ディズニー『ズートピア』、動物たちのリアルなサイズ感の秘密 | Push on! Mycar-life

ディズニー『ズートピア』、動物たちのリアルなサイズ感の秘密

全米では3週連続1位を記録するなど、大ヒット中のディズニー最新作『ズートピア』。このほど、本作のプロデューサーを務めたクラーク・スペンサーが、製作総指揮のジョン・ラセターから劇中の“動物のサイズ

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動物たちのサイズ感『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.
  • 動物たちのサイズ感『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.
  • 動物たちのサイズ感『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.
  • 『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.
  • 『ズートピア』(C)2016 Disney. All Rights Reserved./Disney.jp/Zootopia
  • 『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.
  • 『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.
  • 『ズートピア』-(C)2016 Disney.All Rights Reserved.

全米では3週連続1位を記録するなど、大ヒット中のディズニー最新作『ズートピア』。このほど、本作のプロデューサーを務めたクラーク・スペンサーが、製作総指揮のジョン・ラセターから劇中の“動物のサイズ”について貴重なアドバイスを受けていたことを明かすコメントが到着した。

本作は、動物たちがまるで人間のように暮らすハイテク文明社会・ズートピアを舞台にしたファンタジー・アドベンチャー。立派な警察官を目指すヒロイン、ウサギのジュディが、ひょんなことから相棒になった詐欺師のキツネ・ニックと共に、ズートピア最大の秘密とピンチに立ち向かうのだが…。

ネズミなど最も小さな動物たちが暮らす「リトル・ローデンシア」から、ホッキョクグマやトナカイなど北極の動物が暮らす「ツンドラ・タウン」など、多種多様な動物たちがそれぞれ暮らす魅力ある街が数々登場する『ズートピア』。“動物たちの、動物たちによる、動物たちのための楽園”を生み出したプロデューサーのスペンサーは、本作で、彼らの“サイズ”についても注力したことを明かす。

「多くの場合、動物映画では、すべての動物が同じサイズなんだ。製作総指揮のジョン・ラセターは『これらは違うサイズの動物たちだという事実を大事にし、尊重しないといけない』と言っていた。キリンは象よりも1.5倍背が高い。そして、象はネズミよりも大きいんだ」。

確かに、ヒロインであるウサギのジュディで比較してみると、彼女は警察署の同僚のゾウやサイやライオンといった大型動物たちに比べると、とても小柄。だが、小さなネズミと並ぶと、まるで巨大な動物かのようにも映る。相棒のキツネのニックとも体格差が明らかで、実際の動物のサイズ感にこだわってデザインされていることが一目瞭然だ。

たとえば、ジュディとニックが小さなネズミたちと食事をするシーンでも、料理も食器もネズミサイズゆえに、2人にとってはまるでミニチュア。それでも、なんとか食事しようとするニックの姿がチャーミングだ。そんなサイズ感の面白さを表現するため、自らスタッフたちの手本となったのが、ラセターだったという。

彼はスタッフたちの前で、5セント硬貨(直径約2.1cm)の上にとても小さなケーキを置いて食べようとしているところを、実際に演じて見せ、「ニックは、『一体どうやってこのすごく小さなケーキを食べればいいのか』と考えようとしているんだ。この小さなフォークをどう使えばいいのか? スケールは、本作ではとても大きなことなんだ」と説明したという。

スペンサーは、当時の様子をこう振り返る。「ラセターはすごく小さなフォークを取って、それを割った。だから、彼は本当に小さなプラスチックの破片を持っていたわけだ。小さなそのデザートの一切れをニッケル(5セント硬貨のこと)の上に置いた。そして『オッケー。カメラを出して』と言った。それで僕らは携帯電話を取り出し、それを撮影したんだ。彼はそれを持ち上げて、フォークを取り出し、そのフォークを見つめた。それから、シーン全体を演じて見せたんだ。それは本当に素晴らしかったし、すごくおかしかったんだ」。

結果、アニメーターたちは、そのときラセターが演じた様子を参考にすることになるが、スペンサーはこれを「大好きなシーンのひとつ」と語っている。「ラセターは、何が観客にとって面白いものになるかについて、とても優れた感覚を持っているし、本当に子どもみたいなんだ。彼は、僕らが一緒に仕事をしているときは“エグゼクティブ”という立場じゃない。仕事を楽しんでいる僕らの仲間なんだ。だから、彼は本当に夢中になるんだよ。ニッケルを取り出して、彼の頭にあることを僕らに見せるためにそこまでやるんだよ」。

このシーンをはじめ、驚くほど細部まで徹底的にこだわって描きこまれたシーンが数々登場し、サイズはもちろん、種類も住環境も異なる動物たちが共存する楽園を見事に描き出した本作。現在の世界的ヒットの背景には、最先端の技術だけでなく、クリエイター陣自らがこうして心底楽しんで生み出しているところに、その秘密があるのかもしれない。

『ズートピア』は4月23日(土)より全国にて公開。

《text:cinemacafe.net》
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