【新聞ウォッチ】大本命の「後継者」に逃げられたソフトバンク孫社長 | Push on! Mycar-life

【新聞ウォッチ】大本命の「後継者」に逃げられたソフトバンク孫社長

ソフトバンクグループは、孫正義社長の最有力「後継」候補として挙げられていたニケシュ・アローラ副社長が6月22日付で退任する、と発表した。

自動車 ニュース
ソフトバンク孫正義社長

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2016年6月22日付

●三菱自来月にも販売再開、エコカー減税返納80億~90億円(読売・2面)

●英の不安市場乱高下、円一時103円台、取引控える動きも(読売・9面)

●「ポスト孫氏」突然の退任、ソフトバンク、交代時期思惑にズレ(読売・9面)

●エアバッグで3歳死亡、大阪、衝突、助手席で胸圧迫(読売・38面)

●ホンダ、カーシェア拡大へ、新車販売増へ体験の機会(朝日・10面)

●アベノミックス是か非か,参院選きょう告示(産経・1面)

●ホンダ、残価設定クレジット、利用率2倍に、購入の敷居下げ需要喚起(産経・10面)

●英EU離脱投票トヨタ残留支持、現地従業員に手紙(東京・7面)

●三菱自、赤字1000億円超、今期最終、8期ぶり、燃費不正響く(日経・1面)

●通商白書、北米向け自動車に依存、「一本足」に警鐘(日経・5面)

●タイ自動車生産25%増、5月、トヨタ絞り込みの反動(日経・9面)

●アイシン株を買い増し、デンソーグループ関係強化(日経・12面)

ひとくちコメント

ソフトバンクグループは、孫正義社長の最有力「後継」候補として挙げられていたニケシュ・アローラ副社長が6月22日付で退任する、と発表した。きょうの株主総会では、アローラ氏ら8人の取締役再任の人事案をかける予定だったが、急きょアローラ氏の選任部分を取り下げることになったそうだ。

きょうの日経が1面トップで「『後継』アローラ氏退任」と大きく報じているほか、各紙も異例の突如退任人事を取り上げている。

アローラ氏はインド出身で米携帯大手のTモバイルを経てグーグルに移籍後、2014年に165億円という高額の“支度金”で孫社長に招かれ、昨年の報酬額も約80億円という桁違いの報酬で話題を集めた。

アローラ氏は数年内に孫氏に代わってトップとして指揮をとりたい意向だったが、孫氏は禅譲を撤回、当面、自身が指揮をとる方針を示したという。トップの座を譲るタイミングにズレがあり、アローラ氏が退任を決意したという。

カリスマ経営者の大きな悩みの一つには「後継者選び」の難しさがある。ユニクロの創業者である柳井正・ファーストリティリング社長をはじめ、日本電産の永守重信社長,最近では創業家ではないが「中興の祖」と呼ばれた鈴木敏文氏が会長兼CEO(最高経営責任者)を務めていたセブン&アイHDでも後継者問題をめぐって内紛劇に発展した。

もっとも、スズキの鈴木修会長のように、社長のポストを長男に渡したものの、その後も「禅譲」どころか実力会長として陣頭指揮にあたるケースも少なくない。未だ58歳と若い孫社長も典型的な「生涯現役」のタイプである。「あと5年や10年」は社長にとどまると続投に意欲を示したのも不思議ではない。

《福田俊之》

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