわけで、活発に走るという点では及第点どころか、相当な高得点が与えられ、このセグメントのセダンとしても走りはトップクラスと言って間違いない。それに今や全長4650×全幅1800×全高1415mmというかなりのサイズ感があるクルマに成長しているから、室内空間も十分に広く、さすがグローバルカーとして、居住性の良さは十分にアピールできている。車幅だけ見れば、トヨタ『クラウン』と同じと言えば、如何に広いかわかると思う。

ただ、気になる点がないわけではない。その一つが低速域でのエンジン透過音の大きさ。そしてもう一つは3000~4000rpm付近でのフロア振動の大きさだ。それに全体として常用スピード域での乗り心地の悪さも気になるところである。敢えて乗り心地が悪いと書いたが、イメージとしては硬いゴムの上に乗っているような弾み感が気になるのである。因みに試乗車はオプションの17インチ、ブリジストン・トゥランザを履いたモデル。果たして標準装着の16インチを履いたクルマがどうなるかは定かではないが、この組み合わせでは乗り心地は気になる点ではある。

というのも18インチを履いたハッチバックはこれよりはるかに快適な乗り心地を持っていたからで、これについてはハッチバックの試乗記でじっくりとお話しよう。いずれにしても14万円ほどハッチバックがお高い理由がここにあるのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来39年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。
《中村 孝仁》

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