3ウェイのメリットを手軽に得られる新機軸スピーカー MTX AUDIO『IMAGE PRO』を、徹底テスト! Part.1「概要編」 | Push on! Mycar-life

3ウェイのメリットを手軽に得られる新機軸スピーカー MTX AUDIO『IMAGE PRO』を、徹底テスト! Part.1「概要編」

ユニークで革新的な3ウェイコンポーネントスピーカーが登場した。その名は『IMAGE PRO(イメージプロ)』。

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ユニークで革新的な3ウェイコンポーネントスピーカーが登場した。その名は『IMAGE PRO(イメージプロ)』。

人気アメリカン・ブランドの1つである、“MTX AUDIO”の新製品だ。さてこのニューカマー。ルックスはインパクト十分だが、音はどうなのか…。今、話題を集めている『IMAGE PRO』の実力を確かめるべく、徹底的な試聴テストを実行した。

まず今週は、概要からお伝えしていく。ラインナップは以下のとおりだ。

IP863

 税抜価格:13万8000円 仕様:16.5cm3wayコンポーネントスピーカー


MTX AUDIO・IP863

IP663

 税抜価格:7万5000円 仕様:16.5cm3wayコンポーネントスピーカー


MTX AUDIO・IP663

IP463

 税抜価格:5万5000円 仕様:16.5cm3wayコンポーネントスピーカー


MTX AUDIO・IP463

IP432

 税抜価格:3万8000円 仕様:6.3cm2wayコンポーネントスピーカー


MTX AUDIO・IP432

3ウェイコンポーネントスピーカーが3機種と“チューンナップユニット”1機種という構成だ。“チューンナップユニット”も、純正ドアスピーカー等のミッドウーファーと組み合わせる前提の製品であり、つまりはシリーズ中の全製品が、“3ウェイスピーカー”となっている。

そして最大の特徴は、“3ウェイ”を構成するトゥイーターとミッドレンジ(スコーカー)が、“SEE”(Sound Enhancement Enclosure)というポッドタイプのエンクロジャーに収められていること。4製品、すべてがそのようになっている。

“SSE”にトゥイーターとミッドレンジを収めたことで、『IMAGE PRO』は、他の3ウェイスピーカーにはない独自の特長を持ち得た。それはズバリ、「3ウェイのメリットを手軽に得られる」というものである。

ところで、2ウェイに対して3ウェイには、カーオーディオにおいて音質面でのメリットがいくつかある。まず挙げるべきは、「各スピーカーユニットが、得意な仕事に専念できる」ことであろう。中音域の再生はそれを得意とするミッドレンジに任せ、ミッドウーファーも低音域再生に専念できる。これにより、中音域ならびに低音域の音質向上が期待できる。

また、中音域の出所(ミッドレンジの取り付け場所)を高い位置に設置できるので、音場を理想的な高さに再現しやすい。さらには、中音域も正対するスピーカーから聴けるようになるので、リスナーが感じ取れる直接音の量(範囲)も多くなる。

しかし、デメリットもある。1つ目としては、インストールが難しくなること。ミッドレンジの取り付けには、なんらかの加工が必要となるケースが多くなるのだ。そしてもう1つ、「コントロールが難しい」ことも3ウェイのデメリットだ。3つに帯域分割された別々に発せられる音を、“繋げる”ことに難しさが潜んでいるのである。

しかしながら『IMAGE PRO』は、3ウェイのデメリットを格段に小さくすることができている。まずは、そのインストール性の高さ。ダッシュの上に“ポン”と置けば完了するのだ(固定は、台座の底面に設定されている粘着テープ、もしくはビス留めで行う)。まさしく“目からウロコ”的な発想だ。むしろ、今まで、このようなタイプがなかったことが不思議なことのようにも思えてくる。至極合理的なスタイルだ。

また、この“SEE”は、「コントロールの難しさ」にも効くのである。まずは、設置場所の自由度がある程度あるので、適性な取り付け位置を探しやすい。仮置きが容易であるので、音を出しながらベストな取り付け位置を探すこともしやすいだろう。

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そして取り付けた後からトゥイーターの位置、角度の変更が可能だ。なんとトゥイーターは、ミッドレンジの周囲を約270度の範囲で動かすことができる。その上でいわゆる“スイベル”機構を持っていて、角度をフレキシブルに微調整することが可能だ(『IP863』では不可)。ミッドレンジも、タテ方向に角度を微調整することができる(少々起こしたり、前傾させたりできる)。

通常の3ウェイならば、一旦取り付けてしまえば後から動かすことは不可能だ。なので以後は、DSPを用いたチューニングでサウンドをコントロールするしかない。それに対して『IMAGE PRO』では、物理的なサウンドチューニングが、ある程度可能なのである。

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さらには、トゥイーターとミッドレンジが“近接配置”となっている点もメリットだ。通常の3ウェイでは取り付け上の制約から、2つを離さなくてはならないケースも出てくる。しかし、コントロールしやすのはやはり“近接配置”だ。『IMAGE PRO』では、トゥイーターとミッドレンジが離れることはあり得ない。

もう1つ加えるならば、ミッドレンジの裏側の音を“SSE”の中に閉じ込められることも利点だ。通常の3ウェイでもミッドレンジをエンクロージャーに収めることは少なくないが、ミッドレンジは“フリーエア”で鳴らすよりも“エンクロージャー”(もしくはバックチャンバー)に収めたほうが、コントロールしやすいのである。

以上が『IMAGE PRO』の特長だ。取り付け面と音質面、両方を考え抜かれた製品なのである。単なる“便利アイテム”ではないのだ。音にも大いに期待が持てる。

さて、実際のところはどうなのか…。それについては、次週からじっくりとお伝えしていく。ラインナップのすべてをテストしてきた。

結論だけ先にお伝えしておこう。『IMAGE PRO』は、確固たる実力を兼ね備えていた。

次回も当コーナーを、お読み逃しなく。

《太田祥三》

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